Yoko Marta

Blog by Yoko Marta

地球上のすべての人の命は、同等に貴重なもの ー 優劣も上下もない

日本では、報道されたのかどうかわからないのですが、イスラエルから、ユダヤ人の親子がアメリカを旅行で訪れた時、彼らを見かけたユダヤ系アメリカ人から銃で撃たれる事件がありました。

幸い、この親子は命にかかわるけがとはならなかったのですが、加害者のユダヤ系アメリカ人も、撃たれたイスラエル国籍ユダヤ人も、「アラブに死を」というスローガンを言ったのが、とても皮肉なこととして、独立系メディアのアロン・ミズラヒさんに取り上げられました。

アロンさんは、パレスチナ人虐殺が起こる前から、イスラエル社会のあり方に大きな疑問をもっていて、現在はイスラエルを離れ、アメリカやメキシコに滞在しながら、とても興味深い考察を発表...

01.05.25 02:49 PM - Comment(s)
誰のためのセキュリティーなのか?誰が除外されているのか?除外された人々に何が起こっているのか?②/2

英語でのSecurity(セキュリティー)とSafety(セーフティー)は概念が違うことばですが、日本語では、どちらも「安全」と翻訳されます。

現在、中国からの軍事脅威が声高に語られるときに使われるのは、Security(セキュリティー)です。
セキュリティーは国家間の紛争のようなものを指しますが、セーフティーはコミュニティーからくる安心感のようなものです。
セキュリティーというフレーミングで語られるとき、それは、一部のグループの人々の犠牲の上に、特権のある人々が得ているものだと気づくことは重要です。
これは気候危機を語るときの、「Border security/国境セキュリティー」「Food sec...

01.05.25 02:38 PM - Comment(s)
誰のためのセキュリティーなのか?誰が除外されているのか?除外された人々に何が起こっているのか? ①/2

現在、アメリカもヨーロッパ、オーストラリアでも、中国の軍事力に対する脅威が取りざたされていて、イギリスでも、福祉を削ってでも軍事費を増大するような政策が取られ始めました。
ただ、落ち着いて考えれば、アメリカやイギリスは、世界中の国々を植民地化したり、これらの植民地が多くの命を失いながらも残虐な植民地政策に抵抗して独立を勝ち取った後も、これらの国がアメリカやイギリスの利益に反すること(自国の石油を国営化して自国の教育や福祉を向上させようとするなど)をすると、軍事クーデターを直接・間接的に起こしたり、反政府の武装集団に武器や資金を提供して政府が立ち行かなくなるようにし、政情をとても不安定にして、その...

01.05.25 02:36 PM - Comment(s)
ソーシャルメディアが原因で、命を落としたり、健康を害された子供たちやその親たちとともに、ビッグ・テックと闘う弁護士たち

アメリカの政治が中心とはなりますが、独立系メディアのDemocracy Now!では、興味深いトピックをわかりやすく、鋭い視点で語っています。
英語版のポッドキャストは映像もあって、より伝わりやすく、Transcript(トランスクリプト/会話を書き起こしたもの)があることが多いので、聞き取りにくかった場合も、トランスクリプトから内容を確認することもできます。
話題の間に、いろいろな音楽がかかるのも楽しいです。

今回は、最近公開されたドキュメンタリー「Can't Look Away(無理やり訳せば、目をそらす、離すことができない)」の製作者、この映画に登場する弁護団の女性弁護士との対話から。
女性弁護...

15.04.25 03:50 PM - Comment(s)
正義を求めて闘う法律家・市民・運動家たち

あまりにも痛ましい現実からは、目を背けたくなる気持ちはわかりますが、パレスチナ人虐殺が起こっていることを知りながら何もしない、目を閉じて知らないふりをして無関心の筋肉を日々鍛えていれば、私たち自身のヒューマニティーも失われていきます。

多くの西側政府(アメリカ・カナダやイギリスを含めた西ヨーロッパやオーストラリア等の元植民地宗主国 + 元入植者植民地主義=原住民の多くを虐殺したり、人工的に飢餓を起こして大量殺人を行ったりした過去のある国々)は、国際法的には該当しない「(イスラエルの)自衛権」を主張して、いまだに兵器を売ることや政治的なカヴァーをすること、インテリジェンスを与えることなどで虐殺を助...

07.04.25 04:25 PM - Comment(s)
自分の権利を知り、exercise(行使)することの大切さ ー メタとの闘い

人権活動家でもある、イギリス人女性、Tanya O’Carroll(ターニャ・オキャロル)さんは、FacebookやInstagramの親会社のMeta(メタ)に対して、広告ターゲティング目的の個人データの収集と処理を止めることを求め、2022年に訴訟を起こしました。
メタは、イギリスの最高裁判所での訴訟が始まる予定だった前夜に、キャロルさんの訴えを認め、キャロルさん個人に対して、広告目的のための個人データの収集と処理を止めることを(無料で)行うことに合意し、裁判で争うことを避けました。
これは、キャロルさんだけでなく、The UK(イギリス・ウェールズ・スコットランド・北アイルランドの連合4か国...

07.04.25 04:22 PM - Comment(s)
アートを通して、知識の追求を魅力的なものに

イギリスでは、毎年、Turner Prize (ターナー・プライズ/ターナー賞)で、4人のBritish Artists(ブリティッシュ・アーティスツ)が選出され、その中から一人が賞を受け取ることとなります。
ちなみに、このターナー賞での、ブリティッシュ・アーティスツの基準は「主にBritain(The United Kindgdomを指し、イギリス・スコットランド・ウェールズ・北アイルランドの4か国)で活躍するアーティストか、Britainで生まれて世界のどこかで活躍するアーティスツ」で、The UK以外で生まれ育ったひとびとも、このカテゴリー内に入ります。
日本のように、第二次世界大...

07.04.25 04:17 PM - Comment(s)
抵抗することの重要さ ー 勝つ必要はないけど、相手からの危害をストップさせる

いじめやハラスメントはあってはいけないことで、加害者が100パーセント悪いのですが、特に弱い立場におかれがちなひとびと、若い女性や若い男性、仕事を始めたばかりの人たちは、特に加害のターゲットになりやすいので、それに抵抗する戦略をいくつかもっていることは大切です。
加害のターゲットになるひとに問題があるのでは、といった嘘に惑わされれる必要はないし、加害者が加害をすることを選択し、たまたま目に入った人たちがターゲットになるだけで、被害にあわない方法なんて存在しないことは、理論的に考えれば、納得すると思います。
被害者を責める人たちは、加害者をかばうことで加害者やその社会構造から何かしらの利益を得ようと...

17.03.25 11:57 AM - Comment(s)
ヴィクティム・ブレーミングと闘うー社会・権力構造を見抜く・変える ③

前回は、ヴィクティム・ブレーミングを世界という視点から、その国や社会、地域での支配グループが被支配グループに対しての既存特益や特権を保ち続けるための権力構造がオプレッションで、そのオプレッションが見える形で現れるひとつの形が、ヴィクティム・ブレーミングで、これは性暴力だけでなく、アメリカやイギリスでの黒人への暴力や、イスラエルでのパレスチナ人虐殺にも共通することをみました。

今回は、女性への性暴力におけるヴィクティム・ブレーミングの仕組について。
ここでは、家父長制(男性が支配者で、女性や子供は支配される被支配者の男性至上主義)というオプレッションが働いています。

ちなみに、イギリスで長く働く司法精...

10.03.25 06:27 PM - Comment(s)
ヴィクティム・ブレーミングと闘うー社会・権力構造を見抜く・変える ②

今回は、少し日本を離れて、このVictim Blaming(ヴィクティム・ブレーミング)の仕組をもっと大きな視点から。

パレスチナ人の詩人、Mohammed El-kurd(モハマッド・エル=クルド)さんが、最近、「Perfect Victims(パーフェクト・ヴィクティムズ/完璧な被害者たち)」というタイトルの本を出版しました。

モハマッドさんは、パレスチナ人に対して、「完璧な被害者」を西側メディアや西側政府が求める仕組み、性加害の被害者に対してメディアや社会が「完璧な被害者」を求める仕組み、黒人差別の被害者に対してメディアや社会が「完璧な被害者」を求める仕組みは、とても似通っているとしています...

10.03.25 06:23 PM - Comment(s)

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