ガザで起こっていること
イスラエル・アメリカが国際法違反で行ったイランへの核施設への爆撃、イラン軍事関係者(住んでいた大きな建物を全壊する爆撃で、たまたま同じフラットに住んでいた多くの市民も殺人)や、核計画についてアメリカ政府と交渉を行っていたイランの高官を殺人、14人の核科学者の暗殺(車に爆弾を仕掛けあて周りにいた人々も同時に殺人という典型的なテロ行為も含む)、トップAI専門家の殺人、救急車や病院の爆撃等、イスラエルは多くの戦争犯罪を、イランに対しても行いました。
イランの死者は、まだ確実にカウントされてはいないものの、900人以上になるとみられ、被害者の多くは市民で、子どもや女性です。
けがをした人々は、5000人近くにのぼるとみられています。
イスラエルでは、少なくとも28人が殺され、けがをした人は数百人とみられています。
西側主要メディアでは、イスラエルの死者や負傷者については大きく報道されますが、イスラエルの違法攻撃によって、イラン人市民の多くが殺されり、負傷したことについては、ほぼ報道されません。
イスラエル人の命の価値はとても高く、アラブ系のひとびとやイラン人(ペルシャ)のひとびとの命は価値がない、と明らかに発言するアメリカ議員もいます。
ここまであからさまでなくても、西側主要メディアや西側政府は、「イスラエルと西側諸国=文明化されていて人権・自由・民主主義などが守られている素晴らしい社会とモラルが高く素晴らしい人々→ 命の価値はとても高い」「中東・アフリカ・アジアなど=野蛮でモラルの低い人々で文明化されていなく、人々は完全に人間ではなく動物に近い→命の価値はゼロかとても低い」ということを巧みにひとびとの意識にすりこみ、中東などのひとびとは殺してもかまわない、というmanufacturing consent(マニュファクチャリング・コンセント/製造された合意)を繰り返します。
後者で、西側諸国から、完全に人間として認識されていない人々(世界のマジョリティーで約80パーセント弱の人口)の中でも、アメリカや西側のいいなりや配下にある国々、たとえば日本や韓国など、は、その下位の完全に人間ではないハイラルキーの中では上位におかれ、ある程度の優遇や自由をえることができます。
中東地域で唯一、アメリカや西側諸国の傀儡政権や支配を拒否するイランや、アメリカ地域のキューバなどは、ハイラルキーの一番下で、アメリカからの異常なレヴェルの経済制裁を受け、普通の市民たちがとても苦しい状況におかれています。
ここにも、西側主要メディア、西側世界の人種差別、白人至上主義、完全服従か攻撃(武力だけでなく経済・外交なども含む)という帝国主義・植民地主義がよく現れています。
イスラエルのイランに対する違法攻撃については、イランの核兵器疑惑をつくりだし、それを攻撃の正当化につかっているものの、アメリカ情報局も国際原子力機関も、イランは核兵器をもっていないとしています。
イスラエルが違法に核兵器をもっていることは、西側諸国を含めた誰もが知っていますが、西側政府は、「イスラエルには自衛権がある」か「イスラエルは核兵器をもっているとはいってない」等の言い訳を繰り返すだけです。
イランは核拡散条約にも署名し、国際原子力機関の監査も受け入れてきましたが、核兵器をもっているインド、パキスタン、北朝鮮は核拡散条約に署名していません。
でも、これらの国々に対して、アメリカや西側諸国が問題視したり、攻撃することはありません。
これも、アメリカや西側諸国のダブル・スタンダードです。
イスラエルのイランに対する攻撃については、ガザとウエストバンクでイスラエルが行っているパレスチナ人虐殺、エスニック・クレンジングから目をそらせることを目的としているのでは、という疑いも強くもたれています。
ガザへの救援物資のトラックが3月初旬に止められてから約3か月以上たち、イスラエルが人工的に作り出した飢饉はさらにひろがっています。
イスラエルが安全地域として指定した場所に、イスラエルが爆弾を落として、テントに住んでいる多くの人々を焼き殺すようなことも、毎日のように続いています。
それと同時に、アメリカとイスラエルが作り出した「ガザ人道財団」での食料配布地域では、毎日100人以上の飢餓に苦しんでいるパレスチナ人たちが殺されています。
イスラエルのあまりの残酷さに、目を背けたくなる気持ちもわかりますが、関心を持ち続けることは大切です。
なぜなら、イスラエルのイランへの攻撃がはじまってから、ガザやウエストバンクに関する報道は、西側主要メディアでは、ほぼ消えました。
その間に、イスラエルのパレスチナ人に対する虐殺、エスニック・クレンジングは加速しました。
イスラエルの議会では、議員の一人が、「一夜に100人以上のパレスチナ人を殺しても、誰も何もいわないし、誰も気にしてない(西側主要メディアでは報道されなかったということ)」と言ったそうです。
これは、イスラエル政府がさらに残虐なことをすることを可能にします。
市民たちがデモンストレーションを行ったり、虐殺反対の声を上げ続けている限り、政府もそれを完全に無視し続けることはできません。
今回のイスラエルによるパレスチナ人虐殺は、人類全体のヒューマニティーに対する攻撃でもあります。
虐殺が起こっているのに見ないふりをし続ければ、自分のヒューマニティーを失うことにもなるし、イスラエルが狙っているのは、まさに、ひとびとが無関心になることです。
20か月前は、病院に爆撃が落とされたことは大きなニュースとなりましたが、イスラエルは多くの病院を爆撃し、多くの死者を出すことを続けると、報道されなくなることも含めて、誰もがそんな信じられない非人間的なことを、当たり前のこととして驚くことすらなくなります。
今年の3月には、救急車でかけつけた15人ほどの救急職員たち(国連職員も含む)がイスラエル兵によって処刑され、救急車は犯罪を隠すためにブルドーザーで埋められた深刻な戦争犯罪が発見されましたが、数少ない証人のひとりの少年は、国際的な専門家に質問を受ける数日前にイスラエル兵によって殺されました。
それでも、西側メディアや西側政府は、この情報を報道しなかったり、たいしたことではないとして、イスラエルは民主主義で司法もよく機能している国だから、自国調査で十分、という姿勢を崩さず、国際組織からの独立調査は必要ない、とします。
ここでも、パレスチナ人(西側諸国に所属しない非白人すべて)の命は無価値であると認識していることを物語っています。
Harvard Report(ハーヴァード・レポート)によると、ガザ全体では、虐殺前には約220万人の市民が確認されていましたが、現在は約185万人とみられ、約37万人以上は既に死んだ(直接的・間接的にイスラエルに殺された)とみられています。
これは、ガザの人口の約16パーセントにあたりますが、生き残った人々のなかにも、手足を切断せざるをえなかった子どもたちの数も非常に多いとされています。
飢饉も大きく広がっているため、飢餓のせいで、体の回復力がたらず、けがが治らず死んでいく子供たちもどんどん増えるとみられています。
現在生き残っている人たちの安全と命を守るのは、私たち地球上に生きているひとたちのヒューマニティーを守るためでもあります。
ガザ人道財団は、設立される前から、食料を武器化する(=戦争犯罪)として反対の声が大きくあがっていましたが、実際、それは事実であることが、パレスチナ人のひとびとの多くの死傷者によって、証明されています。
死傷者たちは、飢餓状態にある武器すらもたないひとびとで、子どもたち、若い人々も多く、抵抗できないことをよく知っていて、(イスラエル兵は自分たちが絶対に安全である)戦車から連射するような残酷なことを行っています。
彼ら(イスラエル兵たち)は、絶対に戦争犯罪で訴えられないと思っているし、正しいことをしている、とすら思っているかもしれません。
でも、これは犯罪であるだけではなく、ヒューマニティーのなさをあらわしています。
イスラエルは兵士たちから成る国で、こういった人々が、医師や先生、薬剤師など普通の世界に戻ったとき、どんな社会となるのだろうか、と恐ろしい気がします。
忘れてはいけないのは、ガザの人々に必要な救援物資はガザの外側に長い列をなして待ち続けている状況であり、イスラエルがこの救援物資をガザに入れることを許可すれば、飢餓は消えるし、治療できる病気やケガで死ぬ人も大きく減ります。
イスラエルはガザのほとんどの病院を爆破し、パレスチナ人医師や看護師などの医療専門家をねらって狙撃したり、拷問を行ったりして、医療機器や治療する場だけでなく、治療者を意図的に殺したことは、よく覚えておく必要があります。
イスラエルはジャーナリストを多く殺していることでも知られていますが、毎日のようにジャーナリストは殺され、ますますガザで何が起こっているかが知られにくくなる現在、関心を持ち続け、知ろうとすることはとても大切です。
ジャーナリストを殺すのは戦争犯罪です。
イスラエルはガザに国際ジャーナリストが入ることを許可していません。
今まで、どんな紛争や虐殺でも、たとえ禁止されていても、常にジャーナリストはなんとかその地域に入り込んでいましたが、ガザの虐殺では、そうすることが物理的には不可能ではないにも関わらず(ほかの紛争と同様の難しさ)、そうするジャーナリストは存在しません。
国際ジャーナリストが報道するのは、イスラエル軍の監視のもとによるものだけで、イスラエルのプロパガンダを行う役目だけを果たしています。
これは、当然、ジャーナリズムとは呼べません。
これもイスラエルと西側メディア・西側政府の関係性の特殊さを表しているでしょう。
救援物資は、本来、必要なひとびとに届けるもので、虐殺が始まる前には400箇所以上の給付箇所がありました。
ガザ人道財団は、ガザの南(エジプトとの国境に近いーここにすべてのパレスチナ人を追い込んでエジプトに無理やり追放するというアイディアをイスラエル政府はあからさまに語っている=エスニック・クレンジングで犯罪)に数か所しか配布所を設けておらず、この配布所では生体認証などの仕組みなどもあり、牢獄のようにゲートの中に入れられ、そこでイスラエル兵にさらわれて消える人々もいます。
イスラエルが爆撃や狙撃などをやめれば、虐殺前に存在した給付所の仕組みは十分に機能させられることができます。
爆弾がいつ降り注ぐか分からない状況のなか、ガザ北部から数十キロを歩いて、アメリカの民間軍隊と虐殺を行っている当人のイスラエル兵たちが食料配布を行うという計画がすでに破綻していて、虐殺とエスニック・クレンジングの一環であることは明らかです。
多くの人々が、生き残っても手足の切断をされていたり、負傷していたりして、長い距離を歩き、長時間、長い列で待つことが不可能な場合が多いことも覚えておく必要があります。
ガザ出身のアナリストで、ヨーロッパで働くMuhammad Shehada (ムハマッド・シェハーダ)さんは、食料配布については、ガザ人道財団と結びついている問題として、イスラエル首相のネタニヤフさんが、イスラム教過激組織と結びつきのあるギャングにお金を払い、食料配布のトラックを略奪させ、パレスチナ人市民への攻撃も行い、パレスチナ市民たちの間に不信感や混乱を招くことを狙っていることを指摘しています。
これは、イスラエル政府のネタニヤフ政権反対派の議員からも指摘されていて、ネタニヤフさんも否定していません。
ムハマッドさんの記事は、ここから無料で読むことができます。
イスラエルの牢獄に、窃盗やギャング犯罪、ドラッグ犯罪、殺人などでとらえられたパレスチナ人(中には、イスラム教過激派との関係がある人物も含まれている)を集めて、イスラエル兵が実際に手を下すことが政治的に難しいことを、代わりにやらせているとみられています。
このギャングは、約300人ぐらいとみられ、犯罪を行うことについてなんの躊躇もない人たちで、自分たちと同じ民族が虐殺にあっているなか、それを補助する役割を担っていることを知っていても、自分たちにお金が入ればいい(イスラエル兵たちが援護する中で食料トラックを襲って盗み、それらをマーケットで法外な値段で売りもうけを得る)、という犯罪マインドなひとびとのようですが、こういったひとたちは、どこにでも、どんなときにも存在します。
国際社会からのプレッシャーが強くなると、イスラエルは少しの救援物資を(ガザ人道財団ではない国際慈善事業や国連など)ガザに入れることを許可して、そのトラックのルートを通常のルートからそらし、このギャングとイスラエル兵が待ち受けている場所にいかせ、ギャングがトラックを襲い、救援物資を盗みます。
市民警察や、抵抗組織であるハマスがこのギャングを止めようとすると、イスラエル兵たちが警察や抵抗組織を銃殺し、市民たちもここで殺されることが起こっています。
イスラエルは、ガザに入ったトラックの数を発表し、イスラエルは十分な食料を渡している、と平気で嘘をついていますが、国連や事業団体は、救援トラックが拒否され続けていて、たとえガザに入ったとしても、先述した状況があることを挙げ、必要なひとたちに届いていないことを何度も明言し、ガザの検閲門で待っているトラックに対して、すぐにガザに入る許可を与えるよう、イスラエルや国際社会に訴え続けています。
これはずっと無視されていて、国際安全保障理事会で停戦に関する決議も、常にアメリカが反対することで、国際機関も機能しない状態となっています。
アメリカ政府は、ネタニヤフさんに逮捕状を出した国際刑事裁判所のトップであるブリティッシュのカリーム・カーンさんやほかの裁判官についても制裁を加え、資産の凍結やアメリカ入国を禁止するなど、国際法や国際ルールも破られ続けています。
アメリカ政府も西側政府も、国際法や国際ルールは、自分たち強者には通用せず、第三世界の人々だけに適用させるものであることは、行動をみれば明らかだったものの、文学や映画、メディアなど、さまざまな方法で「自由、人権、民主主義を大切にする素晴らしい国」というイメージを全面に出し、口先では美しいことをいうことを続けてきましたが、今回のガザ虐殺では、これらの仮面が完全にはがれました。
イランに対してだけでも、1950年代に民主化を進めていた民主主義で選ばれたとても人気のあった首相をアメリカ・イギリス共同のクーデターで取り除き、アメリカの傀儡政権であるシャーさんを即位させ、多くの無実の市民が拷問にあったり、殺されましたが、この残虐な暴政について、アメリカはなんの問題もなく、とてもよい協力関係を築いていました。
この首相をクーデターで取り除いたのは、イギリスが植民地時代を通して石油の利権を握り続けていたものの、その石油を自国のイラン市民のために使うよう国営化しようとしたことが原因でした。
アメリカやイギリスにとって、自由や民主主義はどうでもよく、ほかの国の石油やガスといった資源を自分たち(西側諸国のいわゆるエリートー西側諸国の労働者階級は含まれていない)の利益のために、盗み取ることが大事なのは明らかです。
その上に、このシャーの暴政に対する抵抗から、革命が起こり、まだ国が安定していないときを狙って、アメリカやイギリスが隣国のイラクのリーダーであるサダム・フセインをバックアップし、イランに攻め入りました。
この際、ドイツは化学兵器をイラクにわたし、約8年続いた侵略戦争で、この化学兵器は何度も使われ、死んだ人も多くいれば、現在でも後遺症に苦しみ、ゆっくりと死に続けている人たちもいます。
これは、イランだけに起こったことではなく、多くの元植民地国である、資源をもっている地域(アフリカ、アジア、南アメリカ、中東)に起こり続けていることでもあります。
ネタニヤフさんの、市民たちの結束を内部から壊そうとする戦略は、とても卑怯ではあるものの、目新しいものではなく、植民地宗主国だった西側諸国が、植民地国の人々の抵抗を抑えるためによくつかった手段です。
パレスチナ人小説家で「Perfect Victims/完璧な被害者たち」を書いた、Mohammed El-Kurd(モハメッド・エルークルド)さんは、ギリシャ人経済専門家のYanis Varoufakis(ヤヌス・ヴァロファキス)さんとの対談で、ヤヌスさんから、パレスチナ人の中にいるCollaborator(コラボレーター/内密者、敵に協力するひと)の存在について聞かれて、以下のように答えていました。
ちなみに、ヤヌスさんの質問は、ヤヌスさん自身がギリシャの独裁政治の時代を生き、父が共産主義だとみなされたことで、突然秘密警察がドアを破って家に押し入り、父が数年監獄にいれられ、拷問を受けていた経験からもきています。
ナチスの時代にもユダヤ人を裏切るユダヤ人たちはいたし、ギリシャの独裁政治時代も同じことが起こったし、占領や専制政治がある場所では、常に起こることではあるものの、これは、内部からコミュニティーが壊れることが起こりやすくします。
これは、占領者や独裁者、専制政治を行う人々にとっては、とても都合のいいことです。
モハメッドさんは、イスラエル占領やエスニック・クレンジングが70年以上続いている中で、とても貧乏だったり、性的しこうが違うなどで、さらに弱い立場に追いやられるひとびとは、イスラエルから狙われやすく、スパイなどにさせられることに抵抗しきれない場合もあることを指摘していました。
これは、環境による部分が大きいもので、それよりもずっとたちが悪いのは、パレスチナ人の中でもエリート・ブルジョワ・エリートキャリア層にはいるひとびとが、イスラエルと近いことで優遇をえることができるので、あからさまなスパイとしてではなく、グレーゾーンで行動し、パレスチナ人とイスラエルの間で、諜報員のような役割もすれば仲介者・仲裁員のような役割も果たし、自分の個人的な利益のために、結果としてパレスチナ人社会のつながりを壊すようなことをしていることを指摘していました。
これは、階級問題(ブルジョワ 対 労働者階級)でもあります。
こういったことは、パレスチナに特有なわけではなく、どの社会でも、どの民族でも、いつの時代でも起こりますが、多くの命や資源・家・土地・生きるために必要な飲み水や電力などへのアクセスが失われた社会で、ひとびとの間の信頼を失うということは、さらに危険な状況をつくりだします。
前述のアナリストのモハマッドさんは、イスラエル政府のなかでは、このイスラエル政府がサポートしている300人程度のギャングが、パレスチナ抵抗組織のハマスを倒し、このギャングを通して、ガザ地区をイスラエルが完全コントロールする、という案も出ているそうですが、モハマッドさんは、それは疑わしいとしています。
モハマッドさんは、パレスチナ抵抗組織のハマスは、現在でも約3万人いると推測され、人数だけでなく、よく訓練されている組織と、ただのならず者を集めたギャングは全く違うもので、このギャングがガザの統治を行えることは考えられないとしていました。
モハマッドさんは、別の記事で、ガザ人道財団のエイド場所に、殺される可能性も非常に高いことを知りながら、子どもたちが飢餓で苦しんでいるのをみていられずやってきたところ、生体認証などのチェックで親戚の居場所を聞かれ、もともと近しい関係でもなく、何度も避難を繰り返している中で、そのひとの居場所など知るはずもないところ、その場でさらわれ、家族にも居場所がわからない状況が続いていることも話していました。
また、スパイになることをイスラエル兵から強要され、断ったところ、殺されたひともいます。
モハマッドさんは、自分の友人が、強制的にイスラエルからさまざまな場所に避難させられる途中にイスラエル兵から尋問を受け、「10年前(15歳くらいの子どものとき)の(平和な市民)マーチに参加したときに、そのマーチに武装組織に入っていると見られている人が参加していた(Facebookなどのソーシャルメディアからの情報)」という理由でさらわれ、「違法な闘争に参加した」罪でイスラエルの監獄にいれられ、テロリスト扱いとなり、囚人交換などでないと、監獄からは出られない状態となっているそうです。
もちろん、彼は、どの武装組織にも所属していないいし、闘ったこともない普通の市民です。
イスラエルでは、偵察技術がとても発達しているとともに、アメリカのソーシャル・メディア企業は、イスラエルの虐殺に大きく貢献していることも誰もが知っていることです。
このイスラエルの偵察技術とアメリカ企業の協力関係は、パレスチナだけにとどまらず、ほかの地域にも使われることは確実です。
パレスチナで人体実験された兵器や偵察技術などについては、ユダヤ系オーストラリア人ジャーナリスト、Antony Loewensteinさんのドキュメンタリー「The Palestine Laboratory」でわかりやすく説明されています。
本も出版されているのですが、ドキュメンタリーだと映像があり、さらにわかりやすいので、おすすめします。
[参考]
Muhammad Shehada (ムハマッド・シェハーダ)さんの、X(旧ツイッター)アカウント
ガザで起こっていること、ヨーロッパの政治で何が起こっているかについて
@muhammadshehad2