The Green Catalyst
The Green Catalyst
Creating futures we can believe in

Future Jobs-2

Yoko Marta
12.05.21 05:30 PM Comment(s)

未来の仕事

 イギリスでは、昨日2021年5月11日にQueen's speechにて、パンデミック後の大きなスキルと教育改革を宣言しています。詳細については、来週発表予定です。ボリス・ジョンソン首相は、細かい部分を論理的に詰めて実行していくことが苦手なことで知られていますが、日本だけでなくイギリスやヨーロッパでもパンデミックで大きな影響を被ったのは若者と女性が大きな割合を占めており、大胆で決断力のある計画と実施が迫られています。イギリスは少しずつロックダウンも解除され、来週5月17日(月)よりは、レストラン内でも飲食可能となり、家族以外の人をハグすることも可能となります。経済の緩やかな回復に伴い、ホテル等の意外な場所で人手不足が起こっているようです。Radisson Hotelグループ(大きな国際的ホテルチェーン)のFederico González氏は、Financial Timesが主催したThe Global Board Roomセミナーにて、理由をいくつか挙げていました。パンデミックで大きな影響を受けたのはサービス業界で、不安定さを感じて全く別の業界に転職した人々、或いは転職を考え中の人々、移民が多く働く業界なのでさまざまな理由から自国へ戻った等、いろいろな要因があるようです。確かに、サービス業は今回のパンデミックで大きな影響を受けましたが、González氏によると、10年前のホテルでの仕事と今現在だと、必要なスキルと仕事内容は大きく変わり、今後も変わり続け、消える職種もあるけれど、デジタル関係やサイバーセキュリティー等で増える職種もあるとのことでした。全体的には、どんどん効率化は進んでいくけれど、必要な雇用人数が大きく減るわけではない、とのことでした。大事なのは、会社にとっても働く人々にとっても、変化に柔軟に対応し、新たに学び変わり続けていくこととのことでした。これは、こういったソフトスキルが重要視される仕事のみでなく、エンジニアの仕事でも現在使われている技術のうちの一部は使われなくなることは明らかなので、生涯にわたり学び続けていくことはどのようなプロフェッションでも必須となってくるでしょう。

 では、これからは個人としては何ができるでしょうか?

 前回、ご紹介したThe  World Economic Forumでは、Skills Taxonomy(スキル分類)を作成しています。このサイト上では、インタラクティブに一つ一つの分類についてある程度の詳細を見ることができます。Living Documentなので、新たな技術等によって変わっていく運命ですが、会社にとっても、働く人々にとっても、どういったスキルや能力がビジネスに新たに求められるのか、また現在持っているスキルや能力からどう発展させて未来の仕事につなげていけるか等の目安になると思います。(例/Compitency ->Skills and knowledge (Level 1)->Business (Level 2)-> Resource and Management (Level 3) ->Management of Financial and Material Resources (Level 4)-> Investment management, compliance等の職種(Level 5)

 不確実性の高い社会(次の5年ぐらいでも現在やっている仕事の中心となるスキルは40パーセントぐらい変わる見込み)で働いていくことは、不安に感じるかもしれませんが、新しいことに挑戦できるエキサイティングな時代がきているともいえるでしょう。パネリストの一人が「リスクを取らないことがリスク」と言っていたのが印象的でした。 

Yoko Marta