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自分の権利を知り、exercise(行使)することの大切さ ー メタとの闘い

人権活動家でもある、イギリス人女性、Tanya O’Carroll(ターニャ・オキャロル)さんは、FacebookやInstagramの親会社のMeta(メタ)に対して、広告ターゲティング目的の個人データの収集と処理を止めることを求め、2022年に訴訟を起こしました。
メタは、イギリスの最高裁判所での訴訟が始まる予定だった前夜に、キャロルさんの訴えを認め、キャロルさん個人に対して、広告目的のための個人データの収集と処理を止めることを(無料で)行うことに合意し、裁判で争うことを避けました。
これは、キャロルさんだけでなく、The UK(イギリス・ウェールズ・スコットランド・北アイルランドの連合4か国...

07.04.25 04:22 PM - Comment(s)
AI生成された子供の性虐待イメージへの新たな法律の制定 ー イギリス

2025年2月1日づけで、The Home Office (ホームオフィス/イギリス内務省)の女性内務大臣Yvet Cooper(イヴェット・クーパー)さんが、AI(Artificial Intelligence/人工知能)によって生成された子供の性的虐待イメージの脅威をタックルする4つの新しい法律を制定することをアナウンスしました。
国営放送BBCの記事はここから。

子供に該当するのは、18歳までの子供で、男女どちらもが該当します。
日本の子供や女性に対する性犯罪に対する法律は、イギリスや他のヨーロッパと比べて信じられないくらい緩いか存在せず、イギリスでは違法なことの多くが日本では合法なため、犯罪...

05.02.25 04:22 PM - Comment(s)
AIを使った子供の性的虐待イメージ作成へのイギリスの対応・取組

最近、イギリスでは、AIを使用して子供(イギリスでは18歳以下が子供)の性的虐待イメージを作っていた27歳の男性、Hugh Nelson(ヒュー・ネルソン)さんが18年の懲役刑となりました。
出所した後も、一生、Sex Offender(性犯罪者)リストに記載され、長い間、子供や女性にあうことも制限されます。

イギリスのDurham University(ダラム大学)で、女子と女性への暴力について研究・政策へのアドヴァイスも多く行っている女性教授、Clare McGlynn(クレア・マグリン)さんが、イギリスの独立系新聞ガーディアン紙のポッドキャストで、興味深い見解と、どうやってこの犯罪を防ぐこと...

18.11.24 05:02 PM - Comment(s)
イギリスでの精神医学の進化と、病気と向き合う人々の勇気

ラジオというと、なんだかアンティークなものに感じられるかもしれませんが、料理をしながら、朝食をとりながら、といったときに、いつもイギリスの国営放送BBC Radio4をかけっぱなしにしています。
ポッドキャストだと選ばないような話題もあって、このランダムさが面白いと感じます。

ある日、聞いていると、「Is Psychiatry Working?(精神医学は機能しているのか)」という30分ほどの番組で、schizophrenia(スキッツォフォレニア/精神分裂病)と診断され30年ぐらいたつ中で、声が聞こえる人々(幻聴がきこえて困難を感じている人々)をサポートする機関「Hearing Voi...

28.08.24 10:35 AM - Comment(s)
VAWG(女子と女性への暴力)に対するイギリスの取組 ②

前回のBlogでは、チャリティー団体、Beyond Equalityの設立者でもあるDaniel Guiness(ダニエル・ギネス)さんの、女子・女性への暴力(VAWG)をなくすためのイギリスのチャレンジの一部として、ダニエルさんの見解を紹介しました。

今回は、なぜダニエルさんがこの活動を行っているのか、どうポジティヴなマスキュリニティー(ポジティヴな男性性)を育むのか、地球上の多くの地域での「男性はProvider(プロヴァイダー/一家の大黒柱で、家族全員を養い守る)でなければならない」を壊し、自分たちの望む新たな社会のノーム(風潮)を作り、男性同士が安心して弱い部分も見せられ、お互いに相談・...

30.07.24 11:29 AM - Comment(s)
VAWG(女子と女性への暴力)に対するイギリスの取組 ①

The UK(イギリス、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの連合4か国)では、つい最近、Violence Against Women and Girls(略称でVAWGとよばれる/女性と女子に対する暴力)が、国家への脅威として、テロリズムと同じレベルで扱うこととなりました。

この暴力には、ストーキング、ハラスメント、ドメスティックヴァイオレンス(身体的、心理的、経済的、心理操作も含む)、家庭内虐待、性的な暴行等が含まれます。
子供や女性に対しての暴力(身体的にだけでなく、心理的・経済的、グルーミング、オンライン上での実際の身体的な接触をしないもの、オンライン上の顔のイメージを切り取り別のボ...

26.07.24 03:31 PM - Comment(s)
イギリス ー Relationships and Sex Education(省略してRSE/人間関係と性教育)は、子供たちを守るために必須

The UK(イギリス、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4か国の連合国)では、突然、現在のイギリス首相であるスナック首相が、2024年7月にGeneral Election(ジェネラル・エレクション/総選挙)を行うことを宣言しました。
それに伴い、法律化するよう提案されていたことのうち、宙に浮いた状態になったものもあります。

そのうちの一つは、Relationships and Sex Education(省略してRSEと呼ばれます/人間関係と性教育)の改案です。
近年、このRSEについては、政治的な目的から、この授業内容を批判する動きも広がっています。
エヴァンジェリカンとよばれる、アメ...

28.05.24 03:32 PM - Comment(s)
急増している犯罪(sextortion)へのイギリスの対策

イギリスでは、sextortion(セクストーション)と呼ばれる犯罪が急激に増えていて、注意が呼びかけられています。

イギリスの独立新聞ガーディアン紙のポッドキャストでも、最近セクストーションの被害者となり、命をたってしまった少年の家族が、
セクストーションの被害者となる(性的な画像がでまわる)ことは、恥ずかしいことでもないし、あなたは全く悪くありません。
あなたは、犯罪の被害者
なのです。
これが人生・世界の終わりではありません。
被害にあったことは、あなたという人間を定義するものではありません。
多くの子供たち、若者たちが被害にあっています。
あなたは一人ではありません。
一人で悩まず、家族や学校に相談、...

28.05.24 03:13 PM - Comment(s)
ディープフェイクが違法にーイギリス

今日の朝、いつものように国営放送のBBC Radio4を聞きながら朝食をとっていたら、「Creating sexually explicit deepfakes becomes illegal (性的に露骨な表現をしているディープフェイクを作成することは、違法になります)」というニュースがありました。
ここでいうディープフェイクとは、AIソフトウェア等を使って合成された動画・画像を指します。
これは、とても画期的なことで、長い間待たれていたものでもあります。

これまでも、Consent(コンセント/合意)なしで、性的な画像やビデオ、或いは性的なことを想起させるような画像、ビデオをシェアした...

16.04.24 05:12 PM - Comment(s)
Root cause(ルート・コゥズ/根本にある問題)を理解し、解決することの大切さ

ヨーロッパにいると、戦地から報道するジャーナリストの多くが女性であることは、ごく普通のことです。

今回は、女性ジャーナリストでドキュメンタリー映画製作者でもあるSimona Foltyn(シモーナ・フォルティン)さんの鋭い中東状況の分析からです。
The Prospect Magazineは、無料で聞けるPodcastもあり、「What motivates Hezbollah, Iran and the Houthis? (何がヒズボラ、イランやフーシ派を動機づけているのか?)」というシモーナさんがインタビューされたポッドキャストを聞き、とても興味深かったので、記事も読みました。
シモーナ...
23.02.24 05:41 PM - Comment(s)

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