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基本的な情報元の解析 ー より正確な情報を見分けるために

先日、国営放送のBBC Radio4の「More or Less」という数値や統計のミスインフォメーションやミスリーディングであることを追いかける番組で、基本的な情報元の解析方法が提案されていました。
ここから視聴可能です。

International Institute of Strategic StudiesのリサーチャーHenry Boyd (ヘンリー・ボイド)さんが、ロシアのウクライナ侵攻に関しての数値(ロシア軍の兵士の数やタンクの数等)についての分析を元に語っていたのですが、基本的な数値やデータへのアプローチとして役にたちます。

全てのデータが100パーセント正しいというのはあり得ないので...

11.07.22 02:14 PM - Comment(s)
労働組合の使命は、悪い雇用主(企業)と闘うこと
The UK(イギリス・スコットランド・ウェールズ・北アイルランドの4か国から成る連合国)では、昨日(2022年6月21日)からRail Strike(鉄道のストライキ)が始まりました。ここ30年くらいで最大のストライキと見られており、教師組合や他の分野でのストライキも続いて起こると予測されています。
日本でも国鉄の私有化が行われたように、The UKでも国鉄の私有化が行われたのですが、線路や鉄道の信号は一つの企業が管理し、その上を通る電車等は地域で区切って別々の企業で管理等、かなり混沌とした状況となっています。また、私営では経営が成り立たず、国営に戻した区間もあり、さらに複雑な仕組みとなってい...
22.06.22 02:57 PM - Comment(s)
未来は私たちが創るもの

私のイタリアに住んでいるイタリア人家族のかかりつけ医は、ウクライナ人です。
下の階の難病にかかっているイタリア人隣人の24時間ケアを10年近く住み込みで行っているのもウクライナ人です。彼女には、息子さんがウクライナにいて、「ウクライナ」という言葉を聞くと涙が止まらず、とても痛々しく感じます。
平和な世界に住んでいる私たちには、できることは限られているとはいえ、彼らのこと/ウクライナで起こっていることを忘れないこと自国政府に対してウクライナをサポートし続けるよう、呼びかけを続けていくことでしょう。

2週間ほど前のThe UKのガーディアン紙の記事から。
(アメリカの)キッシンジャーの「ウクライナは(ド...
20.06.22 03:53 PM - Comment(s)
セクシャルハラスメント グレイゾーンについて 3/3
前々回の1/3はここより。
前回のセクシャルハラスメントを見極める方法はここより。

今回は、セクシャルハラスメントのグレーゾーンという神話を壊す、Sara HassanさんとJuliette Sanchez-Lambertさんの共著の「It's Not That Grey」からの最終章です。
前回・前々回の記事を読んだ人には明確だと思いますが、セクシャルハラスメントの標的にならないことを選択できる人はいません。誰もが標的になりえ、加害を選択、コントロールできるのは加害者のみです。被害者の性別、階級、職業、どういう行動・服装をしていたかは全く関係ありません。セクシャルハラスメントは力(権力)とコントロ...
24.05.22 03:42 PM - Comment(s)
セクシャルハラスメント グレイゾーンについて 2/3
前回の記事はここより。
今回は、Red Flag System(ハラスメントに対する自衛手段)について。
【序章】
まず、自衛手段を語る前に、確認しておくことがあります。ハラスメントは、加害者が標的と定めた人に対してコントロールをし支配するという決意からきています。加害者以外に、この決意を変えさせることはできません。そのため、どんなに強力で精工なバウンダリーを作っても、Red Flag Systemを含めた自衛手段の効果は限定されたものとなります。ただ、この強力なバウンダリーを持つことで、以下の3つの点で助けとなります。
1.自分が悪かったのではないかという罪悪感の罠にはまらない 
2.ハラス...
24.05.22 03:41 PM - Comment(s)
セクシャルハラスメント グレイゾーンについて 1/3
セクシャルハラスメントについては、#meetooムーヴメントにより、少し話しやすくなった感もありますが、日本だけでなくアジア圏では、このムーヴメントにはためらいがあったようです。
 イギリスでも、スタンダップコメディアンのNishi Kumar(男性)と同じくコメディアンのRachel Parris(女性)が、彼らが主演を務めるイギリス国営放送のシュールリアルなニュースショー「The Mash Report」で、コントを交えて何がセクシャルハラスメントなのかをユーモアを交えながらも真面目に扱っていました。イギリスはアジアに比較すると女性も含めての基本的人権はずっと尊重されていますが、それでも対話...
24.05.22 03:39 PM - Comment(s)
ファイナンシャル・タイムズのウェビナー:ファイナンス
先日、Financial Times(ファイナンシャル・タイムズ/日本でいうと日本経済新聞に近い)主催の「Leveraging Data and Tech to Build Productive Finance Teams(データとテクノロジーを活用して生産的な財務チームを構築)」Webinarに参加しました。

いくつかの興味深かった点について。

ファイナンスに今後必要となる人々(特に若い人々に向けて)
  • どの学部(アカウントやファイナンス等)が一番ファイナンスに向いているかは特定するのは難しい、或いは重要ではない。ファイナンスのバックグラウンドは役に立つが、急速にビジネスも世界も変わっていく中で、必...
04.05.22 03:13 PM - Comment(s)
戦闘行為/戦争における人工知能の未来の役割について
AI (Artificial Intelligence - 人工知能)について、イギリスの国営放送BBCのStuart Russel(スチュアート・ラッセル)さんが行った講義の2回目。

人工知能は、すでに中近東の戦争でも兵器に搭載され、殺人に使われています。
例えば、原子力の場合は、良い方向に使えば人類にとって有用ですが、核兵器として大量に人々を殺すことも可能なため、核兵器不拡散条約等の国際条約で核兵器として生産しないよう取り決めがあります。

しかし、人工知能は、まだ新しい領域で核兵器不拡散条約のような国際条約は今のところ存在しません。

ラッセルさんは、「Lethal Autonomous Weap...

20.04.22 01:58 PM - Comment(s)
パンデミック後のリーダーに求められるもの
Leadership(リーダーシップ)と聞いて何を思い浮かべるでしょう?

ヨーロッパとアジアでは、文化も歴史も大きく違うので、リーダーシップの定義も大きく違いますが、このパンデミックで、その意味が大きく問い直されることとなりました。

BBC Radio 4の「Rethink」では、ヨーロッパのさまざまな国々と、アメリカ、ブラジル等から人々が加わり、リーダーシップについて考えました。ここから聴くことができます。

最初に、The United Kingdom(ブリトン(イギリス・ウェールズ・スコットランドの3か国)及び北アイルランド)では、4か国の連合国ではあるものの、イギリスが一番力をもっており、多く...
11.02.22 04:28 PM - Comment(s)
フランスの経済学者Thomas Picketty(トーマス・ピケティ)が、フランスの新聞ル・モンドに掲載しているブログで、20年前に起こったアメリカ同時多発テロ事件(英語圏では、September 11thと呼ばれる)についての興味深い考察を寄せていました。記事はここより。

私にはロンドンに住んでいるアフガニスタン人の友人がいます。彼の父は最初にソビエト軍がアフガニスタンに侵攻した際に、知識層だったことで拷問を受け、その後は、タリバンの侵攻で住んでいた町を破壊され、家族全員がイランに亡命したそうです。難民というと、Others(他人、自分たちマジョリティーの人々とは違う)で恐れたり忌み嫌う人々も...
11.10.21 04:07 PM - Comment(s)

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