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  ヨーロッパは個人主義で、他人に関心がなく冷たい、と聞くことがあります。これは、恐らく無関心であることと干渉しないことを混同しているのだと思います。

 ヨーロッパでは、基本的に大人(18歳以降くらい)は成熟した一人の人間であり、自分の考えや気持ちを明瞭に言語化して伝えることができ、必要に応じて周囲の人々ともCivilized manner(礼儀正しいに近いですが、ヨーロッパには年齢や性別で序列をつける慣習はないので、すべての人が同じ権利をもち、相手の権利も自分の権利も同じように大事なものと考えてお互いを尊重した言動)で話し合いをすることができる、という暗黙の了解があります。その為、他...

16.07.21 04:40 PM - Comment(s)

 エンジニア職に関しては、イギリスを含めたヨーロッパでも男性が多い傾向はあるものの、学校教育(日本でいう中学校・高校レベル)の段階で特に女子に絞ってサイエンス・エンジニア領域に興味を持ちさらに知識や経験を深めるプロジェクトは多く存在しています。私自身はイギリスでITエンジニアとして働いていましたが、やはり大半は男性であるものの、女性の割合も日本で働いていた時と比べるとずっと多かった記憶があります。日本でITエンジニアとして働いていた時には、同僚(皆、男性)が出払っていたので伝言を聞こうとすると、「女は信用できないからとのかく男を出せ」や「ここは小学校の運動場じゃない(=女が職場に存在するべきじ...

16.07.21 03:01 PM - Comment(s)

 パッチワークキャリアと聞いて、何を思い浮かべるでしょうか?ドイツ版リンクトインに興味深い記事があったので、ご紹介します。オリジナルの記事はここより。

 記事によると、ドイツでは、10年、20年前までは、大学や新入社員研修等で学んだことを中心に、定年まで一つの企業で一つの職種でキャリアを積み続けることは珍しいことではありませんでした。この状況は変わり始め、現在も含めて今後は、デジタル化、グローバル化さまざまな要因がからみ、常に学び続け、知識とユニークなスキルを更新し続け、変わり続ける労働市場に柔軟に対応していく必要があります。働く人々は、自律して、自分のキャリアを独自に作っていくことが欠かせませ...

13.07.21 04:29 PM - Comment(s)

   BBC(イギリスの国営放送)でも、アイスランドの週休3日の試みに触れ、スペイン等、他のヨーロッパの国でもパイロットスキームが始まっていると報道しています。原文はここより。

 上記の記事によると、アイスランドでは2015年から2019年の間に総労働人口の1パーセントにあたる2500人の働く人々を対象にして実験が行われ、全体として生産率が良くなったか同じだったとのことです。職業としては、一般的なオフィス職、お役所、病院、幼稚園・保育園等の幅広いもので、多くの人は週40時間労働から35時間ぐらいの労働時間に移行したそうです。...

12.07.21 11:31 AM - Comment(s)

 詳細に入る前に、イギリスの雇用マーケットの特性について、最初にお話します。イギリスは長年、Temp(臨時)スタッフの活用が多い傾向があります。これは、他のEU諸国とはかなり違う点となります。ただし、同一職務同一賃金は法律上の決まりであり、保険や年金、ホリデーの権利、育児・出産休暇も社員(フルタイムもいればパートタイムもあり)と同じようにありますし、会社内で差別することは法律で禁じられています。これは、イギリス政府のウェブサイトより確認できます。なお、給料だけでなく、社員食堂やコーヒー等の飲み物へのアクセス(無料ドリンクやウォーターサーバー)や、社内のコモンルームやナーサリールーム等へも正社員...

09.07.21 03:42 PM - Comment(s)

 Work from Home(日本でのリモートワーク)は、イギリスでは、全体的に生産性も会社の利益もあがり、多くの企業がポジティブな評価をしています。ただ、問題になっているのは、Digital presenteeism (一生懸命働いていると雇用主や上司にアピールするために長時間働いたり、体調が悪くてもとにかく働くこと。それがデジタル上となり、就業時間でない時間帯の電話やメールにも対応し続けること)で、これは結局働く人々の精神面・健康面、家族、社会にとってもよくないし、企業にとっても働く人々が疲れて生産性が下がればいいことはないので、所定の時間以外は、メールや電話をしない、メールや電話があれ...

05.07.21 05:19 PM - Comment(s)

 ドイツ連邦共和国という名称からも分かるようにドイツは一つ一つの州が大きな自治権を持っていて、国家を作っている仕組みです。同じヨーロッパでも、イギリスとは大きく違う統治形態です。ドイツは製造業での強みを知られているとは思いますが、そこには、国を挙げての長い将来を見越した業界、企業、人々への投資が見られます。過去の例でいえば、中国が経済的に大きくなることを見越して、早いうちに中国との提携市、提携大学を数多く設立し優秀な中国人学生を招き、相互に学び、ビジネスだけでなく人々の交流にも力を入れています。私自身、家族の仕事の関係でドイツに頻繁に滞在している数年の間、ドイツの大学...

28.06.21 01:57 PM - Comment(s)

 イギリスでの最大の人事プロフェッショナルボディーのCIPDでのフェスティバルは終わりましたが、まだWebinarを聴講することが可能です。その中で印象に残ったのは、AIの活用。

 パンデミック下で、スーパーマーケットでの雇用を一気に増やす必要性が出てきて、あるチェーンではその時点での人数と比較して22パーセント増加分の人々を1か月で雇用する必要性に迫られました。そこでは、数千もの応募数に対してシステム(AIを活用し、模範となる社員のデータセット等を活用)で履歴書を自動選考し、一次試験はAIチャットボットとテキスト会話。そこをくぐり抜けた人々に対して人間同士でインタビュー。期限内に必要な人数を雇...

23.06.21 05:44 PM - Comment(s)

※2024年8月 更新

イギリスを含めたヨーロッパでは、働く際に必ず契約書を交わします。
通常は、仕事のオファーがあった後すぐに契約書が届くはずですが、カジュアルワーク等の場合でも、働く初日には必ず契約書が交わされます。
もし、契約書が届かない場合、提示されない場合は、必ず雇用主に確認しましょう。
また、きちんと読む時間を与えられず、とにかくその場ですぐにサインしろと言われても、サインしてはいけません。
必ずきちんと読んで、疑問がある部分は確認し質問して、すべてに納得できた後にサインしましょう。
契約書を読み込むのに2~3日もらうのはごく普通です。
できれば、現地人で既に数年働いている人にチェックしてもらう...

21.06.21 04:21 PM - Comment(s)

 ヨーロピアン(恐らくアメリカ大陸含めて)と日本人の間で大きな誤解を生じさせるものに、I'm sorryという言葉、或いは謝罪についての考え方があります。ヨーロピアンの中でもイギリス人はI'm sorryと比較的よく言ってしまうことで知られているものの、日本の「はい」が英語での「Yes」に該当しないように、これは日本語での「すいません」「ごめんなさい」と同じではありません。実際にクォリティの低いジョークで日本人を表現するのに「I'm sorry,sorry, sorry, sorry....」とぺこぺこして言い続ける、というのを見たことがある人はイギリスだとよくいると思います。ただ、日本人が「...

15.06.21 11:14 AM - Comment(s)

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