Yoko Marta

Blog by Yoko Marta

コンピューターがNoと言う ー 現代のリクルートメント

イギリスの国営放送BBCで、化粧品のMACでの大きなRedundancy(リダンダンシー/ビジネスや会社都合による解雇)での手法が問題となったことについて扱っていました。
私自身、もとはITエンジニアでソフトウェアの開発に10年以上携わった経験と、リクルートメントに8年ほど携わっていることから、非常に興味を持いちつつ、かつ、非常にディストピアな現実に驚きました。
UKでしか見られないかもしれませんが、ここより視聴可能です。

司会は、大学卒業後にリクルーターとして数年働いた後、ジャーナリズムに興味をもって再び大学でジャーナリズムを学び、BBCのジャーナリストとなったダニエルさん。とってもチャーミングで...

11.07.22 01:59 PM - Comment(s)
NJAMBI MCGRATH (ジャンビー/ケニヤ出身 イギリス活躍コメディアン)

料理をしている間に、よくBBC Radio4(イギリス国営放送)をかけっぱなしにしています。その中で、出会ったのが、ケニア出身のロンドン在住スタンダップコメディアン、Njambi McGrath(ジャンビ・マクグラス)さん。以前紹介した、スタンダップコメディアンのOlga Koch (オルガ・コッフ)さんと同じく、前身はITエンジニア。アンテナタル(出産前)クラスをしていたときに、スタンダップコメディーをやってみたら、と言われ、夫に言うと「やってみれば?」と背中を押され始めたところ、どんどん人気が出て、2013年以降、スタンダップコメディーで知られているエジンバラのフリンジにも毎年登場していま...

11.07.22 01:52 PM - Comment(s)
PATRICK KIELTY(パトリック・キールティー) - 北アイルランド出身のスタンダップコメディアン

Patrick Kielty(パトリック・キールティー)は、北アイルランド出身のコメディアンです。長い名前なので、通常は、パディー(パトリックの省略)と呼ばれています。北アイルランドの非常に複雑で痛々しい歴史についても、恐れずに挑発や批判もしつつ、とてもチャーミングで共感できるスタンダップコメディーを続けています。近年、アフガニスタンのコメディアンがタリバンに殺された事件も耳にしましたが、コメディーは、秀逸な物語のように、抑圧や暴力、偏見や狭量さに対するレジスタンスであり、人間性を誰にも取り戻そうとするものだと感じます。また、私のような外国人にとっては、イギリスや他の国々の歴史や人々への理解を...

11.07.22 01:46 PM - Comment(s)
労働組合の使命は、悪い雇用主(企業)と闘うこと
The UK(イギリス・スコットランド・ウェールズ・北アイルランドの4か国から成る連合国)では、昨日(2022年6月21日)からRail Strike(鉄道のストライキ)が始まりました。ここ30年くらいで最大のストライキと見られており、教師組合や他の分野でのストライキも続いて起こると予測されています。
日本でも国鉄の私有化が行われたように、The UKでも国鉄の私有化が行われたのですが、線路や鉄道の信号は一つの企業が管理し、その上を通る電車等は地域で区切って別々の企業で管理等、かなり混沌とした状況となっています。また、私営では経営が成り立たず、国営に戻した区間もあり、さらに複雑な仕組みとなってい...
22.06.22 02:57 PM - Comment(s)
よりよい社会のために -「子供の保護」

「子供の保護」と聞くと何を思い浮かべるでしょう?

イギリスでは、「子供」は法律的に、18歳未満の子供たちを指します。

私自身、2014年、2015年当時、子供向けのチャリティー団体で規模の大きかった「Kids Company」のボランティアとしての審査、トレーニングを一通り受けましたが、「子供を守る」ための仕組はかなり厳格です。残念ながら、私がトレーニングを終えた直後の2015年に「Kids Company」は経営上の問題で倒産しました。

子供向けのボランティアとして働くには、「犯罪歴」のチェックが必要で、以前に住んだことがある国すべてに問い合わせが行われます。この「犯罪歴」は最新のものが必要で、発...
20.06.22 04:11 PM - Comment(s)
未来は私たちが創るもの

私のイタリアに住んでいるイタリア人家族のかかりつけ医は、ウクライナ人です。
下の階の難病にかかっているイタリア人隣人の24時間ケアを10年近く住み込みで行っているのもウクライナ人です。彼女には、息子さんがウクライナにいて、「ウクライナ」という言葉を聞くと涙が止まらず、とても痛々しく感じます。
平和な世界に住んでいる私たちには、できることは限られているとはいえ、彼らのこと/ウクライナで起こっていることを忘れないこと自国政府に対してウクライナをサポートし続けるよう、呼びかけを続けていくことでしょう。

2週間ほど前のThe UKのガーディアン紙の記事から。
(アメリカの)キッシンジャーの「ウクライナは(ド...
20.06.22 03:53 PM - Comment(s)
女性画家 Paula Rego(パウラ・レゴ)

去年(2021年)に、Paula Rego(パウラ・レゴ)の大きな展示会がTate Modern(テート・モダン美術館)であり、とても良かったので、珍しくこのBlogの表紙にもあるカタログを購入しました。


去年の展示会より。

パウラ・レゴの作品は見たことはあったものの、画家についてはあまりよく知らないままでした。彼女はポルトガルの首都リスボンで生まれた女性画家で、17歳でロンドンのアートスクールへ進み、イギリス人画家のVictor Willingと結婚し、ポルトガルとロンドンを行ったり来たりしていた期間もあるものの、現在も含めて長い間ロンドンで働き、80歳を超えてからも精力的に活動しています。20...

09.06.22 11:10 AM - Comment(s)
雨の合間の虹(ロンドン/イギリス)
ロンドンには20年以上住んでいますが、一日のうちに四季があるというぐらい、天気はころころと変わります。通常は小雨が少し降って晴れたりやんだり、という感じでですが、雨が(ロンドンでのスタンダードと比べて)強く降る日は、風もとても強いので、傘を使う人は多くありません。傘はひっくり返るし、傘を差していても結局は風のせいで雨を防ぎようがないので。おばあちゃんたちは、ビニール製の顎のところで紐を結ぶスカーフのような帽子をかぶっているのも見ます。通常は雨は長く続かないので、スーパーやジムの屋根の下で待ちます。待っている人もけっこういて、気軽に見ず知らずの人々と話したりするのも楽しい時間です。

イギリス人たち...
06.06.22 02:48 PM - Comment(s)
物語の力- Othersとして人間性を奪われた人々の人間性を取り戻す
エリフ・シャファック(ELIF SHAFAK)さんは、トルコ/イギリスの小説家、アカデミック、人権活動家です。イギリスを居住地としているので、BBC(イギリス国営放送)等のラジオ番組にも出演し、柔らかく穏やかな話し方と鋭い考察、平等・正義への強い意志の対比が印象的です。

彼女は、トルコ人の両親の下にフランスで生まれ育ちます。父は哲学の博士号をフランスで勉強していました。両親が離婚した後、彼女は母とともに、母の実家のトルコの首都アンカラへと引っ越します。彼女は5歳くらいでした。彼女の母方の祖母は、自分自身は高い教育を受けていなかったにも関わらず、エリフさんの母に、教育を受け、自分のキャリアを持つこ...
06.06.22 02:41 PM - Comment(s)
働くということ
「はたらく」という言葉を聞いて、すぐに頭に思い浮かんだのは「WORK」「JOB」「CAREER」「VOCATION」。イギリスに限らずヨーロッパでは、まず言葉を定義することから始まることが多いです。さまざまな国籍や民族、宗教等が混在した社会では、それぞれが違った考えやアイディアを持っていることが前提で、同じ用語についても、最初にある程度お互いの概念を対話を通して確認しないと、話がかみ合わなくなります。

この中で最初に外したの「VOCATION」。これは、もともとがCALLINGからきているので神職など宗教について使われることが多く、日本語では「天職」と訳されているようですが、日本語の文脈で使われ...
06.06.22 02:17 PM - Comment(s)

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