<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?><!-- generator=Zoho Sites --><rss version="2.0" xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom" xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/"><channel><atom:link href="https://www.thegreencatalyst.com/blogs/climate-change/feed" rel="self" type="application/rss+xml"/><title>The Green Catalyst - Blog , Climate Change</title><description>The Green Catalyst - Blog , Climate Change</description><link>https://www.thegreencatalyst.com/blogs/climate-change</link><lastBuildDate>Sat, 02 May 2026 22:20:49 +0200</lastBuildDate><generator>http://zoho.com/sites/</generator><item><title><![CDATA[Bathtub Curve（バスタブ・カーヴ／浴槽のカーヴ）と原子力発電]]></title><link>https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20250213</link><description><![CDATA[<img align="left" hspace="5" src="https://www.thegreencatalyst.com/20250213.jpg"/>Bathtub Curve（バスタブ・カーヴ／浴槽のカーヴ）と聞いてどんなラインを想像するでしょうか？ 英語でこの言葉が使われる時は、バスタブのカーヴのように、工場の機械等が最初に問題が起こりがちで、その後は安定し、ある時（耐用年数）を境に一気に問題が起こることの比喩に使われることがあります。 ちなみに ]]></description><content:encoded><![CDATA[<div class="zpcontent-container blogpost-container "><div data-element-id="elm_Sn_PgssTTzinZUlNVFBOlg" data-element-type="section" class="zpsection "><style type="text/css"></style><div class="zpcontainer-fluid zpcontainer"><div data-element-id="elm_IsrcKC50Qc-ZCqkbGmFcRw" data-element-type="row" class="zprow zprow-container zpalign-items- zpjustify-content- " data-equal-column=""><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_8KuTKC6CTP-UsD59IZy78g" data-element-type="column" class="zpelem-col zpcol-12 zpcol-md-12 zpcol-sm-12 zpalign-self- "><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_FbIpbLL0RIm1Qt642LZLdw" data-element-type="heading" class="zpelement zpelem-heading "><style></style><h2
 class="zpheading zpheading-align-center zpheading-align-mobile-center zpheading-align-tablet-center " data-editor="true"><span>Bathtub Curve（バスタブ・カーヴ／浴槽のカーヴ）と原子力発電</span></h2></div>
<div data-element-id="elm_JOjhhu_lThCNwc3XQ3NGKw" data-element-type="text" class="zpelement zpelem-text "><style></style><div class="zptext zptext-align-left zptext-align-mobile-center zptext-align-tablet-center " data-editor="true"><p><span><span>Bathtub Curve（バスタブ・カーヴ／浴槽のカーヴ）と聞いてどんなラインを想像するでしょうか？</span><br/><span>英語でこの言葉が使われる時は、バスタブのカーヴのように、工場の機械等が最初に問題が起こりがちで、その後は安定し、ある時（耐用年数）を境に一気に問題が起こることの比喩に使われることがあります。</span><br/><span>ちなみに、英語圏でBathtub（バスタブ）と言われて一般的に誰もが思い浮かべるのは、日本式の正方形のバスタブではなく、この写真のような、細長く浅く、カーヴが緩やかなものです。</span><br/><span>この比喩は、原子力発電所に使われる時もあります。</span><br/><br/><span>原子炉は、４０年を耐用年数としてデザインされていますが、国や地域によっては４０年を超えて稼働することを許可している場合もあります。</span><br/><span>このバスタブ・カーヴの比喩の、突然事故が増える時期というのは、このデザイン上の耐用年数を指すことが多いです。</span><br/><span>古くなれば故障や部品の交換等が頻繁に起こるのは当然ですが、技術は進化してきているので、若い技術者はどんなに良い技術者でも古い原子炉については熟知していないことも十分ありえることで、古い原子炉の技術者を確保・育てていることも必要だし、古くなることで、思いがけない故障が起きたり、故障を見過ごすことが生じる可能性も高くなります。</span><br/><br/><span>イギリスのガーディアン紙では、日本が原子力発電所を大きく稼働し始める見込みであることを</span><a href="https://www.theguardian.com/world/2025/feb/12/japan-nuclear-power-plan-emissions-targets-fukushima" target="_blank">報道</a><span>していました。</span><br/><br/><span>この記事では、２０４０年に向けてのエネルギー政策で、以前の「原子力発電への依存を減らす」という一文を削除し、２０４０年には３０箇所の原子力発電所を稼働し、約２０パーセントの電力を原子力から得る予定であることが記載されていました。</span><br/><span>２０２４年１０月現在では、</span><a href="https://www.nippon.com/ja/japan-data/h02183/" target="_blank">１３基が稼働</a><span>しているそうです。</span><br/><span>全世界でみたときに、４０年以上稼働している原子力発電所は、全体では４０パーセント程度だそうです。</span><br/><span>アメリカでは、９４箇所の原子炉が稼働していて、そのうちの７割弱が４０年以上稼働している古い原子炉だそうです。</span><br/><span>日本では、アメリカに比べると古い原子炉の割合は低いようですが、日本の場合、多くの地震があり、近い未来にとても大きな地震が複数起こることが予測されているという、アメリカとは大きく違う背景があります。</span><br/><span>フランスは原子力発電所を多くもっている国ですが、地震等の大きな自然災害はないものの、気候変動で川の水量が減ったために原子力発電所を一時的に停止させる必要があったりと、問題なく稼働できているわけではなく、今後も水不足問題は悪化するとみられています。</span><br/><span>日本は海域も広く、洋上風力発電にもっと力を入れることもできるし、スコットランドやイギリスでも開発・調査が進んでいる潮流発電を取り入れる、太陽光発電をさらに拡張、地熱エネルギーを利用する等、再生エネルギーの可能性を最大限につかっていないのでは、との意見もあります。</span><br/><br/><span>また、原子力発電所が稼働していれば、当然ながら、核廃棄物が出続けます。</span><br/><span>その最終的な安全な廃棄方法についても、いまだに決定されていない状況です。</span><br/><span>数万年にわたってひとや環境を滅ぼすような影響をもつ物質について、安全な廃棄方法を決めることなしに、廃棄物がどんどん増えていくのが安全だとは思えません。</span><br/><br/><span>アメリカは、日本に対して１９４５年に原子爆弾を落としましたが、今でもその原子爆弾の研究・政策を行った研究所は存在し、使用しなかった核兵器の廃棄物の処理等も地下深くで行い続けているそうです。</span><br/><span>核兵器は、使えば地球上の多くの人々の命が危うくなるため、使うことはできないけれど、ほかの核兵器を持っている国や地域に対してのけん制になるという、意味が通じない理由で、ある一定の時期に武力・権力・財力をもった国々（イギリスやアメリカ、フランス等ーどの国も資源のある第三諸国の資源と労働力を搾取することで力を手に入れた）が保持しています。</span><br/><span>核兵器が古くなれば廃棄する必要があるし、廃棄する代わりに新規の核兵器も必要という、普通に考えればまともでないことが続いています。</span><br/><span>イギリスでは軍事産業は大きく、軍事産業を大規模にし続けておくことは、雇用を保障するうえでもいいことだ、という政府の見解も聞かれますが、地球上の人々、特に弱い立場にいる人々を危険に陥れるような産業に頼らなくても、人々の役に立つ産に力をいれ、そこで雇用をつくりだすことだって十分可能です。</span><br/><span>また、近年では、「軍事」産業とはよばずに、「防衛」産業とよびかえ、ホワイトウォッシングをしていることにも気づいておく必要があります。</span><br/><br/><span>ちなみに、第二次世界大戦で、アメリカやイギリスが、敵国であったドイツには原子爆弾を落とす予定はなく、日本にだけ行ったのは、人種差別（非白人は野蛮人で人間以下という間違った思い込み・白人至上主義のイデオロギー）が原因だとみられています。</span><br/><span>人種差別について理解が進んだ今でも、多くの白人ヨーロピアンにとって、日本に原子爆弾を落としたこと（戦闘員ではない市民が密集して住む場所に爆弾を落とすのは戦争犯罪）を「戦争を終わらせるために正しいことをした」という見方は一般的なように感じます。</span><br/><span>ブリティッシュでも、有色人種やどこかの時点で先祖や家族が移住してきた人々は、この人種差別・白人至上主義の要素を鋭く見抜いていて、アメリカが日本に原爆を落としたことは間違いだと明言できる人は多い気がします。</span><br/><span>近年でも、アメリカ軍が、イラク攻撃時に、今までテストされていなかった新兵器を大量に市民が密集している場所に対して使ったのは、兵器の実地試験を兼ねていたとみる専門家もいますが、これも、有色人種であるイラクの人々の命を価値のないものとみていたからだという意見もあります。</span><br/><span>植民地時代の数百年の間に、西ヨーロッパから地球上の多くの地域に侵略した白人・キリスト教徒は、有色人種・非キリスト教徒である原住民を人間以下として、虐殺や奴隷化、資源を力づくで奪うことを続けていながら、一度も責任を取ったことがないので（元植民地国は、西ヨーロッパの残虐な支配や虐殺・資源や土地を盗んだことについてなんの謝罪も賠償もなければ、現在も西ヨーロッパ・アメリカ企業が、元植民地国の多くの資源や経済をコントロールしている）、いつまでも白人至上主義からぬけだせないのかもしれません。</span><br/><br/><span>２０１４年のValentine's day（ヴァレンタインズ・ディ）に、アメリカで唯一の地下にある核廃棄物貯蔵庫（上記の原子爆弾の研究・製造を行った場所）で、事故が起こりました。（Silent Coup by Matt Kennard）</span><br/><span>核廃棄物が保存されていたドラム缶が爆発し、働いていた人たちが被爆しました。</span><br/><span>この原因は、人為ミスで、かなり古い廃棄物を別の場所に搬送することが必要になったとき、酸性が強くそのままでは搬送するのが危険なことは分かっていたものの、経営サイドからのプレッシャーもあり、本来の手順を無視したそうです。</span><br/><span>本来の手順は、きちんとそのドラム缶の中で何が起きているかをテストして、最適な方法を探し出してから処理する、だったそうなのですが、その手順を省略して、過剰な液体を吸収する物質を混ぜたそうです。</span><br/><span>これが、爆発の原因となりました。</span><br/><br/><span>この爆発で、死者は出なかったようですが、土地の汚染も起こっています。</span><br/><span>また、事故の後始末にかかる多額の費用の一部は、国民の税金からも支払われています。</span><br/><span>この廃棄所がある地域は、企業から学校への寄付金・補助金等も多少はあるそうですが、人体への危険性（がんを引き起こす化学物質がこの地域ではとても高い）や、事故が起きたこと、これからも事故が起こる可能性は十分あることから、それらの補助金や寄付金ではとても帳消しにできないと考えている人たちもいます。</span><br/><br/><span>この事故は思いがけず起こったというより、起こることが誰の目にも明らかなものだったそうです。</span><br/><span>この問題となったドラム缶と同じ状態のドラム缶は、いまだにこの地下の貯蔵庫に転がっているそうで、同じような事故が起こることを防ぐような対策がされているとはいえない状況だそうです。</span><br/><span>この研究所は、もともと、カリフォルニア大学によって運営されていて、約一万人が働いていたそうですが、ブッシュ元大統領の時代に、民営化されます。</span><br/><span>民営化でこの運営を勝ち取った企業は、ボリビアの一地域で、水の民営企業となり水道料を激しく高騰させ、サービスの質や水施設の修理・向上等も怠ったことで知られている企業です。</span><br/><span>民営化で起こったのは、その研究所の新所長には、以前の所長の１０倍以上の給料が支払われ、多額のお金が株主に流れ、その代わりに、働く人々の大量解雇、下請け会社に多くの仕事を安く請け負わせる等が起こります。</span><br/><span>また、既に働いている人々への給料や福利厚生を削ろうと試みます。</span><br/><span>核を扱っている仕事の場合、健康保険は何よりも重要です。</span><br/><br/><span>ヨーロッパでは、医療は無料であることが普通ですが、アメリカでは日本よりもさらに民営化が進んでいて、健康保険も医療費も異常に高く、働いている企業がプライヴェート健康保険を福利厚生の一部としていることが多く、失業すると診療費や治療費を支払うことすら難しくなります。</span><br/><span>ヨーロッパでは、公共事業である国民健康保健が国民全体のために製薬企業と値段の交渉等を行うので、インシュリンのような一般的な薬でも、日本よりもずっと安いし、手術や診療・レントゲン等もすべて無料です。</span><br/><span>インシュリンは世界の中でも、アメリカが飛びぬけて高く、３番目ぐらいが日本です。</span><br/><span>どの分野でも、民営化が進めば、普通の人々にとって、アクセスは簡単になり価格も下がる、というのは神話でしかありません。</span><br/><span>なぜなら、カルテル状態で、数社が製薬業界を握り、政治家へのロビー活動や多額の献金を行い、人々を命や健康を守る法律や決まり（＝プロフィットを最大限にするには邪魔）を廃止させたり、監査機関を弱体化させれば、どこにも競争も監査もなく、異常に高い価格を設定することが可能です。</span><br/><span>普通のひとびとには、選択はありません。</span><br/><span>本当に一握りの人々のみがリッチになり続け、残りの人々はどこまでも貧しくなり、生きるために必要なことにアクセスすることが難しくなり、貧困から抜け出すことを不可能とする仕組です。</span><br/><br/><span>アメリカでは、個人破産で一番大きな理由は、医療費の支払だそうです。</span><br/><span>最近、保険会社の社長が射殺される事件がアメリカでありましたが、自分の儲けのために、保険金を払うべき人々に払わず、そのせいで多くの人々が亡くなったことでも知られていたそうですが、企業がルールをきちんと遵守しているかどうかを監視し、遵守していなければ遵守するよう罰を与え、遵守するまで監督を行う等の機能はうまく働いていないようです。</span><br/><span>だからといって、個人が勝手に人を殺していいわけはないのですが、企業に対しての監視機関が機能していることは、ひとびとの命や安全を守る上で欠かせません。</span><br/><span>現在、イーロン・マスクさんやトランプ大統領が行っているのは、こういった企業や権威が行うことを監査する機関をつぶせるだけつぶして、彼らのような既に力をもっている大企業経営者が、さらにルールなしで好き放題に、なんの責任を取ることもなく、人々を搾取できる世界をつくることです。</span><br/><br/><span>また、この研究所では、安全性について疑問を投げかける従業員たちは、さまざまな理由をでっちあげて解雇されました。</span><br/><span>アメリカの場合は、不当なことについて闘う人々も多いので、危険な手順を指摘して解雇された科学者や、人種差別が原因だったり、業務の危険を指摘して解雇された工場で働く人々の一部は、この企業から賠償金を勝ち取ったそうです。</span><br/><span>でも、こういった環境だと、働く人々のモラルが下がることは避けられません。</span><br/><br/><span>非常に危険な物質を扱っている場所で、プロフィットだけが優先で、人々の命や健康、環境の優先順位はボトムであるのは、とても危険なことです。</span><br/><span>地下だとはいえ、地下水にも化学物質が流れ込み、被害をもたらします。</span><br/><span>空気に混ざる化学物質、地下水に流れ出す化学物質は、その地域だけでなく、広域に影響を及ぼすことも気に留めておく必要があります。</span><br/><span>自分が生活している場所から遠い、その影響が強く出始めるころには自分は生きていないから、といった理由で目をつぶりがちになるかもしれませんが、将来を生きる人々のために安全な環境をわたすことは、地球上に生きる私たちみんなの義務です。</span><br/><br/><span>日本は、原子爆弾を落とされ、原子力発電所のメルトダウンも起こり、多くの人々が亡くなったり被害を受け、かつ、今も被害を生き続ける国であり、原子力発電所の稼働を増やすこと、デザインされた耐用年数を超える原子炉が増えることの危険性、原子力発電の電力はほかの自然再生エネルギーと比べて消費者にとっても高いこと、ほかの自然再生エネルギーについてどういった未来があるのかを、若い人々を交えて、もっと討議するべきでは、と思います。</span><br/><span>そのためには、</span><span style="font-weight:700;">正確な情報が、誰にも分かりやすく、アクセスしやすく</span><span>されていることも大切です。</span><br/><span>これは、原子力発電で利益をえることが目的のプロフィット至上主義の企業ではなく、中立の監査団体（政府は企業からのロビー活動も大きく受けるので、政府の役人が大きく関わらないことも大事かも。</span><span style="font-weight:700;">科学者グループ</span><span>などが政府の補助金で運営する等）が入ることが必要かもしれません。</span></span></p></div>
</div></div></div></div></div></div> ]]></content:encoded><pubDate>Mon, 10 Mar 2025 18:17:09 +0000</pubDate></item><item><title><![CDATA[軍事主義と闘うことなしに、気候危機と闘うことはできない ⑤]]></title><link>https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20241216</link><description><![CDATA[<img align="left" hspace="5" src="https://www.thegreencatalyst.com/files/Blog after 20230324/pexels-shvetsa-11286137.jpg"/>前回までの記事は以下より。 ① &nbsp; ② &nbsp; ③ &nbsp; ④ 気候危機をかたるとき、「Security／セキュリティー」というフレーミングは避けられません。 ここには、「Border security/国境セキュリティー」「Food security/食料セキュリティー」「Water secu ]]></description><content:encoded><![CDATA[<div class="zpcontent-container blogpost-container "><div data-element-id="elm_ZjZZrlVlQsyXa34Pn0xqcA" data-element-type="section" class="zpsection "><style type="text/css"></style><div class="zpcontainer-fluid zpcontainer"><div data-element-id="elm_2zAacRu7QUijwWo7xbSHeA" data-element-type="row" class="zprow zprow-container zpalign-items- zpjustify-content- " data-equal-column=""><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_dAMcd8J9SY-J2-znV4gHog" data-element-type="column" class="zpelem-col zpcol-12 zpcol-md-12 zpcol-sm-12 zpalign-self- "><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_TuA7KgkiSmymojTH6-L2Pg" data-element-type="heading" class="zpelement zpelem-heading "><style></style><h2
 class="zpheading zpheading-align-center " data-editor="true"><div style="color:inherit;"><h1 style="margin-bottom:18px;font-weight:700;">軍事主義と闘うことなしに、気候危機と闘うことはできない ⑤</h1></div></h2></div>
<div data-element-id="elm_ypp4xMD4TzmImaOZt1eWBg" data-element-type="text" class="zpelement zpelem-text "><style></style><div class="zptext zptext-align-left " data-editor="true"><div style="color:inherit;"><p style="margin-bottom:36px;">前回までの記事は以下より。<br/><a href="https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20241205" target="_blank">①</a>&nbsp;<a href="https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20241206" target="_blank">②</a>&nbsp;<a href="https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20241210" target="_blank">③</a>&nbsp;<a href="https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20241212" target="_blank">④</a><br/>気候危機をかたるとき、「Security／セキュリティー」というフレーミングは避けられません。<br/>ここには、「Border security/国境セキュリティー」「Food security/食料セキュリティー」「Water security/水のセキュリティー」「Energy security/エネルギーのセキュリティー」といったものが含まれます。<br/>ちなみに、日本語では「Security／セキュリティー」も「Safety／セーフティー」も同じ「安全」ということばに翻訳され、違いが見えなくなりますが、英語でのセキュリティーとセーフティーは違うものです。<br/>セーフティーは、コミュニティーからくる安心感のようなもので、セキュリティーは国家間の紛争等に使われるものです。<br/>たとえば、国際連合安全保障理事会は、「Security Council」であって、「Safety Council」ではありません。<br/>なぜなら、ここでは、国家間の戦争や紛争等を扱うからです。<br/>英語での概念と、日本語の概念がずれることはとても多いので、英語で理解できることは重要です。<br/>日本のように、基礎学力の高い国では、中学校レベルの教育を修了していれば、あとは辞書をひきながら、少し根気があれば十分可能だと思います。<br/><br/>この<a href="https://www.aljazeera.com/program/all-hail/2024/11/18/we-cant-fight-the-climate-crisis-without-fighting-militarism-all-hail" target="_blank">番組</a>の製作にも関わった女性ジャーナリストのアリさんも指摘していますが、誰でもが「セキュリティー」は確保したいのは、人間としてよく理解できることです。<br/>でも、<span style="font-weight:700;">「セキュリティー」は、多くの場合、一部のグループの人々を犠牲の上に、別の特権のあるグループが得ているものであることに気づくことは重要</span>です。<br/>特に、この「セキュリティー」ということばが、資源（エネルギーや土地等）や国境といった物理的なものだけでなく、<span style="font-weight:700;">人々（移民・難民）というコンテクストで使われる時には、特に注意が必要</span>です。<br/><br/><a href="https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20241210" target="_blank">前々回</a>でも登場した、マルワさんが提案しているのは、「<span style="font-weight:700;">Human Security</span>」「<span style="font-weight:700;">Climate Human Security</span>」です。このことばでは、<span style="font-weight:700;">国家安全保障や軍事化・武装化という問題のあるフレーミングから離れて、ひとびとの安全・尊厳を守ることにつながります</span>。<br/><br/><a href="https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20241212" target="_blank">前回</a>でも登場したニックさんは、この「セキュリティー」という考えが、マルワさんが指摘したように、「ひとびと」を主眼にしたフレーミングもあるにも関わらず、現在の「軍事化・武装化・国家安全保障」というフレーミングが独占しているのは、軍事複合産業の金力・権力がとても強いためだとしています。<br/>これは、<span style="font-weight:700;">「分配」や「正義」といった本来のフォーカスすべきこと（※）</span>から遠ざかり、犠牲者である難民を「脅威」として、難民を取り除くことに注意を向けることで、<span style="font-weight:700;">既存の権力システムの温存、さらに既存システムを強化することに役立っています</span>。<br/><br/>このセキュリティーを「軍事化・武装化・国家安全保障」とするフレーミングはとても強く、<span style="font-weight:700;">このフレーミングに反対を表明する人たちは、国家や民兵からの暴力の標的</span>となっています。<br/><br/>例えば、アメリカでは２０１６年に、石油パイプラインに反対するプロテストがありました。（<a href="https://www.bbc.co.uk/news/world-us-canada-30103078" target="_blank">Key stone oil pipeline</a>）<br/>プロテスターたちは、武装化もしていなくて平和にそこにいただけなのに、軍隊・警察からのひどい暴力を受けました。<br/>地球上のほかの多くの地域でも、<span style="font-weight:700;">気候危機・気候変動に対して声をあげるアクティヴィストたちを犯罪者として扱う法律や決まりがつくられました</span>。<br/>プロパガンダとしては、「Eco-Terorist／エコ・テロリスト・気候テロリスト」という用語を使い、「テロリスト（市民たちに脅威を与える危険な人々）→ 国家や軍隊・警察が深刻なレベルな暴力をつかうのは当然」という印象を与えることに成功しています。<br/>テロリストの通常の定義は「政治的な目的を達成するために、暴力や暴力をつかった脅迫を用いること」ですが、多くの気候危機に関するプロテストは、平和で、言論の自由という民主主義の柱にそったものです。<br/>ここでは、このプロパガンダ・ナラティヴを誰がつくっているのかを、よくみる必要があります。<br/>石油系企業は、自企業の利益だけを考えているので、石油・ガス・石炭をいつまでも採掘・精製・売ることが大きな目的で、その目的を達成する為ならば、地球や人々がどうなろうが気にしません。<br/>石油系企業の使うプロパガンダやナラティヴづくりといった、大衆を無意識のうちに洗脳する手段は、タバコ企業が長く行った手段と似ています。<br/>タバコ企業は、長らくタバコの健康に関する害をないものとし、この説に疑問をなげかける科学的な調査や、科学者たちには、彼らの調査や彼ら自身が科学者として間違っているととして、科学者たちのキャリアをつぶしました。<br/>テレビ番組でも、タバコと健康被害を結びつける証拠はない、とする非常に少数の科学者や、それに協力する政治家やマーケターを全面に押し出しました。<br/>政治家に大金の献金をして彼らを取り込み、タバコを禁止するような法律を阻止するだけではなく、大学等の教育機関にも大金を献金し、タバコ産業に対して好意的な科学者・法律専門家を育成しました。<br/>強力なシンクタンクの多くは、石油系企業が設立したか、石油系企業からの多額の献金によって成り立っていて、さまざまな国の政策にも直接的・間接的に多くの影響を及ぼしています。<br/>気候危機についても、イギリスのメディアでは、これらのシンクタンクに雇われている人々がよく出てきて、「気候危機は起きていない。科学的に、どこかで気温があがったり自然災害が起きていることと、二酸化炭素の排出量の関係性は証明できない」等の発言を、さも本当であり、彼らの意見は真正で、科学的な根拠があり、権限があるかのような態度をとります。<br/>インタヴュワーが何もチャレンジしない、彼らのバックグラウンド（どの団体やひとから資金を受けているシンクタンクからきているか、どういった教育・資格・経験をもっていて科学者として名乗っているのか等）を言わないことで問題にはなっていますが、状況は変わっていません。<br/>なぜなら、主要メディアもこれらの国際企業、特に石油系企業にキャプチャーされているからです。<br/><span style="font-weight:700;">実際に、ひとびとの安全に「脅威」を与えているのは、誰でしょう？</span><br/><span style="font-weight:700;">普通に考えれば、地球上の人々みんなの健康や命に対しての「脅威」は、温室効果ガス排出を続けている化石系燃料を発掘・精製し売り続けている石油系企業</span>です。<br/><br/>実は、プロテストを犯罪化する法律は、イギリスでは、アメリカよりもさらにひどい状態となっており、民主主義から既に逸脱したレベルだとみる人々もいます。<br/>イギリスでは、Pre-emptive（プリ・エンプティティヴ／先制攻撃の、先手を打った）逮捕が可能となり、<span style="font-weight:700;">プロテストを起こすのではないか、と疑いのある人々を、実際にプロテストが起こる前に逮捕することが起きています</span>。<br/>２０２４年８月には、イギリス北部のマンチェスター空港で平和なプロテストを行う予定だったJust Stop Oil（ジャスト・ストップ・オイル）のメンバー４人が、プロテストが行われる前に<a href="https://morningstaronline.co.uk/article/manchester-cops-make-pre-emptive-arrest-of-peaceful-just-stop-oil-activists" target="_blank">逮捕</a>されました。<br/>このプロテストは、１２か国にわたる２１気候団体を含み、政府に対して、石油・ガス・石炭の採掘・燃やすことを２０３０年までに禁止するfossile fuel treaty (フォッシル・フューエル・トリ―ティー／化石燃料禁止)を要求することを目的としていました。<br/>この２０２４年８月に予定されていたプロテストの前にあった、ジャスト・ストップ・オイルの空港でのプロテストは、１人のプロテスターが「Oil kills/石油は殺す」<span style="font-weight:700;">&nbsp;</span>と書いたプラカードをもち、それをサポーターが録画している、というものでした。<br/>平和で、誰にも迷惑をかけていないプロテストであるにも関わらず、裁判所は懲役４年の実刑を言い渡すとみられています。<br/>一つだけ救いなのは、イギリスでは、こういった不正義に対しては、多くの人々やチャリティー団体（弁護士や法律の専門家も含む）が立ち上がり、みんなで闘うことです。<br/>たとえ、懲役刑がでたとしても、その是非をめぐって闘い続けるでしょう</p><p style="margin-bottom:36px;">イギリスでは、過去５年間における、逮捕された気候危機プロテスターの数は<a href="https://www.euronews.com/green/2024/12/12/climate-clampdown-research-shows-uk-and-norway-most-likely-to-arrest-protesters" target="_blank">７０００人</a>にのぼるとされ、全世界平均の気候危機プロテスターの逮捕率の３倍という高い割合になっています。<br/>これには、イギリスで２０２２年、２０２３年に制定・拡大された法律が関わっています。<br/>また、上記の法律に加えて、労働党によって、アメリカへの９・１１テロリスト・アタックの後に制定されたPrevent（プリヴェント／予防）という過激派となることを予防すると謡っている政府プログラムに、エコ・テロリストが加えられ、その定義は非常に曖昧で幅広い解釈を可能とする問題点も指摘されています。<br/>この政府プログラムは、保守党が主要政党となった後に、学校や職場といった機関すべてで、生徒や働く人々が過激な考え（イスラム過激派、白人至上主義等）をもっているとの疑いがあったとき、<span style="font-weight:700;">政府に報告することが義務化</span>されました。<br/>でも、何を過激とするのか、定義が曖昧で、６歳ぐらいのイスラム教徒の子供が、コーラン（イスラム教の聖典）の一節を読んだだけで政府へ報告がいったりと、イスラム教徒への迫害になっていると指摘している意見もたくさんあります。<br/>また、白人至上主義の過激派のほうが、イスラム教過激派よりも多いにも関わらず、白人至上主義に関しては照会されないことが多く、それがイギリスの構造的な人種差別であることも指摘されています。<br/>なぜなら、イスラム教の信者は有色人種の場合が多く（ロシアや東ヨーロッパには白人イスラム教徒も一定数存在し、中近東やトルコ地域出身だと、イギリスでは白人として通過する人々もいるー「人種」自体が偽科学で、なんの科学根拠もないことの証明）、白人至上主義者は、ほぼ白人であることが多いからです。<br/>いったんこのプログラムへ照会されると、警察へと連絡がいき、アセスメント等もあり、その後も警察やHomeoffice（内務省）から監察が続き、無実なのに犯罪者のように扱われる不公平なものです。<br/>こういった法律が拡大解釈（エコ・テロリスト等）されはじめると、ほかの分野にも影響がではじめます。<br/>パレスチナの虐殺反対プロテストの参加者や、イスラエルによるパレスチナ人虐殺について事実をかたるジャーナリストたちが、テロリスト法のもとで、逮捕状なしで家宅捜査を受けたり、電子機器をすべて没収されたりと、不穏な動きもすでに始まっています。<br/><br/>つい最近までイギリスでは１４年間保守党が主要政党で、その間に保守党の間に極右派の政治家が増え、中立派は政党から追い出されました。<br/>もともとビジネス（国際大企業）フレンドリーな政党として知られていて、石油系企業からも大きな献金を受けていて、国民の選挙を通してではなく、政治家たちによって選ばれる重要な役割である政治アドヴァイザー等も、石油系企業が設立・或いは多額の献金をしているシンクタンクから多くが採用されていたことでも知られています。<br/>この保守党には、気候危機を否定する強い影響力があるグループも存在していて、<span style="font-weight:700;">石油系企業のビジネスを規制する（＝環境や人々の健康・命を守る</span>）法律には、大声で反対を唱えます。<br/>破滅的な経済政策で４０日程度で退陣したリズ・トラス元首相も、元々石油企業Shellで働いていて、石油系企業が背後にいるシンクタンクとの強いつながりを持ち続けています。<br/>法律を制定するのは政治家ですが、政治家が石油系企業の権力・金力・影響力に取り込まれているイギリスの現状では、今後も気候危機に関するプロテストへの取り締まりは民主化するとは思えませんが、前述した先手をうった逮捕をされた人々（多くは若者）は、「<span style="font-weight:700;">後悔はしておらず、何度でもプロテストを行う</span>」としているのには、希望がもてます。<br/>世界的にみると、環境を守るためのプロテストや保護活動を行っている<a href="https://www.bbc.com/japanese/58541771" target="_blank">原住民の人々が殺され</a>ることは残念ながらよく起こっており、<span style="font-weight:700;">イギリスの場合は、命をとられることは考えにくいので、これからの世代・地球上のみんなのために逮捕されるぐらいのリスクはいとわない、という人もたくさん存在します</span>。<br/>日本だけに住んでいると考えにくいかもしれませんが、イギリスでは、女性の参政権や、女性が親権を取る権利等も、長い間のプロテスト、闘いの末に勝ち取られました。<br/>この闘いの間には、牢獄に入れられた人々、警察や軍隊の暴力によって殺された人々もいます。<br/><span style="font-weight:700;">法律が民主的ではないときは、その法律を変えるために人々が立ち上がって闘うのは民主主義的なことで、勇気のある尊敬すべきこと</span>だと多くの人々から見られます。<br/><br/>この<a href="https://www.aljazeera.com/program/all-hail/2024/11/18/we-cant-fight-the-climate-crisis-without-fighting-militarism-all-hail" target="_blank">番組</a>の中でも、アメリカのBrown Universityで教えている女性政治科学者、Neta Crawford（ネタ・クローフォード）さんは、<span style="font-weight:700;">民主主義を守ることは重要であり、民主主義には市民の参加（プロテストやマーチも含む）は重要</span>であるとしていました。<br/>実際に私たち市民に害を与えている施設（石油・ガス施設）を守るという名目で、それらの有害な施設に反対するプロテストの権利をうばったり、権利を限定的にするのは間違っているし、民主主義ではありません。<br/><br/>アリさんは、気候危機について話すとき、レトリック（修辞）と現実を分けることは大切だとしています。<br/>軍事複合産業は、気候危機に関するレトリックやメッセージを金力や権力をつかって操作していて、「threat multiplyer/スレット・マルチプライヤー（脅威の乗法＝気候危機が既に不安定な地域にさらなる不安定さをもたらし、自分たち西側諸国に難民が大量におしかけてくるという幻想）」という用語をよく使い、人々の恐怖を煽ります。<br/>これらのメッセージに対しては、懐疑的な目を向ける必要があります。<br/><span style="font-weight:700;">軍事複合産業は、気候危機を軍事・武装化で対応することで企業のもうけを大きくすることを狙っています</span>。<br/>そのためには、<span style="font-weight:700;">事実を（複雑化させて論点を）分かりにくくします。</span><br/>ここには、自分たち軍事複合企業が排出している温室効果ガス排出量についても不透明にしていることも含まれています。<br/>また、軍事的な解決方法（←実際は全く解決にならない）に政治家や人々の目を向けさせることで、本当の解決方法から遠ざかっていることも覚えておく必要があります。<br/><br/>ニックさんは、<span style="font-weight:700;">気候危機は、銃や国境の壁を建設するような軍事的な方法では解決できないことは明白</span>であり、<span style="font-weight:700;">国際的な協力を土台にアプローチしないといけない</span>としています。<br/>わたしたちは、<span style="font-weight:700;">気候危機というチャレンジに立ち向かうために、この人々のinsecurity(インセキュリティー／不安定・危険な状況)を起こしている問題の根っこをしっかりと観る</span>必要があります。<br/>この<span style="font-weight:700;">解決方法は、just(ジャスト／公正)でなければなりません</span>。<br/>現状では、経済・政治の関心は、一定の方向のみに偏って（＝軍事複合企業の儲けのために、軍事・武装化を拡大）いますが、私たちにはチャンスがあります。現在も、私たちが正しい方向に進めるような運動もおこっています。<br/>とても長い道のりですが、私たちは過去の経験から、<span style="font-weight:700;">危機が人々の一番いいところを引き出すことにつながることもよく知っています</span>。</p><p>（※）「分配」は、今ある地球上の資源を平等に分けることを指し、「正義」は、現在までに温室効果ガスの排出をほぼしなかった国々（元植民地国）が大きな気候危機の影響を受け、温室効果ガス排出量がとても大きく、前述した地域の環境破壊・資源や労働力の搾取によって自国を豊かにした国々（元植民地宗主国ー日本も含む西側諸国）があまり影響を受けていないことからも、この気候危機に関しての費用をきちんと負担すべきといったことを指しています。<br/>また、温室効果ガス排出量を減らす努力を西側諸国は十分にしていない、というのは、否定できないでしょう。<br/>元植民地国のほとんどが独立してから数十年たつものの、経済・政治的に植民地化は終わっていない、違う形で搾取は続いているとする専門家は多いです。<br/>例えば、元植民地が独立した際に、多くの資源は元植民地宗主国の政府か企業に握られていて、独立後の困難な時代に、国民を飢えさせないためにどうしてもそのときに必要な資金を借金するかわりに、世界銀行や国際通貨基金からのネオリベラル化経済を受け入れざるをえず、西側企業が自国の資源や労働力を搾取する形となり、その後も搾取され続け、国は貧しいままで、多くの人々は生きるために、元植民地宗主国へ移民として出稼ぎをしたり、完全に移民するのも、よくあるパターンです。<br/>この国際機関からの借金も、利率が高く、利子を返すだけで多くの国費を使わざるを得ない国々もあります。<br/>これは、不公平だと多くの人々が認識しています。<br/>また、元植民地が自国民のために自国資源を国営化しようとすると、アメリカやイギリスといった元植民地宗主国が民主的に選ばれた首相や大統領を軍事クーデータで取り除き、西側の傀儡政権をいれて、その国の普通の市民を貧しくさせておくのもよくあるパターンです。イランでは、自国の石油を国営化したとき、エジプトでは、スエズ運河を国営化しようとしたときに、西側諸国から軍事クーデーター、戦争を起こされました。アメリカと近いという不運な位置にある南アメリカは、何度もアメリカが直接的・間接的に関与したクーデーターや紛争に悩まされた歴史があります。これは、いまだに続いています。<br/>【参考】<br/>アメリカやイギリスの他地域への介入については、イギリス人ジャーナリストのMatt Kennard（マット・ケナード）さんの著作、Racket（ラケット）がお勧めです。英語ですが、ジャーナリストが書く文章は、明晰でとても読みやすいので、少し長いお休みがあるときに読んでみるといいと思います。</p></div></div>
</div></div></div></div></div></div> ]]></content:encoded><pubDate>Wed, 18 Dec 2024 16:57:16 +0000</pubDate></item><item><title><![CDATA[軍事主義と闘うことなしに、気候危機と闘うことはできない ④]]></title><link>https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20241212</link><description><![CDATA[<img align="left" hspace="5" src="https://www.thegreencatalyst.com/files/Blog after 20230324/pexels-davidpeinado-13396516.jpg"/>前回までの記事は以下より ① ② ③ 気候危機と軍事主義の関係は見えてきても、それが日本に住んでいるひとびとと、どう関係あるのだろう、と思うかもしれません。 点と点をつないで考えることは重要です。 日本には、アメリカ軍の大きな軍事基地があり、近年、軍事費も増大しています。 イギリスを含むヨーロッパでも、軍事費は大 ]]></description><content:encoded><![CDATA[<div class="zpcontent-container blogpost-container "><div data-element-id="elm_xmhtqvoQTpS-q91IPKmc2A" data-element-type="section" class="zpsection "><style type="text/css"></style><div class="zpcontainer-fluid zpcontainer"><div data-element-id="elm_wPwBut2ZT-Gvnc7nzrpMRA" data-element-type="row" class="zprow zprow-container zpalign-items- zpjustify-content- " data-equal-column=""><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_T32Acr6-RXqwU2MYXphyww" data-element-type="column" class="zpelem-col zpcol-12 zpcol-md-12 zpcol-sm-12 zpalign-self- "><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_PvAAMHSdRzivYX4oOZGQqw" data-element-type="heading" class="zpelement zpelem-heading "><style></style><h2
 class="zpheading zpheading-align-center " data-editor="true"><div style="color:inherit;"><h1 style="margin-bottom:18px;font-weight:700;">軍事主義と闘うことなしに、気候危機と闘うことはできない ④</h1></div></h2></div>
<div data-element-id="elm_9kWVnTUERXyzXZIvbPXL3w" data-element-type="text" class="zpelement zpelem-text "><style></style><div class="zptext zptext-align-left " data-editor="true"><div style="color:inherit;"><p style="margin-bottom:36px;">前回までの記事は以下より<br/><a href="https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20241205" target="_blank">①</a><br/><a href="https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20241206" target="_blank">②</a><br/><a href="https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20241210" target="_blank">③</a></p><p style="margin-bottom:36px;">気候危機と軍事主義の関係は見えてきても、それが日本に住んでいるひとびとと、どう関係あるのだろう、と思うかもしれません。<br/>点と点をつないで考えることは重要です。<br/>日本には、アメリカ軍の大きな軍事基地があり、近年、軍事費も増大しています。<br/>イギリスを含むヨーロッパでも、軍事費は大きくなっており、それでなくても貧富の差が大きいイギリスでは、公共事業費がどんどん削られてきています。<br/>公共事業に含まれるのは、ヘルスケア（病院やホスピス等）、教育、気候危機に備える資金（イギリスでも何度も洪水に見舞われる地域や海面上昇でコミュニティ―を別の地域に移動させざるを得ない場合も）といった、人々の安全に深く関わるものです。<br/>また、現在のStatus Quo（ステータス・クオ／現状維持）である化石燃料（石油・ガス・石炭）をもとにし、どんどん地球を傷つけ続ける経済ではなく、地球を傷つけなくてすむような解決方法をとる資金も、公共事業に本来なら含まれるものです。<br/>これも、私たちみんなの安全に関わっています。<br/>イギリスはヨーロッパの中でも貧富の差が大きい地域ですが、日本はイギリスよりもさらに相対的貧困が高い国です。<br/>日本では、パンデミックの際には、トップ１０パーセントはさらに豊かになり、残りの普通の人々の生活は厳しくなった（特に貧しい人々の生活はより厳しくなった）という資料をみたこともあります。<br/>軍事費用が増えれば、イギリスのように、市民の安全を守るためのほかの費用が減るのは確実です。<br/>また、自分たちが<span style="font-weight:700;">「脅威」だと信じ込まされているものが、事実なのかどうかを検討する必要</span>もあります。<br/>ここには、主流メディアのいうことも鵜呑みにするのではなく、ほかの事実と比べることが重要です。<br/>イギリスのメディアも政府も、アメリカよりは少しましとはいえ、国際企業にキャプチャーされていることで知られています。<br/>それでも、日本のメディアの自由度は、イギリスのメディアよりも低いとする調査もあります。<br/>イギリスのメディア、特に主流メディアの問題は、これらの主流メディアの編集部（記事の方向性やどういった主題を調査するかを決定）やジャーナリストは、一定の教育機関の出身で、小さい頃から、これらの教育機関で、現在ある政治・経済システムに疑問をもたないように育てらていると、独立メディア<a href="https://www.declassifieduk.org/" target="_blank">Declassified UK</a>のMatt Kennard（マット・ケナード）さんが言っていました。<br/>マットさんは、主流メディアのFinanancial Timesで数年働きましたが、「ロシアがバックアップした軍事クーデータ」は修正されなくても、「アメリカがバックアップしたクーデータ（←事実できちんと証拠もある）」は、「アメリカ」の部分が編集によって消去されることに気づきます。<br/>これは、「（特定のことについて）書いてはいけない」と命令されるわけではないですが、職をキープしたければ、これらの書かれていないルール（＝アメリカについては事実でも悪いことは書かない）に沿う必要があると学ばされます。<br/>マットさんの同僚たちは、こういった自己検閲（＝ステイタス・クオを揺るがすようなことは言わない・考えることすらしない）を子供の頃から教育機関（イギリスでは私立学校はとても少ないのに、メディアの編集部は私立学校出身者の割合がとても高い）で徹底されていることを、彼らとは違う経路でジャーナリズムに入ったマットさんは見抜きます。<br/>彼らは、「自分たちは、自分たちが見たもの、書きたいことを、誰かの検閲なしに書いている」と言うし思っているでしょうが、既に無意識に自己検閲をしています。<br/>また、マットさんはジャーナリズムで知られているアメリカのコロンビア大学でも学び、在学中に、多くの国々や地域で軍事クーデーターを直接・間接的に起こし、民主的に選ばれた首相や大統領を取り除き、アメリカの傀儡政権（ほぼ全ては独裁政権で、その国の市民の多くが長年にわたって殺された）をすえた、キッシンジャー元国務長官がスピーチにやってきたときに、マットさんは彼の責任を問うたそうです。<br/>でも、周りはキッシンジャーさんを讃える人ばかりで、教授の一人からは、マットさんはひどくなじられたそうです。<br/>マットさんはなじられたことは気にかけていませんが、ジャーナリズムで知られている大学にも関わらず、誰一人、クリティカルに政治や歴史をみていない、或いは表明しないことに驚いたそうです。<br/>そこには、授業料が異常に高いアメリカでは、授業料の返還には高い給料の仕事が必要であり、その仕事は現状の政治・経済システムに組み込まれていることもあるのかもしれません。<br/>でも、ジャーナリズムは権力者の責任を問うことが重要な使命であり、もし自分の生活の安定だけを望むのであれば、ジャーナリズムではない別の給料の高い職業を選ぶべきだという意見もあります。<br/>政府や企業のいう通りの嘘を繰り返すジャーナリズムは、社会にとって害になります。<br/>日本の場合も、これに近い状況なのかもしれないし、もっとあからさまな検閲（首相への質疑応答については、首相官庁が選んだメディアのみがいることを許されると読んだ記憶があるのですが、これは民主主義では考えられないことです）があるのかもしれません。<br/><br/>Nick Buxton(ニック・バクストン)さんは、軍事の中でも、アメリカやヨーロッパが国境警備をとても強くしていることに気づきます。<br/>アメリカの元大統領で、次期大統領であるドナルド・トランプさんが、メキシコとの壁で大騒ぎをしていたことを覚えているひともいるかもしれません。<br/>この国境警備については、世界中の石油施設の警備をしているアメリカ・西側企業が深く関わっており、かつ、これらの警備企業の資金は石油・ガス会社が連結していることを、ニックさんは発見します。<br/>国境の武装化には、特に極右派からのナラティヴ・プロパガンダ、「気候変化に導かれた『脅威（＝犠牲者である難民や移民）』には、国境の武装化・軍事化で対抗する必要がある」からきています。<br/><br/>イギリスの軍事産業は大きいので、一般市民もある程度は知識がありますが、日本に住んでいると、軍事産業や国境警備産業については、今一つ想像がつきにくいかもしれません。<br/>これらの利益目的の企業の最大でただ一つの目的は、株主に利益をもたらすことであり、そのためには、ひとびとの命や尊厳を犠牲にしてでも、ビジネス領域をひろげ、労働力や資源を搾取できるだけ搾取することは、心に留めておく必要があります。<br/>また、近年ではDefence Industries（ディフェンス・インダストリーズ／「防衛」産業）という名目で、「軍事」産業といわない場合もありますが、これもプロパガンダの一つで、「防衛」というほうが市民たちからの指示を受けやすく、抵抗が少ないからです。<br/>これは、石油系企業の、気候変動を加速するメタンでほぼできている燃料を、「天然ガス」といった呼び方にすることで、まるで無害であるかのような印象を与えること似ていて、一般市民たちの心理操作をしているのと同じ手口です。<br/><br/>国境武装化では、以下が起こりました。<br/>Arm Firms（アーム・ファームズ／軍事企業）は、ビジネスを多角化し、ドローン、レーダー、国境を武装するシステムを提供しはじめました。<br/>IT企業、例えば、IBMやUnisys(ユニシス)は、生体認証システムに関わっています。<br/>航空業界は、難民や移民を強制的に国外退去させるフライトを運行しています。<br/>ちなみに、イギリスからの強制退去のフライトでは、この強制退去自体がヨーロッパの人権に関する法律に違反するとのことで裁判所の命令で中止となったり、悪評の高い国際警備企業G4S（ジー・フォー・エス）の警備員が、無実の移民・難民を抑えつけて結果的に殺したりと、問題が起き続けています。<br/>また、Advisory Service(アドヴァイザリー・サービス／プロフェッショナルサービス・投資／金融／経済／政策 顧問業)を行っている、PwC（プライスウォーターハウスクーパーズ）、Anderson Consulting（アンダーセン・コンサルティング）等が、国境の武装化をマネージするための政策やアドヴァイスを提供するビジネスを行っています。<br/>どの産業も企業も、よりビジネスの機会を広げ（＝ビジネスの領域を広げる）、儲けを大きくしたいと狙っています。<br/><br/>世界中に石油・ガス施設をもつ国際企業（シェルやエクソンモービル等）と契約している、石油・ガス施設警備企業は、国境産業の警備も担当しています。<br/><a href="https://www.corecivic.com/" target="_blank">Corecivic</a>(コアシヴィック)は、アメリカで民営刑務所の運営もしている警備企業で、国境警備にも大きく関与しています。<br/>このコアシヴィックとアメリカの大きなガス企業である<a href="https://www.swgas.com/" target="_blank">Southwest Gas</a>は、同じ人物がBoard of Directors（取締役）を兼任しており、かつ、このコアシヴィックの財源には、ほかの軍事企業にも大きく投資している、Vanguard（ヴァンガード）、<a href="https://www.blackrock.com/corporate" target="_blank">Black Rock</a>（ブラック・ロック）が投資を行っています。この後者２つの企業は、大きな軍事企業<a href="https://www.l3harris.com/en-gb/united-kingdom?regional_redirect=en-gb" target="_blank">L3Harris</a>へも大きく投資しています。<br/><br/>１９６８年から２０１８年の間に、世界規模では６３の壁が建築され、現在では地球上の１０人のうち６人は、国境の壁がある国に住んでいると見られています。<br/>ちなみに、上記の壁の数には、イスラエルが国際法違反で設置したパレスチナ地域での壁も含まれます。<br/>この壁は、国際法の裁判所で、すぐに取り壊すように命じられたものの、いまだに残っています。法律だけでは十分でなく、ほかの国々がイスラエルにプレッシャーをかけ（経済制裁や国連から追放する等）、イスラエルの行動を変えさせる義務と必要があります。<br/><br/>２０１３年と２０１８年の間に、歴史的に温室効果ガス排出量が大きい７か国（アメリカ、ドイツ、<span style="font-weight:700;">日本</span>、イギリス、カナダ、フランス、オーストラリア）は、この７か国合計で、国境と移民対策強化に約３３ビリオン・ドルを費やしました。<br/>これは、緊急に必要なクライメイト・トランジション・ファイナンスに費やした約１４ビリオン・ドルの２倍以上です。<br/><br/>ヨーロッパ(欧州連合)の国境警備保障エージェンシーの<a href="https://www.frontex.europa.eu/" target="_blank">Frontex</a>では、<span style="font-weight:700;">過去１５年間で出資金を２７００パーセント増大</span>しました。アメリカでは、２０００年以降、約２～３倍に増やしました。<br/><br/>これらの資金は、例えば、住んでいる地域を強制的に去らないといけなかった人々を、その地域や国内に留まり、尊厳のある生活ができるようにすることに出資することが可能でした。<br/>でも、その代わりに、私たちは国境や移民政策の強化を通して気候変化の犠牲者である人々に対して、国境を軍事武装化するレスポンスに多額の資金を費やしています。<br/>このせいで、多くの難民たちが命を失い続けています。<br/>軍事化のせいで、多くの市民の安全を守る公共事業が大きく削られたことにより、経済先進国の普通の人々の安全もおびやかされています。<br/>軍事化のせいで、より安全になったひとや地域はありません。<br/>この状況から利益を得ているのは、前述した軍事複合企業のみです。</p><p>次回は、この気候危機に軍事的なレスポンスを行うことが、民主主義にも大きくネガティヴに影響していることと、どうレスポンスを変え、地球上の多くの人々にとってよい結果をもたらすことができるか、という希望について。</p></div></div>
</div></div></div></div></div></div> ]]></content:encoded><pubDate>Thu, 12 Dec 2024 17:29:54 +0000</pubDate></item><item><title><![CDATA[軍事主義と闘うことなしに、気候危機と闘うことはできない ③]]></title><link>https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20241210</link><description><![CDATA[<img align="left" hspace="5" src="https://www.thegreencatalyst.com/files/Blog after 20230324/pexels-safari-consoler-3290243-11211022.jpg"/>前々回① と 前回② からの続きです。 シリアで起こった２０１１年の民主化デモの背景についての、西側諸国での主流のナラティヴは、とても単純化されていて、意図的に人々の恐怖を引き起こすものです。 「 気候戦争の前触れ ー&nbsp;ほかの多くの地域でも同じことが起こり、（豊かで繁栄している自分たちの国に）多くの（ ]]></description><content:encoded><![CDATA[<div class="zpcontent-container blogpost-container "><div data-element-id="elm_jwEf_VSAQJiJ_S0jkxK00Q" data-element-type="section" class="zpsection "><style type="text/css"></style><div class="zpcontainer-fluid zpcontainer"><div data-element-id="elm_rJ8EZqRWQHChEbwhDE-cSA" data-element-type="row" class="zprow zprow-container zpalign-items- zpjustify-content- " data-equal-column=""><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_y0uu273VSf27nAmFrsnb3A" data-element-type="column" class="zpelem-col zpcol-12 zpcol-md-12 zpcol-sm-12 zpalign-self- "><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_tSrUgS5tRvC1grfovO7s0A" data-element-type="heading" class="zpelement zpelem-heading "><style></style><h2
 class="zpheading zpheading-align-center " data-editor="true"><div style="color:inherit;"><h1 style="margin-bottom:18px;font-weight:700;">軍事主義と闘うことなしに、気候危機と闘うことはできない ③</h1></div></h2></div>
<div data-element-id="elm_NJKfKBs7R9ay3jcbhO3xIA" data-element-type="text" class="zpelement zpelem-text "><style></style><div class="zptext zptext-align-left " data-editor="true"><div style="color:inherit;"><p style="margin-bottom:36px;"><a href="https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20241205" target="_blank">前々回①</a>と<a href="https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20241206" target="_blank">前回②</a>からの続きです。<br/><br/>シリアで起こった２０１１年の民主化デモの背景についての、西側諸国での主流のナラティヴは、とても単純化されていて、意図的に人々の恐怖を引き起こすものです。<br/>「<span style="font-weight:700;">気候戦争の前触れ ー&nbsp;ほかの多くの地域でも同じことが起こり、（豊かで繁栄している自分たちの国に）多くの（自分たちが望まない）移民がおしかけてくる</span>」です。<br/>このアメリカや西側諸国がつかう「War（戦争）」ということばにはよく注意を払う必要があります。これは、<span style="font-weight:700;">存在しない脅威</span>に対して、人々の恐怖をかりたて、軍事複合産業を拡大・儲けさせることが目的です。<br/>アメリカは、ある特定の地域（中東やアフリカ、一部のアジア地域）は、弱体した政府、民族間の紛争や民主主義が欠けている政府等の既存のストレスがもともとあり、これらの地域は不安定で、食糧難等が起こるとひとびとはすぐに争いあい紛争になり、これらの地域から（アメリカに）移民がたくさんやってくる、という想像を事実として使います。<br/><br/>でも、これは事実ではありません。<br/><br/>シンクタンク｢トランスナショナル・インスティテュート｣のリサーチャーである<br/>Nick Buxton(ニック・バクストン)さんは、<span style="font-weight:700;">既に干ばつが起こっているアフリカ地域では、人々は限られた少ない資源を分かち合い、協力してお互いに助け合うことがほとんどであることを調査から確認</span>しています。</p><p>パレスチナ人両親をもち、シリア人としてのアイデンティティーももつ、アメリカの大学で国際学を教えている女性教授、Marwa Douady（マルワ・ドーディー）さんは、この<span style="font-weight:700;">単純化されたナラティヴが事実ではない</span>ことを明確にします。<br/>また、このナラティヴは、軍事化されたレスポンス（監視システムーテック、物理的なもの、国境に壁や障害を設ける等）を正当化し、軍事に関する複合企業（武器をつくる企業、テック、偵察技術、軍事的な政策やプランの制定をサポートすコンサルティング企業等）がビジネスの領域をひろげ、プロフィットをさらに得るためのものでもあります。<br/>軍事行動は、たとえ一部のグループの人々の想像上の脅威、或いは大幅に増幅された脅威の感覚を緩和したとしても、全体的には、地球上のとても多くの人々を危険に陥れます。<br/><br/>マルワさんは、２００７年から２００９年にシリアでひどい干ばつがあり、多くの人々が都市部に移動したことを、干ばつのせいだけにするのは、事実とは違うとしています。<br/>中東地域やアジア地域に関する多くの西側諸国のリサーチは、中東地域やアジア地域に長期間暮らしたこともなければ、現地の言葉すら話さず文化も理解しない人々によって行われていることが多いのですが、マルワさんは言葉も文化も深く理解していて、現地の普通の人々に対して多くのインタヴューを行っています。<br/>その上で、マルワさんの結論は、多くの農民が都市部に移動せざるをえなかった直接の原因は、<span style="font-weight:700;">IMF（International Monetary Fund／国際通貨基金）に強制されたネオリベラリズム経済で、干ばつにあった農民たちへの助成金・補助金がカットされた</span>ことだとしています。<br/>これらの農民は、民主化デモに参加するような人々ではなく、政府からのサポートもほぼないままに、貧困区域に住み、なんとか生き延びている人々でした。<br/>農地が干ばつになっても、政府からの補助金が続いていれば、自分の農地に残ることを望んでいたし、そうすることは可能でした。<br/>でも、<span style="font-weight:700;">軍事複合産業や国際企業、国際企業に取り込まれている西側政府も、決してこの本当の理由についてはふれません</span>。<br/>マルワさんも移民の子供ですが、よく聞かれるプロパガンダ「（第三世界の）誰もが裕福なアメリカや西ヨーロッパにきたいと死ぬほど熱望している」が嘘であることはよく知っています。<br/>自分の住んでいる地域が危険な状態になり、留まると命に関るような状況だから移動せざるをえなくなった人々が大半であり、ほとんどは自国か近隣の国々に留まります。<br/>このプロパガンダで、実在しない脅威を元に、恐怖をつくりだし、軍事的な対応（＝大挙してやってくる移民・難民から自分たちを守るために、国境の壁を高く、国境付近の偵察・警備を厳しくして、誰もがこられないようように軍事的な対応をはからなくてはならない）を正当化しようとするのは、世界的に規模を大きくし続けている軍事複合産業の戦略であることは覚えておく必要があります。<br/>また、国際通貨基金や世界銀行によって強制されたネオリベラル化経済を行う自国政府は、普通の市民たちからの政府に対する信用・信頼を落とします。<br/>国際通貨基金と世界銀行は、貧しい国々の人々の生活を良くするために存在しているわけではなく、西側諸国の企業が、その国の資源・労働力を搾取するためのエントリー・ポイントとなっていることは、既によく知られています。<br/>この仕組で利益を得ているのは、その地域のとても少ない数の既存特益層（その地域の王族や領主等のいわゆるエリートー西側企業から賄賂や優遇を受け取り、もともと住んでいる人々を追い出し土地を西側企業の言いなりに売ったり等）で、<span style="font-weight:700;">政治・経済の不正・腐敗、貧富の差をさらに加速</span>します。<br/>経済的に厳しい状況の政府には選択肢がないので（或いは西側傀儡政権で西側諸国の言いなり、或いは政府の高官たちは西側企業や政府に賄賂等で取り込まれている）、自国民のための政策（病院や教育の充実、福祉、自国民の安全ー農業の補助金等も含めて、主要インフラストラクチャーの設立・整備ー国立或いは公立、自国資源の国有化等）は全く許されず、自国資源を西側諸国企業にただ同然で解放・売払い、誰もが生きるために必要なサービスも西側諸国企業の利益目的の企業を使うことを強要されることになります。<br/>結局、私有化が進むと、生きるために必要なことにも支払が必要となり、貧しい人々はさらに貧しい状況へと追い込まれ、中流階級も貧しくなります。<br/>これは、シリアだけでなく、多くのアフリカや南アメリカの国々にも、起こった／起こっていることです。<br/><span style="font-weight:700;">人々が強制的に移動させられるような状況をつくるのは、経済的な理由、政治的な理由が多く、そこに気候変動が社会的・政治的な問題と絡み合っている場合</span>もあります。<br/><span style="font-weight:700;">本当の理由、根本にある問題を探す・見つけることは大切です。</span><br/><span style="font-weight:700;">そうでないと、本当の解決方法は見出せません。</span><br/><br/>前述のニックさんは、このシリアの干ばつと人々の移動を「Climate Change War（クライメイト・チェィンジ・ウォー／気候変動の戦争）」という（嘘の）ナラティヴをアメリカの企業やメディア・政治で使うのは、<span style="font-weight:700;">グローバルに影響する紛争すべてを「気候変動」と結び付ければ、脅威は実在しないにも関わらず、人々を恐怖に陥れ、「軍隊が必要／軍事的な解決が必要」という（嘘の）解決方法しかないと信じさせ、アメリカの軍事複合産業がビジネスをさらに拡大する機会となるから</span>だと指摘しています。<br/>また、ニックさんは、この<span style="font-weight:700;">「移民＝脅威 →軍事的に退治」というナラティヴは、植民地主義的で人種差別的な態度を示している</span>としています。<br/>「大量の野蛮人が、あちこち（経済後進国＝旧植民地国）にいる。もし、その地域に食糧難や欠乏や（内戦・紛争などの）インパクトがあれば、彼らは争い、それは私たち（経済先進国＝旧植民地宗主国）に影響を与えるだろう」<br/>この態度は、問題の真の原因（＝不正義／紛争・内戦・戦争はアメリカや西側諸国が直接敵・間接的に起こして理うことがほとんど＋国際通貨基金や世界銀行を通したネオリベラリズム経済政策での西側諸国企業からの現地の資源・労働力搾取等）について考え、それに対しての適切な解決方法を探るのではなく、何一つ解決しない軍事的な解決方法へと人々を向かわせます。<br/>西側諸国は、「移民が大挙してやってくる」という嘘の脅しを始終使いますが、<span style="font-weight:700;">実際に西側諸国へとやってくるのは、強制的に移動せざるをえなかった人々の約２割で、大多数である残りの８割は、自国内か経済後進国か発展国である近隣の国に留まり</span>ます。<br/>また、前述しましたが、民主主義で選ばれた大統領や首相を直接・間接的な軍事行動で独裁政治を行う傀儡政権をすえる、独裁政治をサポートし続ける、あらゆる地域に軍事介入・侵略・戦争を間接的・直接的に行っているのは、アメリカをはじめとする西側諸国であることも覚えておく必要があります。<br/>軍事解決の大きな部分として現在行われているのは、国境の壁をつくり、偵察・警備・取り締まりを強めることですが、それは実際の問題の根本原因を扱うのではなく、単に<span style="font-weight:700;">犠牲者たちを脅威とよみかえ、犠牲者たちを危険に陥れます</span>。<br/><br/>マルワさんもニックさんも指摘していますが、<span style="font-weight:700;">紛争や人々が強制的に移動することになる大きな理由は、独裁政治（多くは西側諸国、特にアメリカが自国の国際企業の利益のためにサポート）や不正義</span>です。<br/>シリアでは、民主化デモの起こった２０１１年以降に、大多数の移民がでましたが、ここ数日のアサド政権崩壊直後で状況はとても不安定にも関わらず、多くの国外へと逃れた人々がシリアへ戻り始めています。<br/>これは、マルワさんとニックさんが言っていたことは正しいことを示しています。<br/><br/><span style="font-weight:700;">大事なのは、平和な・安全な状況を地球上の人々・すべての地域につくること</span>です。<br/>不安定な地域があれば、その地域のひとびとの状況が安定化するような政策や基金を設ければ、多くの人々は自分の住んでいる地域に留まることができます。<br/><span style="font-weight:700;">地球上のすべての人々の命が同等に尊い、地球上のひとびとはつながっている、という基本的な考えは大切</span>です。</p></div></div>
</div></div></div></div></div></div> ]]></content:encoded><pubDate>Tue, 10 Dec 2024 14:02:05 +0000</pubDate></item><item><title><![CDATA[軍事主義と闘うことなしに、気候危機と闘うことはできない ②]]></title><link>https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20241206</link><description><![CDATA[<img align="left" hspace="5" src="https://www.thegreencatalyst.com/files/Blog after 20230324/pexels-markusspiske-3806771.jpg"/>前回 、戦争・紛争が引き起こす大きな温室効果ガス排出量について大まかに説明しましたが、今回は、戦争・紛争が引き起こす環境破壊、これらの戦争・紛争によってつくりだされる強制難民たち（住んでいる地域から強制的に移動せざるを得ない人々）をSecurity threat（セキュリティー・スレット／安全保障への ]]></description><content:encoded><![CDATA[<div class="zpcontent-container blogpost-container "><div data-element-id="elm_Gqi9d3KtRw6kU870vNJqsA" data-element-type="section" class="zpsection "><style type="text/css"></style><div class="zpcontainer-fluid zpcontainer"><div data-element-id="elm_DK1syvzvQCKmnDWlFkWrhw" data-element-type="row" class="zprow zprow-container zpalign-items- zpjustify-content- " data-equal-column=""><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_1JnHdTiLQ2eIsIZXtnKlUg" data-element-type="column" class="zpelem-col zpcol-12 zpcol-md-12 zpcol-sm-12 zpalign-self- "><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_Nk1xldIJTqidLcLbz_qFlQ" data-element-type="heading" class="zpelement zpelem-heading "><style></style><h2
 class="zpheading zpheading-align-center " data-editor="true"><div style="color:inherit;"><h1 style="margin-bottom:18px;font-weight:700;">軍事主義と闘うことなしに、気候危機と闘うことはできない ②</h1></div></h2></div>
<div data-element-id="elm_2fZja6hhQTOsRZIJwJU_Vw" data-element-type="text" class="zpelement zpelem-text "><style></style><div class="zptext zptext-align-left " data-editor="true"><div style="color:inherit;"><p style="margin-bottom:36px;"><a href="https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20241205" target="_blank">前回</a>、戦争・紛争が引き起こす大きな温室効果ガス排出量について大まかに説明しましたが、今回は、戦争・紛争が引き起こす環境破壊、これらの戦争・紛争によってつくりだされる強制難民たち（住んでいる地域から強制的に移動せざるを得ない人々）をSecurity threat（セキュリティー・スレット／安全保障への脅威）としてフレーミングする現状が間違っていることと、なぜそういった状況がつくりだされているのかについて。<br/><span style="font-weight:700;">大事なのは、地球上のすべての人々の安全を第一に考えること</span>です。</p><p>アフガニスタンでは、戦争経済の一環として、違法の木の伐採が起こりました。<br/>１９９０年から２００５年（アフガニスタン市民戦争／内戦）の間に、<span style="font-weight:700;">国内の三分の一の森林が伐採</span>されました。<br/>また、戦争犯罪であるのですが、Critical Infrastracture（クリティカル・インフラストラクチャー／重要なインフラー水道、下水処理施設や電気の生成・分配施設、病院や学校、ガソリンや石油施設、農地等）が爆撃・破壊されることは、よく起こっています。<br/>多くの場合、爆撃を行う／行ったのはアメリカやアメリカ・西側諸国が武器供給やインテリジェンス提供でサポートしている軍隊や民兵組織です。<br/>爆撃された際には、毒性のある物質やがれきの粒子が、空中・地中・地下水を汚染します。<br/>これは、公衆衛生危機を引き起こします。<br/>例えば、イエメン（サウジアラビアがイエメンの内戦へ介入ーアメリカとイギリスがインテリジェンス・武器をサウジアラビアに大量に売りつけて戦争を長引かせた）では、内戦中の２０１７年には、<span style="font-weight:700;">毎日２０００件</span>のコレラ患者が報告されました。<br/>イラクでは、多くの油田火災で、深刻な公害を引き起こしました。<br/>ウクライナでは、ロシアの主要な攻撃ターゲットは、燃料貯蔵庫・原子力発電所・化学薬品工場で、当然ながらこれらへの爆撃は、空気・地中・地下水を長年にわたって汚染し続けます。<br/><br/><span style="font-weight:700;">戦争が終わっても、軍事行動の影響は続きます</span>。<br/>ヴェトナムでは、Agent Orange（エージェント・オレンジ／枯葉剤）をアメリカ軍が使ったことによる、胎児の奇形は５０年以上たった現在でも続いています。<br/>現在、ガザではイスラエル軍が、国際法違反であるWhite Phosphorus（ホワイト・フォスフォラス／白リン）を、市民が密集している場所に使用していることが分かっています。ホワイト・フォスフォラスは、空気に触れると発火し、人に対しては肌をつきぬけて骨まで燃やす強力さであり、地面・地下に残った毒性は数年変化を起こさず、毒性の強いまま残るそうです。イスラエルは、レバノンに対してもホワイト・フォスフォラスを使用しており、農業を行って生計をたてている人々には、今後の死活問題となります。<br/>また、ガザでは、下水処理施設や電気施設への爆撃で、汚水が処理できず、公衆衛生危機を引き起こしています。<br/>ガザでの多くの建物への爆撃は、アスベストといった毒性のある物質をリリースすることになり、これも<span style="font-weight:700;">戦争が終わった後も影響し続ける</span>こととなります。<br/>なお、<span style="font-weight:700;">これらの爆撃で排出される多量の温室効果ガス排出量は、どこにも記録・含まれていません</span>。<br/><span style="font-weight:700;">見えないもの（カウントされない温室効果ガス排出量）は、人の心や考えからも見えなくなっている</span>ことは覚えておく必要があります。<br/><br/>この番組の中では、国際学の女性教授、Marwa Douady（マルワ・ドーディー）が登場します。<br/>マルワさんの父方・母方両方の祖父母はパレスチナ出身で、IDF（Israel Defence Force／イスラエル自衛軍ーIsraerl Occupation Forceイスラエル占領軍のほうが適切とする説もあり）の前身である、Haagnah（ハガナー／シオニズム民兵組織）に暴力によりパレスチナを追い出されました。<br/>同じように、数百年にわたって住んでいた土地を追われたパレスチナ人、７５万人（或いはもっと多い）のうちの一人です。<br/>マルワさんの母方の曽祖父は、地域のリーダーで、銃をつきつけたハガナ民兵が、地域の人々への見せしめのために、曽祖父をシリアまで追い出したそうです。<br/>このとき、曽祖父を銃でつきつけて脅してきたハガナのメンバーの一人は、ユダヤ系ポーランド人の女性で、孤児として何もない状態で第二次世界大戦後にパレスチナ地域にやってきたところを、曽祖父が家に招き入れ、家族同然に面倒をみた人でした。<br/>驚いた曽祖父は、その女性に「きみもなのか。。」と聞いたところ、女性は「本当にごめんなさい、ハガナ（民兵組織）からの命令なんです。。。」と答えたそうです。<br/>マルワさんの母は、イスラエル政府の決まりにより、パレスチナへ行くことへの許可はおりず（多くのパレスチナ人が同じ経験をしているそう）、自分の生まれ育った家や地域を訪れることはできないそうです。<br/>マルワさんは、ヨーロピアンのヴィザをもっているので、パレスチナを訪れることができた、というのは皮肉な話です。<br/>マルワさんの家族の物語・パレスチナを初めて訪れた時のお話は、<a href="https://newlinesmag.com/first-person/in-search-of-my-familys-home-in-pre-nakba-palestine/" target="_blank">ここ</a>から読めます。<br/><br/>マルワさんは、過去の戦争、過去の核実験、過去の軍事オペレーション、これらの<span style="font-weight:700;">軍事オペレーションのあとの清掃・清浄（空気・水・土地の汚染を取り除く、地雷や不発弾の撤去等）の義務を怠っている</span>ことは、<span style="font-weight:700;">現在にも大きな影響を及ぼしている</span>としています。<br/>また、核実験に関しては、アメリカの原住民たちが住む地域が使われたりと、常に弱い立場にいる人々が犠牲とされたことは、覚えておく必要があります。<br/>核実験以外にも、戦時中にはゴミやさまざまなものを燃やすために野外に大きな穴を掘り、そこで多くのモノを燃やしますが、温室効果ガス排出量を増やすだけでなく、毒性のある物質を空気・地上・地下・水へと汚染させます。<br/>「水」という観点からすると、飲料水だけでなく、農業用の水や地下水にも影響します。<br/>アメリカ政府やアメリカ軍は、「Green Military／グリーン・ミリタリー環境に優しい軍隊、Green Ammunitions／グリーン・アミュニションズー環境に優しい武器」というスローガンで、基地の維持に太陽光を使ったり、武器の一部の部品を再生可能な物質にしたりとしていますが、大事な質問は、「<span style="font-weight:700;">その戦争は必要なのか、アメリカ軍の基地を地球上のいたるところに８００ほどもっていることは、本当に必要なのか？</span>」です。<br/><a href="https://watson.brown.edu/costsofwar/" target="_blank">戦争のコスト</a>については、アメリカが大きく関与した冷戦や２００１年アメリカ同時多発テロ事件のあとの数多くのアメリカ軍による他国・他地域への侵略・戦争・軍事介入については、<span style="font-weight:700;">戦争が引き起こしたことについての結果に対する評価はアメリカ軍は行っていない</span>そうです。<br/><br/>マルワさんは、戦争が引き起こした根深い歴史的な公害は現在も続いているとしています。<br/>多くの戦争・紛争には、アメリカが間接的・直接的に関わっています。<br/>また、西ヨーロッパの行った植民地主義・帝国主義で人為的につくられた民族・地域間の溝（Divide and Rule＝人々のグループを細かく分けて、グループごとに優遇したり差別したりして、憎しみを作り出す→ 実際に搾取や悪事を行っている植民地宗主側に正当な抵抗を向かわなくさせるため）が原因となっている場合も多く観られます。<br/>この解決には、<span style="font-weight:700;">深く大きな構造的な変化が必要</span>なのは明らかです。<br/><br/>過去２０年のほどの間、西側諸国は「National Security（ナショナル・セキュリティー／国家安全保障）」というレンズを使って気候危機をみて、フレーミングしてきました。<br/>これは、（地球温暖化に伴って）増え続ける不安定さ、紛争、そしてmigration(マイグレィション・ミグレーション／人々の移動)について、軍事的な準備が必要であるという解釈に結びつけます。<br/>マルワさんによると、この「環境」が国家安全保障の一環であるという考えは、冷戦の後につくりだされました。<br/>なぜなら、<span style="font-weight:700;">二極化した世界の「脅威（社会主義から民主主義を守らないといけないという偽のスローガン）」が突然消え、（アメリカの）巨大な（軍事）諜報活動費を正当化する必要があった</span>からです。<br/>ここで、何が「安全／安全保障」を意味するのか、を再定義する必要があり、もともとの定義の幅をひろげ、<span style="font-weight:700;">「環境」も「国家安全保障」に含まれる</span>としました。<br/>これは、<span style="font-weight:700;">アメリカを含めた経済先進国の西側諸国の観点</span>から、気候変動は（地球上の）資源にインパクトがあり、さまざまな不足をつくりだし、紛争と(社会・政治上の)混乱・騒動を、西側諸国にもたらすと決めてかかることにつながっています。<br/>気候危機により、実際に資源や食料・水等の不足が起こり、紛争が起こる可能性があるのも、気候危機にほぼ寄与しなかった経済後進国（地球上の８割程度の人口）の地域の人々です。<br/>ここでは、気候危機によって強制的に移動せざるをえなくなった人々を、繁栄している西側諸国へ混乱・紛争・不安定さをもちこむ「脅威」だと認識させます。<br/>実際は、この<span style="font-weight:700;">移動せざるをえなくなった人々は、「（西側諸国が作り出した気候危機による）被害者」であって、「脅威」ではありません</span>。<br/>また、次回説明しますが、気候危機で多くの（貧しい地域からの）人々が、豊かな西側諸国に大挙してやってくる、というのは事実ではなく、多くの人々は近隣諸国（同様に貧しい国々）にとどまるし、気候危機で少ない資源を人々が争って紛争がたくさん起こる、という西側諸国の勝手な決めつけも、事実ではないことが分かっています。<br/>また、気候危機を「国家安全保障への脅威」とみて、軍事的な解決が必要だという（間違った）方向に導かれたのは偶然ではなく、西側諸国の軍事には、大きな割合で、民間のセキュリティー企業やテック企業、コンサルティング企業が関わっているからです。<br/>これらの企業にしてみれば軍事のエリアや規模が大きくなればなるほど、儲けがでるので、軍事的な解決以外には解決方法はない、と政府や人々に思い込ませます。<br/>これらの国際企業にとって、人々の命、とくに有色人種の人たちの命は、ほぼ価値がないものであるのは明らかです。<br/>西側諸国は、帝国主義・植民地主義で地球上の資源を奪い搾取してきた長年の歴史をもつ国々で、アフリカやアジアのように、共同社会で、お互いに分け合い平和に暮らそうとする考えが想像もつかなにのではないか、とする専門家もいます。<br/><br/>この番組に出演している<a href="https://www.nickbuxton.info/" target="_blank">Nick Buxton</a>(ニック・バクストン)さんも、気候危機を国家安全保障というフレーミングでみた場合、「いかにこれらの難民・移民に対して自分たち（西側諸国の人々）を安全に保つか」ということになり、（主に西側諸国のせいで強制移動を余儀なくされた）被害者である難民・移民を犠牲にして、自分たち（西側諸国の安全な地域にいる人々）の想像上の危険から自分たちを守るか、という話になります。<br/>「Security（セキュリティー）」という言葉をきいたときは、「<span style="font-weight:700;">誰のためのセキュリティーなのか、そのセキュリティーのために誰が犠牲になっているのか</span>」を考えることがとても重要です。<br/>SecurityもSafetyも日本語では同じですが、Safetyはコミュニティ―からえる安心感をさすことが多く、軍事とは関係ありません。<br/><br/>「難民・移民を犠牲にする」が意味するのは、いろいろとありますが、以下はほんの一例です。<br/><br/>正式な移民プロセスを複雑にし、正式に移民することをほぼ不可能にする→危険な違法のルートでしか安全な場所・国にたどりつけない→危険なルートで多くの人々が亡くなる／金儲けできる機会として犯罪組織が増大し、人々はさらなる危険にさらされる<br/>※イギリスでは、生きることが危険な国（市民戦争や紛争、政治や宗教等の理由で死刑にされたり拷問され殺される可能性が高い）にいると認められた人々は本来なら、国際法によってイギリスで難民認定をして受け入れるべきなのですが、政治的な事情で、香港とウクライナを除く国々からの正式に移民できるルートをなくしました。アフガニスタンやイラクからだと、違法なルート以外は存在しないのですが、これらの違法ルートでくる人々の約７割は、正当に難民認定されるべき人々だと見られています。イギリスでは高齢化も進んでいるし、人手不足も起きていて、移民が増えることについては経済的には問題がないこと、移民の多くは若くて社会に馴染んで経済に貢献し病院サービスをつかう可能性も低いこと等は専門家の多くも指摘しています。<br/>最近では、事件当時は子供（１８歳以下）だったセネガル出身の<a href="https://www.bbc.co.uk/news/articles/c93gy6gkgyqo" target="_blank">Ibrahima Bah</a>（イブラヒマ・バー）さんが、イギリスへ小さなゴムボートで渡ってくる際に、犯罪組織にひどい暴力を受けて無理やりこのボートの操縦者にされ、最大２０人のボートに４５人が乗り込まされ、イギリスに来る途中に４人がおぼれ死んだことで、過失致死罪に問われています。<br/>溺れ死ぬ人が増えたのは、危険なボートや安全な乗客数を超えてボートに乗り込ませる犯罪組織だけでなく、イギリスやフランスといった西側諸国が、人々の命を救うことではなく監視テクノロジーを強めていることにも大きな原因があります。<br/>このボートに乗っていた人たちは、少年だったイブラヒムさんが、いかに懸命にボートに乗っていた人々を助けようとしたかを語っていて、誰もが彼のことを「天使のようだった」と表現しているそうです。イギリスの司法では、イブラヒムさんが出生証明書をもっていて、当時子供だったと証明できるにも関わらず、それは嘘だと決めつけ、大人の犯行と見なしていたり（白人が人種差別で、黒人の子供の年齢を７歳ほど上にみることはよく知られているー白人で黒人やアジア人の顔の見分けがつかないひとは実際たくさんいる）、問題もかなりあるのですが、イブラヒムさんを支える弁護士や団体もあり、今裁判で闘っています。<br/>でも、正式な移民ルートがあれば、イブラヒムさんは正式な難民として認定され、社会に貢献するひととなっていた可能性は高いです。<br/><br/>本来は、「<span style="font-weight:700;">（主に西側諸国が引き起こした気候危機に伴う）洪水や、どんどん上昇する気温のせいで住んでいた地域から強制的に去るしかなかった人々に、どのように安全性を保証することができるか</span>」というフレーミングが適切です。<br/>地球上みんなのヒューマニティーはつながっていることを常に意識しておくことは大事です。<br/>誰かの命がより重要で、誰かの命は重要でないということはありません。<br/>地球上の誰もの命が同等に尊いものです。</p></div></div>
</div></div></div></div></div></div> ]]></content:encoded><pubDate>Fri, 06 Dec 2024 18:02:59 +0000</pubDate></item><item><title><![CDATA[軍事主義と闘うことなしに、気候危機と闘うことはできない ①]]></title><link>https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20241205</link><description><![CDATA[最近は、世界中で起こっている戦争・紛争のニュースに心を痛めている人もいるかもしれません。 戦争や紛争は、人々の命を奪うだけでなく、実は気候変動にも大きく影響していることを意識している人は少ないかもしれません。 中東のカタール政府が出資しているメディア Al Jazeera （アル・ジャジーラ）では、ヨーロッ ]]></description><content:encoded><![CDATA[<div class="zpcontent-container blogpost-container "><div data-element-id="elm_ubqE8vRbRK-H6O-3Xvv9vg" data-element-type="section" class="zpsection "><style type="text/css"></style><div class="zpcontainer-fluid zpcontainer"><div data-element-id="elm_rATVBOhRSEucN_wDVf1oiw" data-element-type="row" class="zprow zprow-container zpalign-items- zpjustify-content- " data-equal-column=""><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_rbg6UHCxQdOuF5gG0MdXZg" data-element-type="column" class="zpelem-col zpcol-12 zpcol-md-12 zpcol-sm-12 zpalign-self- "><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_HuVxCQ14Q9GRZ4FgrRijAw" data-element-type="heading" class="zpelement zpelem-heading "><style></style><h2
 class="zpheading zpheading-align-center " data-editor="true"><div style="color:inherit;"><h1 style="margin-bottom:18px;font-weight:700;">軍事主義と闘うことなしに、気候危機と闘うことはできない ①</h1></div></h2></div>
<div data-element-id="elm_33aduvSYTretDxxwpCgBkA" data-element-type="text" class="zpelement zpelem-text "><style></style><div class="zptext zptext-align-left " data-editor="true"><div style="color:inherit;"><p style="margin-bottom:36px;">最近は、世界中で起こっている戦争・紛争のニュースに心を痛めている人もいるかもしれません。<br/>戦争や紛争は、人々の命を奪うだけでなく、実は気候変動にも大きく影響していることを意識している人は少ないかもしれません。<br/>中東のカタール政府が出資しているメディア<a href="https://www.aljazeera.com/" target="_blank">Al Jazeera</a>（アル・ジャジーラ）では、ヨーロッパやアメリカ中心の視点ではなく、地球上の大体数の人々が住んでいる地域からの視点を伝えてくれ、パレスチナや日本を含むアジアの情報も、それぞれの文化を尊重する視点となっているように感じます。<br/>特にパレスチナの報道については、イギリスの国営放送BBCでも、イスラエル側よりの非常に偏った報道をしていることで、BBC内部で抗議して辞職した人々がいることでも知られています。<br/>また、イギリスの大手のメディアの多くはビリオネアであるRupert Murdock(ルパート・マードック)さんによってコントロールされているため、BBCをさらにこえてイスラエルよりに偏った報道をしているので、アル・ジャジーラの報道を確認することは何が実際に起こっているのかを理解する助けになります。<br/><br/>今回は、アル・ジャジーラの報道の中でも、気候変動と軍事、気候変動とテック等を分かりやすく扱っている「<a href="https://www.aljazeera.com/program/all-hail/" target="_blank">All Hail the Planet</a>」から。<br/>１０話から成っていて、どの議題もとても興味深く、３０分ぐらいで退屈する暇なく、観れます。<br/>今回は、１０話のうちの一つ、militarism(ミリタリズム／軍国主義)と気候変動の関係から。<br/><a href="https://www.aljazeera.com/program/all-hail/2024/11/18/we-cant-fight-the-climate-crisis-without-fighting-militarism-all-hail" target="_blank">ここ</a>から無料で観ることができます。<br/>女性ジャーナリストのAli Rae（アリ・レィ）さんの英語は聞き取りやすく、ヴィジュアル的にとても分かりやすく編集されているので、実際に観ることをお勧めします。<br/>アリさんは、多くの場所で自分で画像も撮影していて、大きな撮影セットなしで、身軽に群衆の中から伝えてくれるのも新鮮に感じます。<br/><br/><span style="font-weight:700;">現在、２０億人の人々が戦争・紛争が起こっている地域に住んでいる</span>そうです。<br/>これは、<span style="font-weight:700;">地球上の人々の約４分の１</span>という多さです。<br/>２０２３年度は、第二次世界大戦以降、一番活動的で暴力的な紛争の数が多い年だったそうです。<br/>「活動的」というのは、実際の武力抗争が起こっているということで、「frozen conflict/フローズン・コンフリクトー凍結した紛争、例えば北朝鮮と韓国とのバッファーゾーン」で、実際の武力抗争は起こっていないけれど、長年緊張・膠着状態が続いている地域も存在します。<br/>実際に活動的な状態の戦争や紛争では、アメリカが関わっていることが圧倒的に多いのですが、<span style="font-weight:700;">軍事活動で排出される温室効果ガスを合計して、一つの国の温室効果ガス排出量としてカウントすると、世界４位</span>になると見られています。<br/>私たちが、<span style="font-weight:700;">気候変動に対応するには、どの分野でどのぐらい温室効果ガスを排出しているかを正確に把握することはとても大切</span>です。<br/>また、国々が（証拠はないが）想像上の「Security（セキュリティー／安全ーSafetyとは違う）」の便益をはかるために戦争を行うことを正当化する時代（※）においては、<span style="font-weight:700;">現在の大規模での戦争・紛争は、（地球上の人々全体の）共有の安全性への脅威</span>です。<br/><br/>軍事行動が起こす温室効果ガスのここまで大きい排出量が表に出てこないのには、アメリカが関わっています。<br/>アメリカの軍事行動で排出される温室効果ガスの内訳は、３０パーセントが基地でのオペレーション（食物や器具を運ぶために必要なガソリン、大きな穴をつくってゴミを燃やしている等）で、残りの７０パーセントは、戦闘ジェットを飛ばしたり爆弾を落としたりする直接的な軍事行動だそうです。<br/>戦闘ジェットを１時間飛ばすのに使う燃料は、平均的な運転手が７年間に使う燃料と同じ量だそうです。<br/>アメリカ軍は、２０１７年だけに限っても、８５ミリオン・バレルをオペレーションで使用していて、戦争・紛争では勝たなくてはアメリカのプライドが許さないので、大量の石油を必要とし、直接的・間接的な軍事介入によって、世界各地の石油を自国、或いは自国の石油企業で所有・独占をはかりつづけています。<br/>なぜこれらの軍事での温室効果ガスの排出量が表に出てこないかというと、アメリカ国防省が、１９９７年に採択された京都でのKyoto Protocol（京都プロトコル／京都議定書）に、軍事行動における温室効果ガス排出量はこの議定書から除外されることを主張したからだそうです。<br/>結局は、アメリカはこの議定書にサインすることは拒んだものの、アメリカの主張した軍事行動を除外することは、この議定書に含まれているそうです。<br/>さまざまなリサーチャー・科学者が、できうる限りの範囲で証拠を集め計算した結果、<span style="font-weight:700;">排出量が大きいとして知られている航空業と船舶業を合わせた排出量よりも、軍事行動による排出量のほうが大きい</span>とされています。<br/>アメリカが、軍事行動を温室効果ガス排出量から除外したかったのは、アメリカの軍事介入を減らしたくなかったからです。<br/>なぜなら、<span style="font-weight:700;">戦争・紛争はアメリカに大きな利益をもたらす</span>からです。<br/>でも、それは、ほかの地域、特に中東、アフリカ、南アメリカの人々の命を奪い、環境破壊を行い、長年に渡って、水質汚染や不発弾や地雷で殺される人々、アメリカが違法で使った爆弾や化学薬品等により奇形児が生まれる、といったことはベトナムやカンボジアといった、戦争が終わってから５０年以上たっている現在でも続いています。<br/>また、地球上の多くの地域で、戦闘・爆撃で住んでいた地域から逃げざるを得ず、国内で難民となる人々、近隣の国々で難民となる人々を大量に作り出しました。<br/>これは、無実の市民たちの人生だけでなく、近隣の国々の政治・経済・社会も不安定にさせます。<br/>また、多くの人々は、近隣の国々で市民権を得られず、stateless(ステイトレス／無国籍)となり、仕事を得ることも教育を受けることも難しく、多くが難民キャンプに閉じ込められて、数世代にわたってそういう生活が続くことが多いことも考慮にいれる必要があります。<br/>アメリカやヨーロッパでは、ベトナムやカンボジアからの難民を優先的に受け入れていた時期もあったようですが、難民、特に有色人種に対しては、いつまでもOthers（よそ者）扱いで、「この国（アメリカやヨーロッパという「文明化された」国）に住めることをありがたく思え」という態度をとられがちですが、ピューリッツア賞をとったベトナム系アメリカ人のViet Thanh Nguyen（ヴィエット・タン・ウェン）さんが、「そもそも、僕たちがアメリカに来ざるをえなかった原因が、アメリカにあること（アメリカがベトナムでベトナム人に対して大量殺人を行ったり、違法である爆弾や武器で国土を破壊したこと）を、アメリカ人たちは理解するべき」と言っていたのを思い出します。<br/><br/>実際、アメリカやイギリスといったいわゆる西側諸国／経済発展国に住んでいる人々の数は、それ以外の地域と比べるととても小さいものです。<br/>ある<a href="https://unctad.org/data-visualization/now-8-billion-and-counting-where-worlds-population-has-grown-most-and-why" target="_blank">統計</a>によると、経済先進国は全世界の人口の約１７パーセントで、残りの経済後進国は８３パーセントです。<br/>アメリカという国の覇権を守るための戦争で、世界中で犠牲になっている人々、環境への影響は非常に大きく、これが正当化できるものではないことは、アメリカやイギリスといった国々を除けば、地球上の大多数の人々が理解するでしょう。</p><p style="margin-bottom:36px;">&nbsp;(※）<br/>アメリカは、軍事予算が異常に大きい国で、軍事予算が世界２位から１０位までの国々（中国、ロシア、UK、インド、サウジアラビア等）を合わせた軍事予算と同じくらいの規模です。<br/>アメリカの軍事費は、<a href="https://usafacts.org/articles/how-much-does-the-us-spend-on-the-military/" target="_blank">アメリカの国家予算の約１３．３パーセント</a>を占めているそうです。（対GDPではなく、対国家予算／連邦予算）<br/>軍事費は大きいものの、公共機関（電車やバス等）の状態はひどく、絶対的貧困・相対的貧困共にとても高いことでも知られています。<br/>私営化・民営化がネオリベラリズムのイデオロギーに沿った政策で進み、医療費が異様に高く、<a href="https://substack.com/%40chrishedges/p-152597383" target="_blank">４０パーセントの自己破産は医療費の支払のせい</a>だとする統計もあります。<br/>多くの人々が必要とするインシュリンの平均価格は、アメリカが一番高価で、<a href="https://worldpopulationreview.com/country-rankings/cost-of-insulin-by-country" target="_blank">２０１８年度の比較</a>では、アメリカ（98.70 米ドル）、日本（14.40 米ドル）、イギリス(7.52 米ドル）です。日本のインシュリン価格が世界４位ととても高いことも覚えて置く必要があります。なぜなら、日本はアメリカとヨーロッパの中間でもアメリカ寄りで、「企業の儲け＞＞＞一般市民の健康」だからです。<br/>イギリスもネオリベラリズムが進みましたが、今でも医療費（診察・治療・入院・手術等のすべて）は無料で、薬代は処方箋ごとに国で定められた金額を払うのみで、失業中だと無料になります。<br/>アメリカでは、一般市民が日常の生活に苦しんでいる状況にも関わらず、軍事費は、年々、上がり続けているそうです。<br/>軍事費は、もちろん国民の税金からまかなわれています。<br/>日本を含めた地球上の隅々にまで、合計で８００ぐらいの米軍基地を設置していますが、軍事費のうち、約３０パーセントはオペレーション（食料や武器の輸送・基地のメインテナンス等）とみられています。<br/>また、温室効果ガスだけでなく、これらの米軍基地で行われていることは、イギリス国内であるにも関わらず、国家機密としてイギリス市民が知ることができないことも問題となっています。<br/>例えば、ガザ虐殺で、イギリス政府・イギリス軍がどう関わっているか（イスラエルへの武器や武器の部品、兵士やインテリジェントの提供等）は、税金を払っているイギリス市民は知る権利があるはずなのですが、現時点では機密情報として公開されていないそうです。<br/>また、この米軍基地で勤務するアメリカ人に対する治外法権も問題になっています。最近では、イギリスの米軍基地で働いている人の家族が車で反対車線を運転していて、道路法に従って正しく走行していたオートバイに乗っていたイギリス人の若者をはねて殺しました。でも、イギリスで刑事裁判を受けることなく、アメリカに即時に帰り、イギリスへの送還依頼はしない／できない、ということで今でも問題となっています。<br/>日本では、米軍基地で働く人々の「治外法権」は、長い期間、問題になっているので知っている人は多いと思いますが、イギリスではアメリカ軍に従事する人々が多くいるにも関わらず、一般の人々は知らないままでした。<br/>アメリカの軍事費が大きいことには、歴史的な事情もあります。<br/>アメリカは、第二次世界大戦後には、唯一の黒字国で、ヨーロッパやほかの地域の国々や人々が大きく戦争や植民地からの独立戦争・独裁政治への抵抗紛争で疲弊していたのに比べ、アメリカは自国が戦場になることもなく、武器や物資の輸出を通して、工場や技術も発展し、経済も大きく飛躍しました。<br/>戦前は、経済・パワー共に中心だった西ヨーロッパは、植民地国の多くが独立を求めて抵抗運動を強め、世界大戦後の十年ぐらいで多くの地域は独立国となったこともあり、西ヨーロッパは覇権を失います。<br/>アメリカでは、第二次世界大戦後は、アメリカ国内で効率よく生産されたモノを売るマーケットは、アメリカや既存の地域のマーケットでは多すぎて余剰となることが理解されていました。<br/>モノが売れなければ、工場や店は従業員を解雇することとなり、失業率があがり、失業する人々が増えれば、国内のマーケットも小さくなり、恐慌に陥ります。<br/>資本主義の仕組（とにかくモノを果てしなく多く生産し(そのために、多くの資源と労働力を際限なく搾取・搾り取る)、モノを売るマーケットや場所をどこまでも永遠に広げていく必要がある。そうでないと経済が破綻する）もあり、マーケット（売るモノは工業製品でも武器でもなんでもいい）をどこかにひろげる必要性がありました。<br/>ちなみに、日本も第二次世界大戦後の経済発展のきっかけは、Korean War（コリアン・ウォー／韓国戦争ー英語では北朝鮮はNorth Korea, 韓国はSouth Korea）での戦争需要でした。<br/>アメリカにとって、日本は地勢的に韓国での攻撃を行うことに便利だったこともあり、また、アメリカの覇権を脅かす存在になる可能性のあった社会主義を抑えるために、中国や韓国地域への社会主義への防波堤として日本を使うこととなり、第二次世界大戦の戦犯被疑者であった元閣僚たちが釈放され、公的な地位に就くことが許され、元首相の阿部さんの祖父、岸信介さんが首相になったりもしました。<br/>これは、西ヨーロッパの視点からみると、ドイツのヒトラー政権で閣僚だった人々が、戦後に政府の要職につくのと同じことで、とても驚かれることです。<br/>アメリカは、<span style="font-weight:700;">自国の権力独占と経済的覇権を保守するため</span>、国際的な仕組（Bretton Woods, 国際通貨基金、世界銀行、ISDS-投資家対国家の紛争解決、アメリカドルを世界の準備通貨とし石油の取引にはどの国もアメリカドルが必要等&nbsp;←別の回に詳細を説明）も作りますが、同時にCold Warを口実に（社会主義から民主主義を守る、等のプロパガンダ）、地球上のあらゆる地域（特に石油や金、コバルトといった資源が豊かな地域）で戦争や軍事クーデーターを直接的・間接的に引き起こし、軍事需要の大きさを保ち、アメリカの利権を守る傀儡政権を設置し、その地域からの資源や労働力を搾取して儲け続ける仕組を保ちます。<br/>南アメリカでは、自国民の福祉や教育をよくしようとした国々の多く（チリやアルゼンチン等）は、アメリカやアメリカ企業からの自国の資源・労働力の搾取をストップさせる政策をとったことで、アメリカからの軍事介入が起こり、アメリカの傀儡政権がとてもひどい独裁政治を行い、多くの無実の市民たちが殺害されました。それを知りながらも、アメリカ政府は、この独裁政権と友好関係を続けました。<br/>南アメリカへの介入は、冷戦時代だけでなく、近年でも起きています。<br/>自国民への教育や福祉を優先し、アメリカ企業の搾取を阻む政策（国の資源の国有化、最低賃金を引き上げる等）を行ったボリビアに対して、主要政党反対派にお金やインテリジェンスを提供して民主的に選ばれた大統領をクーデーターで取り除こうとしたことも知られています。<br/>これらの情報は、ウィキリークスのジュリアン・アッサンジュさんが公開したホワイトハウスの機密文書の内容からも証明されています。<br/>アメリカは、「民主主義・自由・人権の尊重の国」といったことを文化（映画や小説）や政治・経済を通してプロパガンダにしていますが、国際法違反の戦争・侵略ーイラク侵略、アフガニスタンへの侵略等ー数えきれないほどの侵略や戦争を引き起こしました。<br/>イラクの場合も、世界３位の埋蔵量がある石油目当てだったことは明らかで、侵略を行った際も、石油施設だけは守り、アメリカ企業はそこから大きな利益を得ています。<br/>この侵略で、数多くの無実のイラク市民の命は奪われ、環境は破壊され、現在でも混乱は続いています。<br/>侵略の後に続いた長年のアメリカ軍・イギリス軍によるイラク占領時代には、無実のイラク市民の多くが（戦争違反である）拷問や市民をターゲットとした攻撃等によってアメリカ軍・イギリス軍によって殺されたことも、前述のウィキリークスのジュリアン・アッサンジュさんがホワイトハウスの外交機密文書の公開等を行ったことで明らかになりました。<br/>イスラム過激派ISIS(アイシス)が結成され成長したのも、このアメリカ・イギリス主導のイラク侵略・占領がもとになっていると見られています。<br/>イスラム過激派の台頭は、アメリカやイギリスといった西側諸国よりも、イラクやシリアといった中東の国々で無実の市民の殺害を大きく引き起こしました。<br/>西側の報道では、アメリカやイギリスといった西側の人々の死者は大きく報じられますが、ほかの地域（有色人種）はほぼ報道されないか、みんなテロリスト（＝だから殺してもかまわない）といった偏った報道となります。<br/>ここには、植民地時代から続く、偽科学の「人種」をつかい、白人は有色人種よりすべてにおいて優秀である（＝だから、有色人種を奴隷のように扱ったり、有色人種たちがもつ資源や土地を奪うことは正しくて善いことー野蛮で文明のない有色人種には資源や土地は管理できないから優秀な白人が管理するのが正ししくて善いこと）という根強く続くイデオロギーも影響しています。<br/>アメリカやイギリスが私利私欲のために引き起こした戦争が、中東やほかの地域にとても悪い影響を及ぼし続けているのは、アメリカやイギリスが気候危機の原因をつくり拡大させているのに、その影響を強く受けているのは、気候危機の原因にはほとんど寄与していない地域と人々であることにも似ています。<br/>イランでは、正当な選挙で選ばれ、民主主義を目指し、自国の石油を自国の人々へと戻そうとしたモサデク政権を軍事クーデーターで取り除き、アメリカとイギリスの傀儡政権であるシャーを政権に植え込みました。シャーは独裁政治で、イランの人々を苦しめました。<br/>イランは国民たちの多くが民主主義を願い、その方向に向かっていたのにアメリカとイギリスによってその希望を絶たれ、今も民主主義は夢のままです。<br/>これも、石油を狙ってのことです。<br/>リビアは珍しく自国の石油を自国で所有・管理していたのですが（←本来なら自国の資源の恩易を受けるのは自国民であるべきですが、多くの石油資源国は旧植民地宗主国の企業に利権を握られている場合が多い）、石油の売買をアメリカドルではなく、ゴールドで行おうという提案をアフリカや中東地域で始めると、オバマ政権の時代に、アメリカ軍からの侵略を受け、ある程度豊かで安定した地域であったにも関わらず、現在は、その跡形もない混乱状態となっています。<br/>アメリカは貿易の輸入・輸出をみると、長い間損失が多く、借金も大きい国で、普通なら経済的にとっくに力を失っているはずなのですが、石油の売買はアメリカドルを通して行うようにしていることや、クレジットカードのお金のやりとりも多くはアメリカの企業を通しているので、どの国もアメリカドルを保持するしかなく、余剰のアメリカドルは、アメリカのリアル・エステートを買うことに投資するぐらいしかなく、アメリカドルが世界通貨のように機能させ続けることは、アメリカの経済にとってとても重要なことです。そのため、石油売買をアメリカドルを通さず行うとしたリビアを攻撃したとみられています。このときに、オバマ政権は、ドローンを多用することで、「アメリカ人が戦闘で死なないから、これは戦争ではない」として、本来なら議会での話し合いを通して戦争（リビア攻撃）を許可されるべきところを、バイパスしてリビア攻撃を行ったそうです。<br/>多くの無実の市民が殺されましたが、それについては、ほかの軍事介入と同じく、なんの責任も取っていません。<br/>アメリカでは、ほとんどの地域に武器工場や、軍事に関る会社があり、ほかの地域での戦争を起こす・戦争を続ける・戦争をサポートすることに対して、感覚が麻痺している人々もいるそうです。<br/>それには、アメリカ政府の以下のような典型的なプロパガンダに洗脳されていることも影響しているかもしれません。<br/><br/>「野蛮な国」の「文明をもたない野蛮な人々」に、文明を広めたり、民主主義を与える等＝戦争は英雄的な好意で、慈善・慈悲的な行為<br/>アメリカにテロ活動をした／<span style="font-weight:700;">テロ活動する可能性のある人々やグループがいる国々（←証拠がないことがほとんど）をテロを仕掛けられる前にたたきつぶすー市民が巻き添えになるのは、テロ・グループのせいで、アメリカ軍のせいではない</span><br/>※市民を巻き添えにするのは戦争犯罪だけれど、国際法違反でイラクに侵略した際も、市民が普通に住んでいる地域・市民が密集している地域・遊牧民しかいないような明らかに武装集団がいない地域等に、激しい爆撃を行ったことは記録でも明らかです。<br/>目的は、すさまじい量の爆撃を侵略の最初の段階で行い、闘う気をなくさせることだったそうですが、結果的に多くの無実の市民の命を奪い、怪我で身体障害者になった子供たちや人々も多く、結果的には、とても強力なテロ組織ISISができる原因となりました。<br/>一番の被害を被ったのは、イラクや中東地域に住む普通の市民たちです。<br/>近年では、２０１５年以降、イエメンで多くの無実の市民が戦争で殺されたり飢饉や伝染病で死んだりしましたが、この戦争もアメリカとイギリスがサウジ・アラビアを大きく支援して、サウジアラビアが国際法違反の行為をしていること、世界最大規模の飢饉が起きていることを知りつつも、<span style="font-weight:700;">大量の武器を売り続け、戦争を長引かせることで儲けをえました</span>。<br/>これらの場合の<span style="font-weight:700;">アメリカの他国・他地域への侵略（多くの場合は国際法違反）や戦争を正当化する理由は、「独裁政治を倒し、市民たちの望む民主主義をもたらすため」だったり、「War on Terror（ウォー・オン・テラー／テロリズムへの戦争）＝自国の安全を他国・他地域のテロリズムから守るため」だったりとさまざまですが、どれも嘘であることは既に明白</span>です。<br/><span style="font-weight:700;">アメリカやイギリスの権力や経済力の覇権を守るため、アメリカやイギリスといった先進国に住んでいる人々の（想像上の）危険という気持ちを軽くするため、地球上の多くの人々を犠牲にしている現状がいいわけはありません</span>。<br/>アメリカもイギリスも国際法違反を犯しても、お互いがかばいあい、<span style="font-weight:700;">金力や権力を使って法律を捻じ曲げて解釈する法律家</span>を雇って自分たちをかばったりと、国際法違反や戦争犯罪で罰せられるのは第三世界の国々ばかりであることには、大きな批判もあります。<br/>アメリカが戦争を続ける為には、<span style="font-weight:700;">常に敵をつくり、「恐怖」を国民に常に引き起こす</span>必要がありますが、現在の敵は中国やイランです。<br/>中国もほかの国々に影響を及ぼそうとしたり、自国内での人権侵害（ウィグル族の人々や香港の人々に対して）はしているものの、アメリカや西ヨーロッパの帝国主義とは違い、他国に侵略したり、軍事クーデーターを起こして自分たちに都合の良い傀儡政権をおくようなことはしていません。<br/>歴史的には、中国は西ヨーロッパや日本から植民地国として搾取された地域であり、近年ではサウジとイランの国交を回復させる役目を果たしました。<br/>アメリカは、西ヨーロッパからの侵略者たち（白人・キリスト教徒）が、原住民である人々（有色人種・非キリスト教徒）を大量に殺害し、殺しきれなかった人々に対しては、土地を奪い小さな地域に閉じ込めたり、キリスト教の学校に子供たちを無理やりいれて原住民の文化やことばは野蛮なものだとして教えこみ、原住民の子供たちが親や親戚とコミュニケーションできないようにする（＝文化やことばの抹殺で、これも虐殺の定義の一つ）等のひどことの上に成り立っている国です。<br/>その上に、黒人を奴隷としてただ働きさせて豊かさを築いた国ですが、そういったひどい歴史はなかったこと、見えないことにされています。<br/>でも、国民たちの無意識化には、ひどいことをしてきた歴史の上に自分たちの豊かさがあることは気づいていて、だからこそ、「有色人種の数が増える＝今まで白人が有色人種に対して行ってきた数々の悪事を白人が受けることになるのでは（←有色人種の大多数がそんなことを行うとは考えづらい）」という不合理な恐怖で「有色人種の数を減らす／有色人種は白人より下であるということを思い知らさなくては」となったり、アメリカ以外の国々が力を持ち始めると、「アメリカや西ヨーロッパの国々が帝国の支配下にある人々に行ったようなひどいことと同じことを自分たちに対して行うに違いない（←アメリカや西ヨーロッパが行った野蛮・残虐な行為をほかの国々が行う可能性はとても低い）」という不合理な恐怖で「攻撃される前に攻撃しなくては」となるのではないか、という説もあります。<br/>これは、自国がひどいことをしてきた歴史に責任を取り、きちんと向き合うことでしか解決できないでしょう。&nbsp;</p></div></div>
</div></div></div></div></div></div> ]]></content:encoded><pubDate>Thu, 05 Dec 2024 17:16:03 +0000</pubDate></item><item><title><![CDATA[国際女性デー：再生エネルギーと女性]]></title><link>https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20240311</link><description><![CDATA[<img align="left" hspace="5" src="https://www.thegreencatalyst.com/files/Blog after 20230324/pexels-thisisengineering-3862384.jpg"/>先週の金曜日（２０２４年３月８日）は、International Women's Day（国際女性の日）ということもあり、それに関連したIRENA(International Renewable Energy Agency／国際再生エネルギー機関) が主催したウェビナーに参加しました。 ウェビナーの題 ]]></description><content:encoded><![CDATA[<div class="zpcontent-container blogpost-container "><div data-element-id="elm_MAbQd-H4QAuZoHQHOz66jA" data-element-type="section" class="zpsection "><style type="text/css"></style><div class="zpcontainer-fluid zpcontainer"><div data-element-id="elm_hpwN8KwfR2qy6Dyb1Dh1yA" data-element-type="row" class="zprow zprow-container zpalign-items- zpjustify-content- " data-equal-column=""><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm__Dy9_yeFShORhHyEZXUUOA" data-element-type="column" class="zpelem-col zpcol-12 zpcol-md-12 zpcol-sm-12 zpalign-self- "><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_TE063WYJQEKo8g4yMWuHcQ" data-element-type="heading" class="zpelement zpelem-heading "><style> [data-element-id="elm_TE063WYJQEKo8g4yMWuHcQ"].zpelem-heading { border-radius:1px; } </style><h2
 class="zpheading zpheading-align-center " data-editor="true"><div style="color:inherit;"><h1 style="margin-bottom:18px;font-weight:700;">国際女性デー：再生エネルギーと女性</h1></div></h2></div>
<div data-element-id="elm_yjYzBiP0T4CjdatmAtc0ow" data-element-type="text" class="zpelement zpelem-text "><style> [data-element-id="elm_yjYzBiP0T4CjdatmAtc0ow"].zpelem-text { border-radius:1px; } </style><div class="zptext zptext-align-left " data-editor="true"><div style="color:inherit;"><p style="margin-bottom:36px;">先週の金曜日（２０２４年３月８日）は、International Women's Day（国際女性の日）ということもあり、それに関連したIRENA(International Renewable Energy Agency／国際再生エネルギー機関) が主催したウェビナーに参加しました。<br>ウェビナーの題目は、<span style="font-weight:700;">Invest in Women: Accelerate Progress Through Renewable Energy（女性への投資ː 再生エネルギーを通して進化を速める）</span>で、IRENAのサイトの<a href="https://www.irena.org/Events/2024/Mar/Invest-in-Women-Accelerate-Progress-Through-Renewable-Energy" target="_blank">ここ</a>に説明があります。</p><p style="margin-bottom:36px;">イスラエルの歴史家のYuval Noah Harari（ユヴァル・ノア・ハラリ）も最近のSky News（イギリスの主要テレビチャンネルの一つ）で、女性ジャーナリストYalda Hakim（ヤルダ・ハキム）さんとの<a href="https://www.youtube.com/embed/XIHZG1F7mj8" target="_blank">対談</a>で、未来は、たとえ１０年ぐらいのスパンでも、どう変わるか予測することは難しい、としていましたが、個人的には、さまざまな予測からも再生エネルギーに関しては、これからも確実に数十年にわたって伸びていくのは確実です。<br>ちなみに、ヤルダさんはベテランジャーナリストで、アフガニスタンから子供の頃に難民として家族でオーストラリアに渡り、そこで育ちました。中近東の文化（言葉も含めて）と西欧の文化共に理解できるジャーナリストの質問や対応は興味深いものがあります。<br>ユヴァルさんは、これからの未来の子供たちに必要なのは、不確かな時代を生きるために、<span style="font-weight:700;">自分自身を革新的な方法で何度も創造し、新たに物事を学びなおすことを生涯を通じて何度も繰り返し行う</span>ことで、それらには（新しいことや状況はエキサイティングな面もあるとはいえ）ストレスがつきまとうので、それに対応できる<span style="font-weight:700;">精神的な柔軟さ</span>が必要だとしていました。<br>ただ、この<span style="font-weight:700;">新しいこと（技術や開発も含む）への柔軟な対応については、一般的に子供と女性はとてもすぐれていることが既に証明されています</span>。<br>私の以前のブログの<a href="https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/202202031" target="_blank">ここ</a>より、男女の賃金差がほぼなかった時代（イギリス）で、女性と子供があっという間に新しく開発された技術に素早く対応した歴史を記載しています。<br><br>なぜ、再生エネルギーと女性という組合せなのか、ですが、このウェビナーだけでなく、多くのリサーチからも、地球温暖化によりネガティヴな影響を大きく受けるのは女性だと見られています。<br>また、<span style="font-weight:700;">子供たちの未来、地球や環境について深い共感と理解をもち、長期間に渡ったヴィジョンをもって考えられる女性はとても多いと見られています</span>。<br>そのため、女性の多くが地球温暖化を最小限に防ぎ、子供たちの未来を少しでもよくする役割を果たせる再生エネルギー業界は、本来はとても相性のいいものです。<br>また、再生エネルギー業界内での仕事は、比較的給料もよく、将来にわたって増えていくことが見込まれています。<br>IRENA（国際再生エネルギー機関）のPublication（出版物）の<a href="https://www.irena.org/Digital-content/Digital-Story/2023/Sep/A-decade-of-progress-Renewables-jobs-on-the-rise/detail" target="_blank">サイト</a>にもありますが、２０２２年時点で、再生エネルギー業界での仕事についているひとは、全世界で１３７０万人となり、１０年前と比べると、約２倍となっています。<br>このウェビナーでは、２０５０年には３９００万人になると予測していました。<br><br>再生エネルギーは、国や地域によって地形や政策もかなり違うものの、全世界でみると、太陽光と風力がダイナミックな分野だと見られています。<br>日本も、Offshore wind（オフショア・ウィンド／海上風力）を大きく取り入れる政策をとっているようなので、風力がこれからも伸びていくことは確実でしょう。<br><br>女性が多く活躍している分野としては、<a href="https://www.irena.org/Digital-content/Digital-Story/2023/Sep/A-decade-of-progress-Renewables-jobs-on-the-rise/detail" target="_blank">太陽光</a>があがっています。<br>ただ、それでも女性がついている多くの職種は、Administrator（アドミニストレータ／事務）で、マネージメントや技術職が少ないのは、これから向上させていかないといけない部分であると認識されています。<br><br>日本を含めて世界中のどの地域でも、女性や若い人々にとって朗報なのは、再生エネルギーは、さまざまな場所に分散されていて、今まで仕事の多い都市から離れていて仕事自体がとても少なかった地域にも仕事ができることです。日本だと、風力は、北海道や日本海側の地域にも作られており、今まで仕事につく機会さえなかった人々にも、機会が作られる可能性が高くなります。<br>風力一つをとっても、設置のための地元の人々とのコンセンサスをとる仕事や、保険、地域や環境への影響の把握、Bidding（ビッディング／入札）、実際のエンジニアリング技術と知識を必要とする設計や建設・設置、メインテナンス作業等、さまざまなスキルが必要とされます。<br>比較的新しい分野には、男性が常に優位的な仕事をするもの（例／男性は営業で、女性は営業補佐等）ができあがっていないので、女性や若い人々にも新たなやり方（女生と男性はイコールで、どちらかが上・下という序列がない）をつくっていきやすいでしょう。<br><br>今回のディスカッションのパネルには、世界中の地域から女性エンジニアやリサーチャー、再生エネルギー業界で働くさまざまな女性が参加していたのですが、彼女たちがぶつかり、乗り越えてきたきたことは、南アメリカでも、ヨーロッパでもアフリカでも、共通点があります。</p><p style="margin-bottom:36px;"><span style="font-weight:700;">まず、家庭</span>から。<br>ウクライナの女性リサーチャーは、貧しい地域の貧しい家庭出身で、奨学金をかきあつめてなんとか西ヨーロッパの大学院に行き、結婚して子供を持った後は、<span style="font-weight:700;">夫が子育てをメインで行い</span>、仕事で数年ごとに国をまたいで移動せざるをえなかった彼女についていく家庭の形をとりました。<br>オーストリアのリサーチャーも同じような状況で、<span style="font-weight:700;">男性が女性と同じだけ、或いはそれ以上家庭のことに関わらないと、仕事を続けることは無理</span>だとしていました。<br>また、ある意味これは合理的でもあります。<br>男女平等が進んでいるヨーロッパですら、男性を優先して雇う風潮はどうしてもあります。そのため、キャリアを中断した女性と男性を比べると、男性のほうが圧倒的にキャリアを中断した後も、給料や待遇のよい職につける可能性は高くなります。<br>もちろん、家庭内でよく話合う必要はありますが、女性のキャリアに合わせて（子供が小さいうちは）男性が国を移動したり、仕事を変わったり中断するのは、ヨーロッパではそう珍しいことではなくなっています。<br><br>仕事面については、以下が挙がっていました。</p><ul><li style="margin-bottom:9px;"><p><span style="font-weight:700;">仕事に必要な道具を、小さな手や小さな身体でも使えるように変更</span><br>実際、これは難しいことではありません。また、男性がすべて身長が高く手が大きいというわけでもないので、誰にとってもいい変化でしょう。<br>また女性用のトイレや更衣室の設置も簡単に実現できることです。</p></li></ul><ul><li style="margin-bottom:9px;"><p><span style="font-weight:700;">リクルートメントのプロセスの変化</span><br>仕事の募集時には、男性にむけてかかれているとしか思えないジョブ・ディスクリプションが多く、それを男性と女性両方にむけて書くだけで、女性が応募する割合が一気に増えたとしていました。特にラテン語起源の言語（イタリア語、スペイン語、フランス語等）は、動詞や名詞に男性形・女性形があり、募集要項のようなかたい文章だと男性形を使うことが伝統的に一般的だったそうです。日本語の場合、ラテン語のような男性形・女性形はないものの、男女をわける表現は多いので、そこに注意をする必要があるでしょう。</p></li></ul><ul><li style="margin-bottom:9px;"><p><span style="font-weight:700;">トップ・マネージメントからの変化</span><br>トップや、技術職に女性が増えることも大切ですが、トップであるCEOから、<span style="font-weight:700;">強く</span>「<span style="font-weight:700;">女性と男性はイコール</span>」であることと、「<span style="font-weight:700;">女性へのハラスメントは絶対に許さない（ハラスメントが起こった際のプロセスも明確で、女性が訴えを起こしやすく、フェアな調査が迅速に行われ、加害者は会社の決まりに沿って確実に責任を取らされる）」といったメッセージと、それに合致した言動を一貫して繰り返す</span>ことは大切だそうです。Trickle down（トリックル・ダウン／じわじわと浸透する）効果で、マネージメントの言動は、組織全体の人々の言動・心持の変化をもたらします。この<span style="font-weight:700;">Norm（ノーム／規範）は大切</span>です。</p></li></ul><ul><li style="margin-bottom:9px;"><p><span style="font-weight:700;">ジェンダー・バイアスに気づき、なくす</span><br>男性が多い業界のため、女性がチームに１人だけで、残りの９人がすべて男性といった場合、顧客とのミーティングで、女性がMeeting minutes（ミーティング・ミニッツ／議事録）を取ったり、お茶を買い出しにでかけたりすることを何も考えず当たり前と思っている男性も存在するそうです。女性と男性を異なったように扱うことは、法律違反でもあるし、マネージャーはこういった差別が行われることを許さない必要があるし、女性も、Noを突きつける必要があります。Noと明確に言いにくければ、これ（議事録やお茶の買い出し）は持ち回り制で、平等になるよう、持ち回り表をつくったほうがいいですよね、と提案してみてもいいかもしれません。ただ、何も言わずに受け入れてはいけません。一度、それが「当たり前」となると、その慣習を破るのは、とても難しくなります。また、女性は男性のアシスタント／男性の面倒をみるために存在するもの、と思っている人や、そういう風潮が強い環境では、セクシャルハラスメントも起きやすくなるので、最初から「<span style="font-weight:700;">私とあなたは、（性別が違おうと、人種や民族が違おうと）イコールな存在なんですよ」と言動で示す必要</span>があります。</p></li></ul><ul><li style="margin-bottom:9px;"><p><span style="font-weight:700;">女性に向けての奨学金、コース・トレーニング中の経済的なサポートや子供を預けるサポート</span>等があり、かつ、それらが<span style="font-weight:700;">分かりやすく広報されている</span><br>特に女性をターゲットとして、技術を学ぶコースは大切です。日本だと、女性は技術職や理系に向かない、或いは家庭や社会、学校から、女子を技術職や理系からはじきだそうとする傾向が近いように感じますが、実際に、<span style="font-weight:700;">女子が男子より理系や技術に弱いという科学的な研究結果はありません。東ヨーロッパで社会主義が長かった時代には、多くの女医や女性研究者がいて、国によっては女医が男性医者よりも長年ずっと多かった国</span>もあります。</p></li></ul><ul><li style="margin-bottom:9px;"><p><span style="font-weight:700;">メンターと、女性にしぼったネットワーク・グループとリーダーシップ・トレーニング</span><br>パネリストの多くが言っていましたが、メンター（女性でも男性でも可）がいること、女性のロール・モデルがいること、女性同士のつながりがあることは、とても助けになったと言っていました。ヨーロッパでは、男性の多くが日本と比べると考えられないほど大きく育児や家事をしていますが、それでも、仕事時間外のネットワーキングとなると、子供や老人の世話を引き受けがちな女性だと時間が足りなくて参加が難しくなります。そういう面からも、女性だけのコミュニティー（多くはオンライン、時々オフライン）は、とても役立つとしていました。日本だと、女性だけでも上下の序列をつくりたがる人々がいる傾向にある印象がありますが、ヨーロッパだと、フラットな関係で、カジュアルにお互い優しくサポートしあう環境です。そもそも、男性でも女性でも年齢・社会的ステータス・経済的ステータスに関わらず、常に上下の序列をつくって小さな世界で無駄な競争をくりひろげることは少ないと思います。それは、「誰もがイコール」という土台があるせいかもしれません。</p></li></ul><p style="margin-bottom:36px;">日本社会が「誰もがイコール」な社会になるには時間がかかりそうなので、英語やほかのヨーロピアン言語（世界中の大部分の国が西ヨーロッパの植民地だったので、アフリカ大陸のフランスが支配していた国はフランス語、ポルトガルが支配していた国はポルトガル語というように、西ヨーロッパの言語は世界中の多くの地域で通じる）を楽しんで学んで、日本以外の国々で働くという計画もいいかもしれません。<br><br>一つ確実に言えるのは、時代の大きな変化は、再生エネルギーも含めて、今まで社会の隅においやられがちだった、女性や若い人々に有利に働きやすいことです。<br>変化を怖がらず、チャンスととらえて、新しい分野である再生エネルギー（しかも地球にも、ひとにも未来の子供たちや環境にも優しい）に挑戦するのは素晴らしいことでしょう。</p><p style="margin-bottom:36px;"><span style="font-weight:700;">【IRENA（国際再生エネルギー機関）の分かりやすくヴィジュアルな資料】</span><br>英語でのレポートを読むこともいいと思うのですが、かなり膨大なので、以下のように絵やグラフを使った簡易な資料を読んでみてもいいかもしれません。<br>こういった資料をみていて思うのは、英語・スペイン語・中国語を使用した資料や情報は幅広いですが、日本語となると、多くの資料は翻訳されていません。今後、日本の人口や経済が小さくなり影響力が弱まれば、さらに日本語へ翻訳されることが少なくなるのは気に留めておいたほうがいいかもしれません。AI等で翻訳の質は飛躍的に向上する可能性はありますが、ことばは、文化や歴史から切り離せないので、やはり自分でオリジナル言語で読めるのが一番です。<br><br>下記のサイトで、Infographics（インフォグラフィックス）のボタンを押すと、資料が分かりやすいグラフや図、絵で表示されます。英語に長く触れてなくても、大丈夫です。<br><span style="color:inherit;">https://www.irena.org/Publications/2023/Sep/Renewable-energy-and-jobs-Annual-review-2023</span></p><p style="margin-bottom:36px;">太陽光業界のGender Perspective（ジェンダー・パースペクティヴ／ジェンダーからの観点）の分かりやすい説明<br><span style="color:inherit;">https://www.irena.org/Digital-content/Digital-Story/2022/Sep/A-Gender-Perspective-on-Solar-Employment/detail</span></p></div></div>
</div></div></div></div></div></div> ]]></content:encoded><pubDate>Mon, 11 Mar 2024 18:26:01 +0000</pubDate></item><item><title><![CDATA[原子力なしで、再生可能エネルギー90パーセント以上を実現させたウルグアイ]]></title><link>https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20240108</link><description><![CDATA[<img align="left" hspace="5" src="https://www.thegreencatalyst.com/files/Blog after 20230324/20240108.jpg"/>現在、ウルグアイは約９０～９５パーセントのエネルギーを再生可能エネルギーから得ています。年によっては、９８パーセントとなったときもあったそうです。 この グリーン革命の旗手は、なんと原子力物理学者のRamon Mendez Glain（ラモン・メンデス）さん です。 このような明るい話題をヨーロッパを中心と ]]></description><content:encoded><![CDATA[<div class="zpcontent-container blogpost-container "><div data-element-id="elm_AZN2HvmTQ0S7ws-BFfa6oQ" data-element-type="section" class="zpsection "><style type="text/css"></style><div class="zpcontainer-fluid zpcontainer"><div data-element-id="elm_y_lq7_hWTKmq7UF5ad_t0g" data-element-type="row" class="zprow zprow-container zpalign-items- zpjustify-content- " data-equal-column=""><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_qaN7PdSmTyKH1mKS6azqeg" data-element-type="column" class="zpelem-col zpcol-12 zpcol-md-12 zpcol-sm-12 zpalign-self- "><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_QZeJmzV3RS6o20pAt4vCvQ" data-element-type="heading" class="zpelement zpelem-heading "><style></style><h2
 class="zpheading zpheading-align-center " data-editor="true"><div style="color:inherit;"><h1 style="margin-bottom:18px;font-weight:700;">原子力なしで、再生可能エネルギー90パーセント以上を実現させたウルグアイ</h1></div></h2></div>
<div data-element-id="elm_jVv3h8WiQu62jHSep7Tl4w" data-element-type="text" class="zpelement zpelem-text "><style></style><div class="zptext zptext-align-center " data-editor="true"><div><p style="margin-bottom:36px;"></p><div style="color:inherit;text-align:left;"><span style="color:inherit;">現在、ウルグアイは約９０～９５パーセントのエネルギーを再生可能エネルギーから得ています。年によっては、９８パーセントとなったときもあったそうです。</span></div><div style="color:inherit;text-align:left;"><span style="color:inherit;">この</span><span style="color:inherit;font-weight:700;">グリーン革命の旗手は、なんと原子力物理学者のRamon Mendez Glain（ラモン・メンデス）さん</span><span style="color:inherit;">です。</span></div><div style="text-align:left;"><br></div><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">このような明るい話題をヨーロッパを中心として、週に二回お届けしています。サインアップは下記のページの下部より。</span></div></span><div style="text-align:left;color:inherit;"><a href="https://www.thegreencatalyst.com/Reference/Main" target="_blank" style="color:inherit;">https://www.thegreencatalyst.com/Reference/Main</a><a href="https://www.thegreencatalyst.com/Reference/Main" target="_blank" style="color:inherit;"><br></a></div><div style="text-align:left;"><br></div><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">イギリスの独立系新聞ガーディアン紙の記事は、</span><a href="https://www.theguardian.com/global-development/2023/dec/27/uruguays-green-power-revolution-rapid-shift-to-wind-shows-the-world-how-its-done" target="_blank" style="color:inherit;">ここ</a><span style="color:inherit;">より。</span></div></span><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">ちなみに、ガーディアン紙は、ほかのUKの主要新聞が特別富裕層の人々や企業に経営されているのと違い、読者からの購読費等でまかない、大きな企業やビリオネア個人に影響されず、真実を追う姿勢を貫いています。ほかの主要新聞のウェブサイトは有料ですが、ガーディアン紙は無料で読むことができます。私自身は、年間購読料を払い無制限の数の記事が読めるようにしていますが、サポートを示すのに一度だけ、少額の献金をすることも可能です。</span></div></span><p></p><p style="color:inherit;margin-bottom:36px;"></p><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">ウルグアイは、南アメリカの中でも政治・経済が比較的安定して、中流階級の占める割合が大きい国です。</span></div><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">ここでは、再生可能エネルギー転換が大きく進んでいて、天候等に左右されることもあるものの、約９０～９５パーセントは再生可能エネルギーでまかない、９８パーセントに達した年もあるそうです。</span></div><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">この再生可能エネルギーは、風力と太陽光、水力の組合せで、原子力発電はありません。</span></div><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">興味深いのは、この</span><span style="color:inherit;font-weight:700;">グリーン・エネルギー革命を率いたRamon Mendez Glain（ラモン・メンデス）さんは、物理学者で原子力を専門</span><span style="color:inherit;">にしていることです。</span></div><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">ラモンさんが、自分の専門を活かして詳細なリサーチを行った結果、ウルグアイの場合、原子力は全く良い選択ではなく、風力と水力が一番良い選択だという結論に至ったそうです。</span></div><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">これは２００８年のことで、ここから約１０年半かけて、現在の再生エネルギー利用率が９０～９５パーセントへと至ります。</span></div><p></p><p style="margin-bottom:36px;"></p><div style="color:inherit;text-align:left;"><span style="color:inherit;">この道筋は簡単で易しいものではないものの、他の国々にとっても参考になることはあります。</span></div><div style="text-align:left;"><br></div><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">ラモンさんは、１４年間海外で働いた後、ウルグアイに戻ります。</span></div></span><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">ちょうど、エネルギー危機が起こっていました。</span></div></span><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">ウルグアイの人々の生活が大幅に向上し続けた結果、より多くのエネルギーが必要となりましたが、当時は石油系燃料にたよっており、石油価格の大きな変動に悩まされていました。１９８０年代には最低価格の２０アメリカドルだったものの、２００８年には、1バレルが１４５アメリカドルを記録し、市民たちも燃料価格の高騰に悩まされていました。</span></div></span><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">その当時は、石油系燃料にたよらないのであれば、原子力にたよるしかないのでは、という意見が主流だったそうですが、</span><span style="color:inherit;font-weight:700;">原子力が専門のラモンさんは、ウルグアイ全体、現在・未来にとって何がいいことなのかを調査</span><span style="color:inherit;">します。</span></div></span><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">調査を重ねれば重ねるほど、確固とした結論、「原子力はゼロで、風力・水力・太陽光」が強くなるのですが、</span><span style="color:inherit;font-weight:700;">一番大変なのは、いかに国民に浸透している間違った推測を含むナラティヴを変えるか</span><span style="color:inherit;">ということだったそうです。</span></div></span><div style="text-align:left;"><br></div><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">ラモンさん（エネルギー担当省）と当時の政府閣僚たちが国民たちに示したのは、「たとえ気候変動を信じなかったとしても、これ（風力を中心とした再生エネルギー政策）が、一番安価なエネルギー価格を生み出し、ウルグアイにとっては最高のオプションだ。クレージーな石油価格に悩まされることはない。」ということだそうです。</span></div></span><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">とはいえ、当時の閣僚たちは、その当時「この政策が失敗したとき、どうやって国民に説明したらいいんだろう」と本気で考えていたそうです。</span></div></span><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">科学を信用していたとしても、この大胆な案を実際に施策にうつしたのは、当時のウルグアイ政府の大統領の方針、社会のありかた、国民の政治へのかかわり方も深く影響しています。</span></div></span><div style="text-align:left;"><br></div><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">ラモンさんが政府でこの施策に果敢に取り組んでいる間のウルグアイ政府の首相は、過去には極左派のゲリラに所属し銀行強盗（政府の汚職で国民の金を不正に盗んでいるとの内部密告があった→ 銀行に押し入り、銀行台帳と金を奪う。金はよく貧しい人々に分け与えられた）も含めた都市ゲリラ戦を繰り広げ１３年間牢獄で過ごしたこともあるJose Mujica（ホセ・ムヒカ）さんです。</span></div></span><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">ホセさんは、２０１０年から２０１５年まで大統領を務めましたが、給料の９割を貧しい人々（特にシングルマザー）に寄付し続けたことでも知られています。</span></div></span><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">気取ったことは大嫌いで、大統領邸宅にも住まず、田舎の一軒家で質素な生活をしていました。</span><span style="color:inherit;font-weight:700;">すべての人々に、平等な機会・権利・自由を信じていた</span><span style="color:inherit;">ひとです。</span></div></span><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">また、ウルグアイでは民主主義と社会主義と資本主義が共存しており、多くのことが国民投票で決められたり、と市民たちも民主主義に根付いた行動を行い、政治にきちんと関わり続けています。</span></div></span><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">多くの公共事業は、いまだに公共事業のままで、イギリスのような極端な公共事業の私営化は行いませんでした。国民もそれを望まなかったからです。</span></div></span><span style="color:inherit;font-weight:700;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">こういった環境では、ラモンさんの大胆すぎるように見えるアイディアも花開くことが可能だった</span><span style="color:inherit;font-weight:400;">のでしょう。</span></div></span><div style="text-align:left;"><br></div><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">当時、よくあった誤解は、「価格が高い」「エネルギーは断続的で安定供給ができない」「失業率があがる」だったそうです。</span></div></span><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">これらの誤解は、今でも先進国であるイギリスでも、石油会社が大きな力をふるっている主要新聞やシンクタンクでは、再生エネルギー転換を遅らせ石油燃料を長く使うことへの言い訳に使われています。</span></div></span><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">ウルグアイでは、これらが全くの誤解であることを証明しました。</span></div></span><p></p><p style="margin-bottom:36px;"></p><div style="color:inherit;text-align:left;"><span style="color:inherit;">市民が払うエネルギー価格は、かなり下がり、安定しています。</span></div><div style="color:inherit;text-align:left;"><span style="color:inherit;">再生可能エネルギーは無料（風や太陽光、水には値段はない）なのに、なぜエネルギー料金がもっと極端に低くならないのかという市民もいるそうですが、メンテナンスや初期設置費用については利用者から回収する必要があることは、自明でしょう。</span></div><div style="color:inherit;text-align:left;"><span style="color:inherit;">この「</span><span style="color:inherit;font-weight:700;">安定した</span><span style="color:inherit;">低い価格」というのは、市民としては重要です。</span></div><div style="color:inherit;text-align:left;"><span style="color:inherit;">また、政治が安定していることで、海外からの風力発電所建設の投資も安定して誘致できました。</span></div><div style="text-align:left;"><br></div><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">失業率については、心配されたいたこととは全く逆で、新たに５万もの職が作り出されました。ウルグアイの小さな人口（約３４０万人）を考えると、これは、非常に大きな数です。</span></div></span><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">このエネルギー転換でもっていたスキルが新しく作られた職に合致しない人々については、再トレーニングの機会をつくりだし、「</span><span style="color:inherit;font-weight:700;">誰も後ろに残さない</span><span style="color:inherit;">」という宣言を守ったそうです。</span></div></span><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">ウルグアイは、他の先進国と比べても、とても福祉が発達した国で、このエネルギー転換を行った期間に、貧困率は４０パーセントから１０パーセントに下がり、極端な貧困に関しては、ほぼ消滅したそうです。</span></div></span><div style="text-align:left;"><br></div><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">エネルギーの安定供給に関しては、ウルグアイは水力発電に適した地形をもっており、風力と太陽光を補い、安定したエネルギー供給を実現させています。</span></div></span><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">また、政策として、無制限にエネルギーを消費することを見越して蓄電に大きく力を入れる、という方向ではなく、限られたエネルギーをいかに有効に使うか、という姿勢をとっているそうです。</span></div></span><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">暑い国で、多くの家庭がエアコンディショニングをもっているのは必然だとはいえ、消費される時間を分散する等、できることはたくさんあります。</span></div></span><p></p><p style="margin-bottom:36px;"></p><div style="color:inherit;text-align:left;"><span style="color:inherit;">風力発電を増やすことには、物流的なチャレンジもありました。</span></div><div style="color:inherit;text-align:left;"><span style="color:inherit;">ウルグアイは草原がひろがる国で畜産業も盛んですが、狭い道が多く、風力発電に必要な部品（これらはとても大きい）を運ぶことが難しかったそうです。でも、こういったチャレンジを一つずつ乗り越えて、１０年近くで５０程度の風力発電所を作ったそうです。</span></div><div style="text-align:left;"><br></div><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">普通の市民たちは、どう感じているのでしょう。</span></div></span><div style="text-align:left;"><br></div><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">畜産業を行っているSantiago Revello（サンティアーゴ・レベッリョ）さんは、２００９年の時点では、畜産業の収益は、なんとか損益が出ない状態だったものの、農地を売ろうか家族で真剣に検討していたそうです。でも、当時の政策により、畜産業に影響することなく、陸上風力が行えることを知ります。</span></div></span><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">現在は、畜産業を続けながら、敷地内に設置された陸上風力から、とても良い収入を得ているそうです。</span></div></span><div style="text-align:left;"><br></div><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">現在、ウルグアイでは第二段階のエネルギー転換期に入っており、バスや公共の乗り物を電気化し、タクシー運転手たちにも、電気自動車に変えるようインセンティヴを行っているそうです。</span></div></span><div style="text-align:left;"><br></div><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">ラモンさんも、ウルグアイの解決方法が全ての国に該当するとはいえないと認めていますが、スコットランドのように風力・水力に適した国々もあり、再生可能エネルギーにむけて参考になることはあるのではないか、としていました。</span></div></span><div style="text-align:left;"><br></div><span style="color:inherit;"><div style="text-align:left;"><span style="color:inherit;">既存の凝り固まった考えで動くのではなく、まず全体を見通したヴィジョンをしっかりともち、科学的な調査を行い、市民たちも決定に関わるのは大切なことでしょう。</span></div></span><p></p></div></div>
</div></div></div></div></div></div> ]]></content:encoded><pubDate>Thu, 25 Jan 2024 16:42:35 +0000</pubDate></item><item><title><![CDATA[イギリスのネット・ゼロに関する間違いだらけのシンクタンクのレポートが真実であるかのように主要新聞に掲載されることの背景と事実を知ることの大切さ]]></title><link>https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20231006</link><description><![CDATA[<img align="left" hspace="5" src="https://www.thegreencatalyst.com/files/Blog after 20230324/pexels-markus-spiske-2559749.jpg"/>表題にあるように、ネット・ゼロ経済政策から逸れることについての正当性を主張するシンクタンクのレポートが発表されましたが、小学生レベルの間違いであふれているにも関わらず、イギリス主要新聞で、あたかも真実かのような扱いを受け、多くの新聞でヘッドラインをかざりました。 環境・エネルギー問題に関しての専門家で ]]></description><content:encoded><![CDATA[<div class="zpcontent-container blogpost-container "><div data-element-id="elm_J61nwe2GSCWiPyliQW2GXw" data-element-type="section" class="zpsection "><style type="text/css"></style><div class="zpcontainer-fluid zpcontainer"><div data-element-id="elm_DhHLBwjRTJS8_KnHFPfOzg" data-element-type="row" class="zprow zprow-container zpalign-items- zpjustify-content- " data-equal-column=""><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_aTxqiSlARIyrRi8BDIgEog" data-element-type="column" class="zpelem-col zpcol-12 zpcol-md-12 zpcol-sm-12 zpalign-self- "><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_UOkM0AU2TyysSjCtrEtjnQ" data-element-type="heading" class="zpelement zpelem-heading "><style></style><h2
 class="zpheading zpheading-align-center " data-editor="true"><div style="color:inherit;"><h1 style="margin-bottom:18px;font-weight:700;">イギリスのネット・ゼロに関する間違いだらけのシンクタンクのレポートが真実であるかのように主要新聞に掲載されることの背景と事実を知ることの大切さ</h1></div></h2></div>
<div data-element-id="elm_-iHDygn3TlWVAmBqRamugQ" data-element-type="text" class="zpelement zpelem-text "><style> [data-element-id="elm_-iHDygn3TlWVAmBqRamugQ"].zpelem-text { border-radius:1px; } </style><div class="zptext zptext-align-left " data-editor="true"><div style="color:inherit;"><p style="margin-bottom:36px;">表題にあるように、ネット・ゼロ経済政策から逸れることについての正当性を主張するシンクタンクのレポートが発表されましたが、小学生レベルの間違いであふれているにも関わらず、イギリス主要新聞で、あたかも真実かのような扱いを受け、多くの新聞でヘッドラインをかざりました。<br>環境・エネルギー問題に関しての専門家で、&nbsp;<a href="https://www.carbonbrief.org/" target="_blank">Carbon Brief/</a>の副編集長であるSimon Evans（サイモン・エヴァンス）さんが分析しています。</p><p style="margin-bottom:36px;">イギリスの独立系新聞、ガーディアン紙の&nbsp;<a href="https://www.theguardian.com/environment/2023/sep/29/how-a-thinktank-got-the-cost-of-net-zero-for-the-uk-wildly-wrong" target="_blank">ここ</a>&nbsp;からも読めます。</p><p style="margin-bottom:36px;">現与党である保守党の年に一回のConference（議会）の直前に、Civitaという55 Tufton Street（ロンドン）にオフィスをもつシンクタンクが、煽情的なレポートを出版し、多くの主要新聞に取り上げられました。</p><p style="margin-bottom:36px;">内容は「2050年までに、ネット・ゼロに到達するための現実的な費用は、4.5 trillion pounds (約813兆円)。英政府は、国民に対して正直になる必要がある。」というものでした。</p><p style="margin-bottom:36px;">ところが、このレポートの数値の扱いは、小学生レベルの間違いをたくさん起こしており、前述のサイモンさんも、ほかの科学者や専門家たちもすぐに多くの間違いや、当てずっぽうでしかない数値、きちんと調査されたレポートの都合のよい部分だけ切り取り、都合の悪い部分は無視する等、全く信頼性のないレポートであることは明らかです。</p><p style="margin-bottom:36px;">イギリスには、中立的な立場で、実力のある科学者たちから構成されている、&nbsp;<a href="https://www.theccc.org.uk/" target="_blank">The Climate Change Committee(The CCC／英国気候変動委員会)&nbsp;/</a>&nbsp;という委員会があり、ここからは、Civitaのレポートとは全く違う結果を導き出しています。</p><p style="margin-bottom:36px;">「Net investment（純投資）は、約1.4 trillion poundsで、ネットゼロへと進むことで化石燃料に支払う金額が低くなり、約1.1 trillionを減らすことができ、結果的に、<span style="font-weight:700;">Net cost（正味費用）は、約 0.3 trillion pounds(約54兆円)程度</span>」</p><p style="margin-bottom:36px;"><span style="font-weight:700;">Civitaのレポートでの2050年までにネット・ゼロに到達するまでのNet cost（正味費用）は、大学教授等から構成される信用のおける英国気候変動委員会の出した数値の１５倍</span>となっています。</p><p style="margin-bottom:36px;">ここでは、政治との関係も重要になってきます。</p><p style="margin-bottom:36px;">このレポートを書いたのは、Ewen Stewartさんで、地球温暖化へ懐疑的な意見をもっていることで知られています。現与党の保守党は、Brexit（ブレキシット／欧州連合離脱）の議論が出始めたころから、極右派の力がとても強くなり、穏健で中立的な保守党の議員は保守党から追い出されました。アメリカの保守党ほどひどい状態にはまだなっていませんが、流れとしては近いと思っていいと思います。<br>現在の、Rishi Sunak（リシ・スナック）首相は、国民の選挙や保守党サポーターたちからの投票によって選ばれた首相ではなく、保守党内でも味方は少なく、立場が弱いとされています。そのため、力の強い極右派にキャプチャーされ、言いなりになっているとの見方もあります。<br>ただ、極右派であるかどうかは明確ではありませんが、スナック首相はかなり右寄りであるのは確かです。</p><p style="margin-bottom:36px;">この保守党内の極右派は、「絶対市場主義者」であり、「地球温暖化への強い疑いと化石燃料企業との癒着／アメリカや世界の極右派シンクタンクとの強い関係／欧州離脱への強い関与（偽情報も含む）」等で知られています。ここで、わざわざCivitaのオフィスの住所が「Tufton Street（ロンドン）」と記載しているのは、ここに極右派のシンクタンクがかたまって所在しているからです。</p><p style="margin-bottom:36px;">上記の所在地にある極右派のシンクタンクの多くがそうであるように、Civitaに対して誰が資金を提供しているのかは、非常に不透明です。法律違反ではないものの、誰が／どの機関や企業が資金を提供しているのかを明かさないのは、公平とはいえません。なぜなら、シンクタンクや大学、非営利団体は、通常資金を出している企業や機関に利益を与えるため（見返りに献金がある）にレポートを作成・発表したりするからです。<br>誰が背後にいるのかを明確にしたうえでのレポートであれば、それを考慮にいれて判断することが可能なので、ある程度透明性があり、公平とすることができます。</p><p style="margin-bottom:36px;">このレポートの発表が、保守党の年に一回のConference（議会）が行われる直前であったことも、政治的な意図を疑われてもしかたありません。</p><p style="margin-bottom:36px;">スナック首相は、ネット・ゼロ経済目標から大きくそれた政策を進めようとしており、さまざまな機関からの批判、また裁判にもちこまれる可能性も指摘されています。</p><p style="margin-bottom:36px;">主要な新聞の一つには、Civitaのレポートを元にして、「ネットゼロに到達するためには、一年につき、一家庭が6000ポンド（約110万円）の上乗せの出費をすることになる」という煽情的な見出しが掲載されました。</p><p style="margin-bottom:36px;">現政府にとっては、「<span style="font-weight:700;">ネット・ゼロ到達のコストは高すぎるので、普通の市民たちのことを考えて</span>、政府はネット・ゼロ政策を変えようとしている」というメッセージが一般のひとびとに浸透しやすくなる、とても都合のよいものであります。</p><p style="margin-bottom:36px;">でも、実際には、この<span style="font-weight:700;">Civitaのレポートはエラーが多すぎて、事実からかけ離れた架空の話</span>となっています。</p><p style="margin-bottom:36px;">かなりたくさんのエラーがあるのですが、この記事初頭の<span style="font-weight:700;">Net cost（正味費用）の大きな違い</span>に加えて、代表的なものをいくつか。</p><ul><li style="margin-bottom:9px;"><p><span style="font-weight:700;">W（ワット／消費電力）とWh（ワットアワー／電力量）を勘違い</span>　　　　<br>陸上風力について、Civitaのレポートは「1.3 million per MWh(約２億３６００万円／MWh)」としましたが、実際の数値は、50-70 pounds per MWh（約９１００円か～１万２７００円／MWh）」で、<span style="font-weight:700;">実際の数値は、Civitaのレポートより、１万倍低い数値</span>となっています。</p></li><li style="margin-bottom:9px;"><p><span style="font-weight:700;">信頼のおける機関、Faraday institutionの2019レポートから、一部の数字だけを切り取り、自論に都合の悪い数値は記載しない。読者をミスリードする<br></span>このレポートには、「ネット・ゼロへの到達にむけて、自動車業界で114,000の仕事が失われる可能性があり、同時に、電気自動車化で、新たに246,000の仕事が作り出される」とありますが、Civitaのレポートでは、新たな雇用創出については全く触れず、失われる職についてのみを記載しています。</p></li><li style="margin-bottom:9px;"><p><span style="font-weight:700;">ネット・ゼロを遅らせるリスクに関するコストを完全に無視している<br></span>環境への影響だけでなく、ビジネス・経済にも大きな影響がでる。カーボン・タックスもさまざまな場所でもっと大きく課金されるようになるのは明らかであり、クリーン・エネルギーが保障できない国で、新たにビジネスを始めたり、投資を続ける企業はないと思っていい。&nbsp;</p></li><li style="margin-bottom:9px;"><p><span style="font-weight:700;">The UKは、化石燃料を無料で使い続けられるという馬鹿げた前提に基づいて計算している<br></span>Civitaのレポートでは、古いガス・ボイラーを新たなガス・ボイラーに替えることや、化石燃料を使うインフラストラクチャーが古くなって建て替えが必要な際もすべて、建て替えは全て無料であることが前提。</p></li></ul><p style="margin-bottom:36px;">これだけの間違いあり、かつ、サイモンさんも含めた多くの科学者や専門家が声をあげているのにも関わらず、きちんとした訂正記事や情報はあがっていません。</p><p style="margin-bottom:36px;">シンクタンクのCivitaでは、「MwhとMwでの勘違いがあった」とあるのみで、ほかの間違いには触れていません。</p><p style="margin-bottom:36px;">イギリスの主要な新聞のうち、The Timesには、小さく「レポートには、間違いがいくつかあったものの、ネット・ゼロにむけて大きくコストがかかるのは事実で、この大切な議論を呼びおこすことに貢献した」と掲載があったようです。The Timesには、環境温暖化に関する専門家がいて、さすがに見出し記事にすることは避けましたが、とても目立つコメント欄に、このCivitaのレポートを称賛するコメントを記載しました。このコメントを書いた人は、Civitaとつながりのあるシンクタンクに深いかかわりがあるひとですが、その事実は、コメント欄には記載されていません。</p><p style="margin-bottom:36px;">イギリスの主要新聞は、The Timesを含めて多くが、大富豪のルパート・マードック氏（最近息子に主導権を譲りましたが）の傘下にあります。そのため、アメリカの状況にも近く、大企業（特に化石燃料企業）と保守党とのつながりが強く、とても右寄りの意見（化石燃料を続けることを推奨／地球温暖化は人間が引き起こしたものとすることへの懐疑等）を拡散し続けています。<br>また、Civitaを含むシンクタンク、大学組織、非営利団体も化石燃料企業から大きな資金を得ているケースが多く、上記のような見解（地球温暖化は人間が引き起こしたものとすることへの懐疑）を、大学や、さまざまな講演会や出版物にして、拡散しています。</p><p style="margin-bottom:36px;">実は、サイモンさんは、このレポートが出版される前に読む機会があり、個人的にEwenさんにエラーについてメールを送ったそうですが、なんの返事もなく、そのまま出版されたそうです。</p><p style="margin-bottom:36px;">ここからも、大事なのは「事実」ではなく、政治的なメッセージであることが読み取れるともいえるでしょう。</p><p style="margin-bottom:36px;">どの国でも、多くは極右派とまでいかなくても右派の大富豪（化石企業とのつながりが深い）が、多くのシンクタンクや大学、非営利団体、政治家に大きな献金を通して、自分たちの既存特益を守るための活動を行っていることには、よく注意しておくことが必要です。<br>彼らは、とても巧妙に「化石燃料を使い続ける以外の未来は、惨めなもので、ひとびとの自由が奪われ、誰もが貧乏になる。温暖化が化石燃料を燃やすことによって引き起こされていると騒いでいるひとたちはヒステリックなだけ」という虚偽のメッセージを浸透させています。</p><p style="margin-bottom:36px;">お金の動きを追うこと、レポートやニュースがなぜ発行されたのか、世に出されたのかという意図を常に意識しておくことは重要です。</p><p style="margin-bottom:36px;">また、民主主義は、脆弱なものであり、常に権力や金力のあるひとが自分たちの利益を守るために壊そうとしていることもよく理解し、民主主義を守る砦のメディアや学術世界が、大富豪たちによって浸食されていることについても、よく観察し、声をあげていく必要があります。<br>それと同時に、「何も信じられない」とシニカルになり、政治や民主主義に全く関わらなくなることも危険です。<br>英国気候変動委員会のように、大企業からのプレッシャーに負けず、信頼のおける活動を続けている機関もきちんと存在しています。<br>完全に正しいものは難しいにしても、より正しい情報は存在します。<br>それを見分けるには、知識をつけることも大切です。それは、市民一人一人の責任でもあります。<br><br>Robert Reich（ロバート・ライヒ）さんの、民主主義・メディアに関する興味深い記事は、&nbsp;<a href="https://robertreich.substack.com/p/the-common-good-chapter-9-resurrecting" target="_blank">ここ</a>&nbsp;より読めます<span style="color:inherit;">。</span></p></div></div>
</div></div></div></div></div></div> ]]></content:encoded><pubDate>Fri, 06 Oct 2023 17:02:34 +0000</pubDate></item><item><title><![CDATA[ネット・ゼローイギリスでの議論]]></title><link>https://www.thegreencatalyst.com/blogs/post/20231003</link><description><![CDATA[<img align="left" hspace="5" src="https://www.thegreencatalyst.com/files/Blog after 20230324/pexels-markus-winkler-18500639.jpg"/>最近、イギリス政府（正式には、The United Kingdomで、イギリス・ウェールズ・スコットランド・北アイルランドの４か国の連合国）は、新たにスコットランド沖のRosebank oil field（ローズバンク油田）の開発を承認しました。イギリス政府のネット・ゼロ経済計画に反しており、かつ地 ]]></description><content:encoded><![CDATA[<div class="zpcontent-container blogpost-container "><div data-element-id="elm_Nm_iREsGSJmO2xcMK13l7A" data-element-type="section" class="zpsection "><style type="text/css"></style><div class="zpcontainer-fluid zpcontainer"><div data-element-id="elm_B0ze4EPbRxOZbCZQxNclsg" data-element-type="row" class="zprow zprow-container zpalign-items- zpjustify-content- " data-equal-column=""><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_bsR-s-MvRWeST5SNxXx0xQ" data-element-type="column" class="zpelem-col zpcol-12 zpcol-md-12 zpcol-sm-12 zpalign-self- "><style type="text/css"></style><div data-element-id="elm_PzTonqWjTBamBUsRz1NuwA" data-element-type="heading" class="zpelement zpelem-heading "><style> [data-element-id="elm_PzTonqWjTBamBUsRz1NuwA"].zpelem-heading { border-radius:1px; } </style><h2
 class="zpheading zpheading-align-center " data-editor="true">ネット・ゼロ ー イギリスでの議論</h2></div>
<div data-element-id="elm_57DqLvYxS_yFRMmMo-hmwA" data-element-type="text" class="zpelement zpelem-text "><style> [data-element-id="elm_57DqLvYxS_yFRMmMo-hmwA"].zpelem-text { border-radius:1px; } </style><div class="zptext zptext-align-left " data-editor="true"><p><span style="color:inherit;">最近、イギリス政府（正式には、The United Kingdomで、イギリス・ウェールズ・スコットランド・北アイルランドの４か国の連合国）は、新たにスコットランド沖のRosebank oil field（ローズバンク油田）の開発を承認しました。イギリス政府のネット・ゼロ経済計画に反しており、かつ地球温暖化をより加速させることになるので、大きな反対も起きています。</span></p><div style="color:inherit;"><p style="margin-bottom:36px;">この油田開発を手掛けるのは、ノルウェーのEquinor(エクイノール)と、イギリスのIthaca Energy（イサカ・エネルギー）です。<br>前者のエクイノールは、経済的に貧しかったノルウェーで石油がみつかった際、国営企業として設置され、利益は国民にも還元されるようになっています。<br>これに対して、イギリスではスコットランド沖で油田が見つかった際、利権をすべて私営企業に売り渡したため、国民には直接なんの利益もありません。<br>これは、現与党の保守党に根強い、「市場は絶対に正しく、政府は介入するべきではない＝私営企業が利益だけを貪欲に求めて動けばビジネスは効率的に行われ、すべてがうまくいく」というイデオロギーからきています。</p><p style="margin-bottom:36px;">この油田を含めて、現在稼働している油田もスコットランド沖です。でも、スコットランドには、油田の利権等についての決定権はありません。<br>スコットランドは、イギリス（当時の大英帝国）の旧植民地で、植民地時代にはイギリスからひどい扱いを受けた歴史があります。<br>現在はThe United Kingdomの連合国の一部ではあるものの、多くの政治上のきめごとはイギリスの中央政府で行われ、スコットランド独自で決められることは限られています。<br>特にBrexit（欧州連合離脱）では、スコットランドも北アイルランドも国内では、欧州連合に留まりたいという票が多かったにも関わらず、結局はThe UK全体の票で判断されるため、欧州連合離脱となり、ますますスコットランド独立についての声が大きくなりました。</p><p style="margin-bottom:36px;">イギリス政府の見解は、簡単にまとめると以下です。</p><p style="margin-bottom:36px;">「イギリスはすでにネット・ゼロに向けてとてもいい進歩をしているので、現在のインフレーションやエネルギーの安定供給を考慮して、コストの高いネット・ゼロの計画を少し緩めても全く問題はない」<br><span style="color:inherit;"><br>疑わしく感じるのですが、本当なのでしょうか？</span></p><p style="margin-bottom:36px;">２０２３年９月２７日放送のBBC Radio 4「World At One」では、エクイノールの代表、Ecotricity（エコトリシティ―）の創業者Dale Vince（デール・ヴィンス）さんらが登場し、デールさんは、エクイノールの代表者や政府が市民に売りたい、信じさせたいまやかしを、しっかりと事実に基づいて分かりやすく説明し、壊してくれました。<br><br>ちなみに、このエコトリシティのデールさんは、義務教育を終えた１５歳で学校を去りましたが、さまざまなグリーンに関する企業を起こし、仕事が見つからない人々を助けたり、地球温暖化を止めるために闘う機関や団体に多くの寄付を行っていることでも知られています。<br>Tesla（テスラ）を創業したElon Musk（イーロン・マスク）と同列に並べて語られることも多いのですが、デールさんはイーロンさんと大きな議論・喧嘩となった過去があり、イーロンさんについては、「とても悪い人間だ（＝地球温暖化や地球上の人々のためにビジネスをしているわけではなく、Space xのように、自分の利益・特権とエゴのためだけに生きている）」と明確にいっています。<br>デールさんのビジネスや行動の目的はとても明確で、地球温暖化を少しでも減らし、未来に良い地球を残すため、さまざまな活動を行っています。</p><p style="margin-bottom:36px;">環境問題については、良いジャーナリストですら、科学的な知識がしっかりあり、かつ内容を深く理解していないと、意図的に間違った、或いは曲げたインフォメーションを言うひとにチャレンジせず、歪曲した間違った情報を流すことに寄与してしまいます。<br>そのため、この番組でも、中立の立場での科学知識のあるひとがFact Check（事実チェック）番組内で同時進行で行っていました。これは、きちんとした報道機関であるなら、通常に行われていることです。</p><p style="margin-bottom:36px;">デールさんは、エネルギー業界・環境問題も数十年かけての経験と知識があるため、とても正確に、分かりやすい言葉で、事実を述べていきます。</p><ul><li style="margin-bottom:9px;"><p>（政府・石油企業の言い分）自国にさらなる油田をもつことで、市民が払うガス料金やPetrol（ペトロ／ガソリン）料金は安くなる<br>（デールさんの分析）<span style="font-weight:700;">石油やガスは、国際マーケットで価格が決まり売買される</span>ので、自国の油田から産出された石油か他国で産出された石油で、価格は変わらない。ローズバンクで産出されると見られている石油は、世界全体でみるとわずかで、<span style="font-weight:700;">国際石油価格への影響はない。</span></p></li><li style="margin-bottom:9px;"><p>（政府・石油企業の言い分）エネルギー自給は安全性を高くするので、石油・ガスは自国産出が必要<br>（デールさんの分析）上記にあるように、石油・ガスは国際市場で売買されるので、自国に国際的にみると小さな規模の油田があることは全く助けにならない。<br></p></li><li style="margin-bottom:9px;"><p>（政府・石油企業の言い分）ローズバンク油田開発はThe UK国民に多大ない利益をもたらす。<br>（デールさんの分析）ローズバンク油田開発におけるNet Loss（純損失）750,000,000&nbsp; パウンズ（約1350億円）。カーボン・タックスの適用を考えるとさらに大きな損失となるかも。わずかな石油を産出する油田開発・産出に多額の投資を行うのは、環境に悪いだけでなく、経済的にも意味を成さない。<br></p></li><li style="margin-bottom:9px;"><p>（政府・石油企業の言い分）ローズバンク油田は、新たな雇用を創出する<br>（デールさんの分析）創出されると見られている仕事は、1600ぐらいだが、ほとんどは短期の仕事で、長期にわたって必要な仕事につくひとの数は、450程度。また、石油・ガス系の仕事は、数十年で大幅に減少することは明らかなので、早めに未来に存在する職へと移行する必要あり。<br>油田開発にかける政府の予算（＝国民から徴収した税金）を太陽光事業につかえば、約30,000の仕事を作り出す。これらの技術は未来にわたって必要になるもの。<br></p></li><li style="margin-bottom:9px;"><p>（政府・石油企業の言い分）エクイノールが油田開発から出る利益には税金を払うので、結局The UKの市民たちにとっても利益がある。<br>（デールさんの分析）Windfall Levy（特別利潤税）の4,000,000,000 パウンズ(約 7250億円)は、結局ローズバンクのオーナーであるエクイノールへいくことになる。<br>北海油田（ローズバンク油田も北海油田の一つ）の開発をする場合、Windofall Levyで払うはずだった税金の９９．５パーセントは免除されるため、エクイノールはほぼ支払はなく、4,000,000,000 パウンズ(約 7250億円)は単純にエクイノール、つまりノルウェーの国民のもうけとなるだけ。The UKの国民に利益はない。</p></li></ul><p style="margin-bottom:36px;">日本のように、自国に油田をもたない国では、今一つ自分に近いこととして感じられないかもしれませんが、どのように、エネルギーが作られて運搬されているのか、また、ものが作られて運搬されてきているのか、ということを考えることは大切です。</p><p style="margin-bottom:36px;">アメリカでも、石油系企業大手のエクソンモービルが、長年、石油やガスといった化石燃料を使用することによる地球温暖化への影響を知っていながら、事実を否定し続け、否定が通らなくなると、温暖化はひとの活動とは関係あるかどうかは科学で明確に証明されたわけではない等のミスリーディングなキャンペーンを行ってきたことは明らかになっています。</p><p style="margin-bottom:36px;">これらの企業は、自分たちの利益、特に株主にお金を多額にわたすことばかりに注目し、悪い影響を受ける地球上の人々（まだ生まれていない人々も含む）や環境は無視しています。でも、アメリカやさまざまな場所で、若者たちも立ち上がり、こういった企業の行いについて裁判を起こし、少しでも環境への被害を最小限にしようと努めています。</p><p style="margin-bottom:36px;"><span style="font-weight:700;">最初の一歩は、きちんと自分で情報を集め、考えること</span>です。<br>そのためには、英語の文献や情報にもアクセスできることは、とても大切です。<br></p></div><p><span style="color:inherit;">日本語のようなマイナー言語だと、狭いエリアでのとても偏った情報へのアクセスだけになりがちで、かつソーシャル・メディアの偽情報チェックも英語情報に比べると、無チェックに近い状態になりがちなことは、心に留めておきましょう。</span></p></div>
</div></div></div></div></div></div> ]]></content:encoded><pubDate>Wed, 04 Oct 2023 14:09:35 +0000</pubDate></item></channel></rss>